ASUS Vivobook Pro 14 OLEDの実機レビュー

更新日:
CPU Ryzen 7 5800H
Ryzen 9 5900HX
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
画面サイズ 14インチ
画面種類 2880x1800 有機EL 光沢
質量 約1.464kg
バッテリー 最大 約10.9時間
価格[税込] 12万円台~
※セール時9万円台~
2.8Kの有機EL搭載で9万円台!

Vivobook Pro 14 OLEDは、有機ELディスプレイを搭載しながら、セール中なら9万円台で購入できるノートPCです。

非常にコスパの高い製品です。 

高解像度、広色域、画面比16:10の有機ELディスプレイにより、写真や動画などを美しく表示することができます。

HシリーズのRyzen 5000シリーズプロセッサーを搭載し、パフォーマンスも高いです。

ただし、Ryzen 7モデルはメモリが8GBなのがやや残念です。 

 

購入先(ASUSストア)はこちら

 

レビュー機は、当サイトでの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 5800H、8GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「ASUS Vivobook Pro 14 OLEDの特徴」のみお読みください。

 

製品の特徴

色鮮やかな表示ができる有機ELディスプレイを搭載

Vivobook Pro 14 OLEDは、その名前の通り、OLED、つまり有機ELを搭載していることが、大きな特徴となっています。

有機ELの特徴の1つとして、色域が広いことが挙げられます。当サイト計測でも、sRGBカバー率100%、DCI-P3カバー率100%、Adobe RGBカバー率96.9%と、色彩豊かな表示が可能であることが確認できました。

また、有機ELはバックライトを搭載しておらず、黒の部分は何も発光しないため、1,000,000:1とコントラスト比が高く、黒の表現力が非常に高いです。

有機ELディスプレイを搭載

 

さらに、レビュー機で試した限りだと、10ビット表示に対応していることもあります。

標準的な8ビット対応の場合、最大約1677万色の表示ができるのに対して、10ビット表示であれば、最大約10億700万色の表示が可能となり、表現力が高くなります。

なお、10ビット表示にするためには、Windowsのシステム側でHDRを使用する設定にして、Photoshopなどの対応するアプリ側でも設定をする必要があります。

10bit対応
Windowsの設定でHDRを有効に設定
Photoshopなどで10bit表示の設定

 

さらに、Vivobook Pro 14 OLEDの搭載する有機ELディスプレイは、画面比16:10、WQXGA+(2880x1800)解像度となっています。一般的な画面比16:9のディスプレイよりも縦方向の表示面積が少し広く、作業がしやすいですし、FHD(1920x1080)よりも解像度が高いので、精細な表示が可能です。また、リフレッシュレートが90Hzなので、動きも滑らかです。

このような、特徴的な有機ELディスプレイを搭載しているため、Vivobook Pro 14 OLEDは、写真や動画といった、映像コンテンツを表示するのに適しています。

 

高処理性能のHシリーズRyzenを搭載

Vivobook Pro 14 OLEDは、プロセッサーに高性能のHシリーズRyzenを搭載しています。

今回チェックしたのは、Ryzen 7 5800H搭載モデルでしたが、下のグラフのように、一般的なノートPCに搭載されることが多い、Core i7-1165G7や、Ryzen 7 5700Uなどを軽く超える、高いベンチマークスコアが出ていました。

Ryzen 9 5900HX搭載モデルであれば、さらに処理性能は高くなります。

CINEBENCH R23 ~マルチコア~
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Core i7-11800H 11893
Ryzen 7 5800H 11614
Ryzen 5 5600H 9255
Core i5-11400H 8514
Ryzen 7 5700U 8445
Core i7-1165G7 4720
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

セールであれば9万円台~購入できる

Vivobook Pro 14 OLEDのRyzen 7 5800Hモデルの通常価格は、129,800円(税込)です。ただし、セール中であれば99,800円(税込)で購入することができます。当サイトでも、ASUS Storeのセールを利用して、99,800円で購入しました。このスペックと、WQXGA+の有機ELディスプレイを搭載して、9万円台というのはかかなりお得です。

なお、ASUS Storeのセールは、月に何度か行われているので、セール価格になるのを狙っておくといいと思います。当サイトでもセール情報としてお知らせしているので、時々チェックしてみてください。

タイミングによっては9万円台で購入できる

 

メモリはオンボードのみ

Vivobook Pro 14 OLEDのメモリは、オンボードメモリとなっており、購入後にメモリの増設・換装はできません。

内部画像

 

8GBあれば、写真や動画を見るのには十分だと思いますが、画像や、FHD動画の編集などを行う場合は、もう少し大きめのメモリ容量の方が快適です。実際に、Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像を行ってみましたが、メモリが8GBしかないため、1世代前のRyzen 5 4500Uを搭載する機種よりも時間がかかりました。また、Lightroomを使う方は、Photoshopも一緒に起動する方も少なくないと思いますが、同時に起動すると8GBのメモリだと不足してしまいます。

ただ、8GBメモリでも、待てないほどのRAW現像時間ではなく、1枚1枚書き出す方であれば、ほぼ気になりません。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-1195G7
16GBメモリ
66秒
Ryzen 9 5900HX
16GBメモリ
71秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Ryzen 7 5800H
8GBメモリ
98秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、Ryzen 7 5800H搭載モデルは8GBメモリしかなく、16GBメモリがよければ、Ryzen 9 5900HXモデルを選択する必要があります。Ryzen 7 5800H+16GBメモリのモデルもあれば良かったと思います。

LightroomなどでRAW現像などを行う場合、他のアプリはあまり起動せず、1枚1枚書き出すような方なら8GBメモリのモデルでもいいと思いますが、そうではない場合は16GBメモリのモデルのほうがいいと思います。

Vivobook Pro 14 OLEDの構成比較
  M3401QA-KM011WS
M3401QA-KM011W
M3401-KM010W
CPU Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H
GPU AMD Radeon(CPU内蔵)
ストレージ 512GB PCIe NVMe SSD
メモリ 16GB 8GB

 

解像度が高いので小さい文字も見にくくない

以前、有機ELディスプレイを搭載したZenbook Pro 15 OLEDのレビューを行いましたが、FHD解像度で、サブピクセルがペンタイル配列となっているため、小さい文字を表示すると、やや見づらく感じました(下の比較画像を参照ください)。

一方、Vivobook Pro 14 OLEDは、WQXGA+(2880x1800)と解像度が高いため、小さい文字でも見づらさを感じませんでした。

Zenbook Pro 15 OLEDのディスプレイ
Windowsのスケーリング(拡大/縮小設定):100%
本製品のOLEDディスプレイ
Windowsのスケーリング(拡大/縮小設定):150%

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
動作自体はサクサク動きますし、画像も綺麗です。ただ、映り込みや、フリッカーがあるので、長時間集中して画面を見るような場合は、普通の液晶のノートPCの方が見やすく感じるかもしれません。
オンライン会議 問題なく出来ます。ノイズキャンセリング機能も搭載されています。
動画鑑賞 WQXGA+の有機ELディスプレイは、HDRにも対応し、動画は非常に綺麗です。スピーカー音もまずまずです。
RAW現像
画像編集
色域が広いので、画像編集などにも使えます。ただし、できれば16GBメモリのモデルがいいと思います。また、Ryzenプロセッサーなので、Adobe系のソフトを使う場合など、インテルCPUほど処理が速くない場合があります。
動画編集 △~○ ライトにFHDの動画編集をするくらいなら、できると思います。ただし、外部グラフィックスを搭載していないので、頻繁に動画編集したいのであれば、他の製品のほうがいいです。動画編集をしたい場合は、16GBメモリのモデルがおすすめです。
ゲーム 外部GPUを搭載していないため、ゲーム向きではありません。ただし、軽いゲームなら、ある程度のフレームレートが出るでしょう。

 

ディスプレイのチェック

Vivobook Pro 14 OLEDのディスプレイのチェックです。

リフレッシュレート90Hz、解像度2880x1800の有機ELパネルのディスプレイです。色域が広く、画像や映像を色鮮やかに表示することができます。ただし、光沢表面なので映り込みがあることと、フリッカーが発生していることが、やや気になります。最大輝度は、395cd/m2とやや高めです。

その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域(色の表現できる範囲)は非常に広いです。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 100%
Adobe RGBカバー率 96.9%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色揃って1:1の直線となっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角も広いです。ぎらつきもほとんど感じません。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

光沢ディスプレイなので、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカーの検出では、輝度設定100以下で周波数が約361Hzのフリッカーが発生していました。低めの周波数なので、体質によっては、頭痛や目の疲れなどを感じやすくなるかもしれません。

PWM調光の有無の確認

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Vivobook Pro 14 OLEDのキーボードのチェックです。

当サイトの計測では、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.35mmでした。普通のキー配置で、主要なキーのサイズもほぼ揃っています。一つの枠に2つのキーが配置されている部分もありますが、ほとんど気になりませんでした。普通の打ちやすさのキーボードです。

タッチパッドの使い心地も普通です。サイズが大きめなので、操作はしやすいです。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードには、バックライトも搭載しています。


キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

Vivobook Pro 14 OLEDのパフォーマンスをチェックします。

Vivobook Pro 14 OLEDでは、MyASUSアプリでファンモードを変更することができます。ここでは、デフォルトの「スタンダードモード」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンスモード」で、各種ベンチマークスコアを計測しました。

MyASUSの設定画面

 

CPU

プロセッサーには、Ryzen 7 5800HまたはRyzen 9 5900HXを搭載しています。

今回は、Ryzen 7 5800Hを搭載しており、ベンチマークの結果は以下の通りです。

シングルコアのスコアはほどほどですが、マルチコアでは高いスコアが出ています。また、ファンモードを「パフォーマンスモード」にすると、処理性能が少しアップすることが分かります。ソフトウェアエンコードなど、負荷のかかる作業をする場合は、「パフォーマンスモード」にすることで、処理にかかる時間を少し短縮できるかもしれません。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 7 5800H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Core i7-11800H 11893
Ryzen 7 5800H 12604
11614 [パフォーマンスモード]
10629 [スタンダードモード]
Core i7-10875H 10579
Ryzen 5 5600H 9255
Core i5-11400H 8514
Ryzen 7 5700U 8445
Ryzen 7 5800U 8086
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1444 [パフォーマンスモード]
1442 [スタンダードモード]
1435
Ryzen 7 5800U 1382
Ryzen 5 5600H 1354
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Core i3-1115G4 1217
Ryzen 5 5500U 1185
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはDDR4-3200を搭載しており、普通の速度です。オンボードメモリなので、メモリの増設・換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GB(4GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
26.13GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスで、3DMarkのベンチマークスコアは、以下の通りです。

最近のCPU内蔵グラフィックスとしては、普通の性能です。ライトなゲームや、FHD動画の簡単な編集といった作業には使えそうです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Ryzen 7 5800H
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 9 5900HX
メモリLPDDR4X-4266
18494
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
Ryzen 7 5800H
メモリDDR4-3200
15805 [パフォーマンスモード]
15654 [スタンダードモード]
GeForce MX250 15406
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13842
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe SSDを搭載しており、十分な速さです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2665
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理時間を下に掲載します。

外部グラフィックスを搭載していませんし、今回は8GBメモリのモデルだったということもあり、4K動画の書き出しや、RAW現像には長めの時間がかかりました。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i9-11980HK
64GBメモリ
46秒
Core i7-11800H
16GBメモリ
53秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
56秒 (MacBook Pro 16)
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
56秒 (MacBook Pro 14)
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13)
Ryzen 9 5900HX
16GBメモリ
71秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
84秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 4700U
16GBメモリ
91秒
Ryzen 5 4500U
32GBメモリ
91秒
Ryzen 7 5800H
8GBメモリ
98秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
4K動画の書き出し
Core i7-12700H
RTX 3080 (175W)
3分24秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
3分26秒 (MacBook Pro 16)
Core i9-11900H
RTX 3080(140W)
3分36秒
Core i9-11980HK
RTX 3080 (165W)
3分45秒
Core i5-11400H
RTX 3060 (115W)
3分45秒
Core i7-12700H
RTX 3070Ti (105W)
3分51秒
Core i7-11800H
RTX 3070 (140W)
3分53秒
Core i7-11800H
RTX 3060 (130W)
4分04秒
Ryzen 9 5900HX
RTX 3080 (130W)
4分55秒
Core i7-11800H
RTX 3050Ti (60W)
5分08秒
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
5分51秒 (MacBook Pro 14)
Core i5-11400H
RTX 3050 (65W)
5分59秒
Core i7-10750H
GTX 1650
6分34秒
Core i5-10300H
GTX 1650
8分21秒
Apple M1 9分14秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1165G7 14分12秒
Ryzen 7 5800H 19分37秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

USB-Cポートは、データ転送のみ対応しており、映像出力や、本機器への給電には対応していません。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック × ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器 ×
45W Lenovoウルトラポータブル ×
30W RAVPower GaN充電器 ×
18W cheero充電器 ×
モニター※2 EIZO ColorEdge CS2740 × ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、YCbCr444での表示が出来ていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

Vivobook Pro 14 OLEDの質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.464kg」とありますが、当サイトの計測値もほぼ同じでした。モバイルノートPCのような軽さではありませんが、時々持ち運んで使用するといった使い方もできると思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.458kg
ACアダプター+電源ケーブル 338g

 

バッテリー駆動時間のチェック

Vivobook Pro 14 OLEDのバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は63Whと大きめです。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。高性能CPUを搭載していますが、外部グラフィックスを搭載しておらず、バッテリー容量も大きめなので、バッテリー駆動時間はやや長めです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約10.9時間
(2) PCMark 10 Modern Office 9時間53分
(3) 動画再生時
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は比較的速いです。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
73%(約46Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラには、Webカメラプライバシーシールドが付いています。IRカメラは搭載されていないので、顔認証には対応していません。

Webカメラ

 

Webカメラは、約92万画素のカメラです。やや広角で、露出も適切で、自然な色味の画像でした。細部には粗さがありますが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能だと思います。

本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows 10標準のカメラアプリで撮影

 

1万円以上する外付けのLogicool StreamCam C980のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ

 

スピーカー

スピーカーは、底面の左右に2W x2のスピーカーが配置されています。音質も比較的よく、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度などの推移を確認します。

「スタンダードモード」では、3分程経過した後は、CPU温度が35W前後で落ち着き、それに伴ってCPU温度も65℃前後まで下がり、そのまま推移しています。

「パフォーマンスモード」では、CPU電力は55W前後をしばらく維持した後、50W前後に下がっています。CPU温度も連動して、しばらくの間は80℃前後で推移し、その後76℃前後まで少し下がっています。

「パフォーマンスモード」でも、心配なく使用できるCPU温度の範囲に収まっていると思います。通常は、「スタンダードモード」で使用し、エンコードなどの高い負荷がかかるときには、「パフォーマンスモード」を選択するといいと思います。

  • スタンダードモード時
  • パフォーマンスモード時
CPU電力&CPU温度
CPU電力&CPU温度

 

静音性のチェック

Vivobook Pro 14 OLEDの動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかると、騒音値が上がり、エンコードのような高負荷時は、他のノートPCと同等程度の騒音値になります。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

高負荷時でも、パームレスト部の温度はほとんど変化していないので、タイピング時の不快感はありませんでした。なお、高負荷時は底面の吸気孔部分が熱くなるので、膝の上ではなく、机の上などに置いた方がいいです。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

Hシリーズの高性能なプロセッサーを搭載しているため、一般的なノートPCよりは高めの消費電力です。ただ、外部GPUは非搭載なので、ゲーミングノートPCよりは低い消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Vivobook Pro 14 OLEDの外観のチェックです。

ボディカラーは、クワイエットブルーです。ブラックに近い、深いブルーで、落ち着きのある色なので、プライベートだけでなく、仕事にも使いやすいです。

 

天板です。ASUS Vivobookの立体的なプレートが、アクセントになっており、かっこいいです。

 

ディスプレイを閉じたときの厚みは約19.52mmです。

 

USB3.2、USB2.0 x2、USB-C(データ転送のみ対応)、HDMI、microSDカードリーダーを備えています。

 

ディスプレイが開く最大の角度です。膝の上で使う場合は、もう少し開いた方が使いやすそうです。テーブルの上に置いて使う分には十分だと思います。

 

底面には吸気孔があり、吸気しやすくするために、高めのゴム足もついています。

 

底面カバーを外したときの画像はご覧の通りです。2つの冷却ファンと、2本のヒートパイプでプロセッサーを冷やしており、高性能CPUを搭載していても、しっかりと冷却出来ています。メモリはオンボードなので換装できません。

 

ストレージには、Type 2280のM.2 SSDが搭載されていました。

 

ACアダプターは、90Wです。電源ケーブルは太めで、合わせるとそれなりにかさばります。

 

まとめ

以上が、ASUS Vivobook Pro 14 OLEDのレビューです。

WQXGA+(2880x1800)の高解像度、DCI-P3 100%と広色域、10ビット表示対応、90Hzのリフレッシュレート、画面比16:10と、非常に優れた性能のディスプレイを搭載しています。写真や、ネット動画などを、ワンランク上の美しい映像で表示することができます。

また、外部グラフィックスは搭載していないものの、HシリーズRyzenを搭載し、処理性能も高いです。そのため、コンテンツビューアーとしてだけでなく、写真やFHD動画のライトな編集など、内容によってはクリエイティブな作業にも、そこそこ対応できます。

ただし、メモリがオンボードで、あとから増設・換装できないので、使用目的によっては16GBメモリ搭載モデルを選択しておいた方がいいです。この点で、16GBメモリを希望すると、Ryzen 9 5900HX搭載モデルになり、価格が上がってしまうのが残念です。Ryzen 7 5800Hでも、パフォーマンスは十分高いので、Ryzen 7 5800H + 16GBメモリのモデルもあるとよかったです。

なお、4K動画の編集など、もっと本格的にクリエイティブな作業を行いたい場合は、RTX 3050を搭載した「ASUS Vivobook Pro 14X OLED」を検討してみるといいと思います。

 

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