レノボ Legion Y740(17.3型、15.6型)の実機レビュー

更新日:2019年9月24日
CPU Core i7-9750H
GPU RTX 2060
RTX 2070 Max-Q
RTX 2080 Max-Q
メモリ 8~32GB
ストレージ HDD + PCIe SSD
液晶サイズ 15.6型 / 17.3型
液晶種類 FHD IPS 非光沢
144Hz G-Sync
質量 約2.2kg / 約2.9kg
バッテリー 15.6型:約3.0時間
17.3型:約4.0時間
価格[税別] 16万円台~ (15型)
18万円台~ (17型)

手が届きそうなハイスペックゲーミングノート

Legion Y740は、最大で「GeForce RTX 2080 Max-Q」を選択できる、レノボのゲーミングノートPCの中で、最もハイスペックなモデルです。

他社の競合製品と比較して、価格が安い点も特徴の1つで、憧れのハイスペックゲーミングノートが、手に届きそうな価格設定となっています。

ほぼ同じ構成で、15.6型と17.3型の2種類の液晶サイズがあり、どちらも144Hz、G-Sync対応です。

外観も、サイドの排気口内部のLEDイルミネーションが特徴的で、ゲーミングPCらしくかっこいいです。

ただし、搭載OSとキーボードは英語版なので、ご注意ください。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-9750H 、32GBメモリ、GeForce RTX2080 Max-Q、1TB SSD+1TB HDD

 

目次

お忙しい方は、「Legion Y740の特徴」のみお読みください。

Legion Y740の特徴

ハイスペックなのにリーズナブルな価格

Legion Y740は、以下のような特徴を持った、ハイスペックなゲーミングノートPCです。

(1) 最大で、第9世代Core i7-9750H

(2) 最大で、GeForce RTX 2080 Max-Q搭載

(3) 最大で、144Hz駆動、Dolby Vision、G-SYNC対応のIPS液晶

 

しかも、ハイスペック構成なのに、価格もリーズナブルです。下の表では、RTX 2080 Max-Qを搭載した、同等レベルのゲーミングPCと価格を比較していますが、Legion Y740(17)が最も安い価格となっています。

ハイスペックゲーミングノートPCを探しているのであれば、チェックしておきたい1台です。

ライバル製品との比較(RTX 2080 Max-Q)
  [本製品]
Legion Y740(17)
デル
ALIENWARE m17
MSI
GS75 Stealth 9SG
CPU Core i7-9750H
GPU RTX 2080 Max-Q
メモリ 16GB
ストレージ 512GB SSD
液晶 17.3型 FHD 144Hz
価格[税込] 271,674‬円 312,285円 358,344円
※2019年9月23日時点の価格。価格は変動します

 

GeForce RTX 2070と2080はMax-Qデザイン

ノートPCのRTX20シリーズは、デスクトップ用のそれよりもスペックが落ちます。さらに本製品のRTX 2070とRTX 2080は電圧効率を最大するため、ややパフォーマンスを抑えて動作する「Max-Q Design」仕様なので、Max-Q無しのノート用グラフィックスよりも性能が落ちます(下表参照)。

ノート用とデスクトップ用の比較
  [本製品]
ノート用
GeForce RTX 2080
Max-Q
ノート用
GeForce RTX 2080
デスクトップ用
GeForce RTX 2080
GPUアーキテクチャ Turing
CUDAコア 2944
定格クロック 990 MHz 1380 MHz 1515 MHz
ブーストクロック 1230 MHz 1590 MHz 1710 MHz
メモリタイプ GDDR6
メモリ容量 8GB
参照URL 参照URL 参照URL

 

どのくらい性能が違うかというと、本機に搭載されていたノート用GeForce RTX 2080 Max-Qは、デスクトップ用GeForce RTX 2080の7割程度の性能でした。また、ノート用RTX 2070よりやや低い性能です。

グラフィックス性能の比較
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
デスクトップ用RTX 2080 10602
ノート用RTX 2080 9655
デスクトップ用RTX 2070 8605
ノート用RTX 2070 7778
ノート用RTX 2080 Max-Q
[レビュー機で計測]
7581

 

リアルタイムレイトレーシングとDLSSに対応

Legion Y740は、GeForce RTXシリーズを搭載し、「リアルタイムレイトレーシング」と「DLSS」に対応している点も特徴です。

ここでは、RTX 2080 Max-Q搭載機で、実際に「バトルフィールドV」をプレイしてみましたが、リアルタイムレイトレーシング(DXR)を有効にしても高いフレームレートが出ていました。ただし、「DLSS」は有効にしてもさほどフレームレートは向上しませんでした。

ゲームベンチマーク(平均フレームレート)
中程度の重さのゲーム
バトルフィールドV
1920x1080 DXR オフ
172 fps
120 fps
最高 110 fps
DXR オン 109 fps
62 fps (62 fps)
最高 57 fps (60 fps)
※ DXRはリアルタイムレイトレーシングのことです
※ 括弧内はDLSS有効時のフレームレートです

 

144Hz + G-SYNC液晶でゲームが快適

Legion Y740は、144Hz駆動の高リフレッシュレート液晶を搭載しているため、映像が滑らかに動きます。特に動きの激しいアクションゲームやシューティングゲームでは、大きく効果を発揮します。

また、G-SYNCに対応することで、ティアリング(横に線が入り上下の映像が少しズレる現象)やスタッター(映像がカク付く現象)を抑えることができ、映像が安定します。

実際にバトルフィールドVのマルチプレイである「コンクエスト」をプレイしてみましたが、画面がヌルヌル動き、素早い照準の動きも滑らかでとても見やすく、快適な環境でプレイが可能です。また、上の表の通り、平均フレームレートは低設定なら平均172 fps出るので、144Hz駆動の効果を最大限発揮した映像でゲームができます。

他にも、競技性の高いフォートナイトやAPEX、PUBGなどの軽いゲームなら、高リフレッシュレートで快適にプレイが可能です。

144Hz + G-SYNC液晶

 

LEDイルミネーション

Legion Y740の本体イルミネーションは、キーボードだけでなく、排気口もLEDが点灯するのが特徴です。本体周りがギラギラ光らず、内部が点灯するので、気がそがれず、ゲームへ集中しやすいです。

また背面のインターフェース部分は、文字が白く点灯するので、暗いところでも、ケーブルの抜き差しが可能です。

 LEDイルミネーション
Legion Y740は排気口内部が光る
天板のロゴ部分も光る
背面のインターフェース部分も光る

 

搭載OSは英語版Windows 10

注意点として、Legion Y740の搭載するOSは、英語版のWindows 10です。
ただし、Windowsの設定画面から、言語とリージョン地域を日本にすることで、日本語表示で問題なく使用できます。

Lenovoのサイトには、「Legion 英語OSモデル セットアップ・日本語化設定マニュアル」(Legion Y530用)があるので、Legion Y740も、同じ手順での日本語化が可能です。

ひと手間必要にはなりますが、英語版のWindows 10でも大きな問題はありません。

搭載OSは英語版のWindows 10

 

搭載キーボードは英語版のみ

Legion Y740のキーボードはUS配列の英語キーボードのみとなっています。日本語キーボードは選べないためご注意下さい。

日本語キーボードと違って、[Enter]キーが小さかったり、特殊キーの位置が異なっていたりします。キー入力に関しては、慣れるまで時間がかかると思います。

ただ、PCゲームはUS配列キーボードを想定して作られているので、ゲームをプレイする上では問題なく、むしろプレイしやすいでしょう。

US配列の英語キーボード

 

各用途の快適度

Legion Y740の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックでサクサク動くでしょう。液晶は非光沢の広視野角液晶で見やすいです。ただし、キーボードはUS配列です。
動画鑑賞 見やすい画面で、スピーカーの音質も比較的良く、快適に動画を視聴できると思います。
RAW現像
画像編集
CPU性能は十分です。液晶の色域は、当サイトの計測ではsRGBカバー率94.4%となっており、Web用の画像編集にはなんとか使えそうです。DTP用には色域が足りません。
動画編集 高性能CPU&グラフィックスを搭載し編集作業は快適です。ただし、書き出しは、Optimusに非対応であることからiGPUが使えないため、それほど速くありません(書き出しはiGPUとdGPUの両方で処理しているため)。
ゲーム 高性能なグラフィックスに、144Hz液晶を搭載しているので、ゲームは快適です。

 

ゲームベンチマーク

ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。

高性能なグラフィックスGeForce RTX 2080 Max-Qを搭載しているので、重い部類のゲームでも、FHD解像度なら最高設定で60 fpsをほぼ超えています。

また、本製品は144Hz液晶を搭載しています。PUBGやAPEXやなどの比較的軽いゲームなら、FHD解像度&高設定でも、144fps前後のフレームレートを出すことができます。

重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 13041 / 130 fps
標準品質 10229 / 102 fps
高品質 7820 / 78 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、高品質)
RTX 2070 81 fps
RTX 2080 Max-Q 78 fps [レビュー機で計測]
RTX 2070 Max-Q 70 fps
GTX1660Ti 63 fps
RTX 2060 61 fps
GTX1060 41 fps
GTX 1650 40 fps
GTX1050Ti 26 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
1920x1080 最低 128 fps
103 fps
最高 89 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高)
RTX 2080 Max-Q 89 fps [レビュー機で計測]
RTX 2070 88 fps
RTX 2070 Max-Q 79 fps
RTX 2060 69 fps
GTX 1660Ti 69 fps
GTX 1060 46 fps
GTX 1650 46 fps
GTX 1050Ti 30 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
1920x1080 133 fps
96 fps
ウルトラ 56 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、ウルトラ)
RTX 2070 59 fps
RTX 2080 Max-Q 56 fps [レビュー機で計測]
RTX 2070 Max-Q 51 fps
RTX 2060 47 fps
GTX 1660Ti 47 fps
GTX 1060 33 fps
GTX 1650 31 fps
GTX 1050Ti 23 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
1920x1080 標準(ノート) 18992 / 163 fps
高(ノート) 16229 / 123 fps
最高品質 15999 / 116 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 116 fps [レビュー機で計測]
RTX 2070 110 fps
RTX 2070 Max-Q 98 fps
RTX 2060 95 fps
GTX 1660Ti 95 fps
GTX1650 64 fps
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
1920x1080 低品質 118 fps
高品質 103 fps
最高品質 92 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080、最高品質)
RTX 2080 Max-Q 92 fps [レビュー機で計測]
RTX 2070 84 fps
RTX 2070 Max-Q 83 fps
RTX 2060 78 fps
GTX 1660Ti 73 fps
GTX 1650 56 fps [レビュー機で計測]
※ノート用グラフィックスのみで比較
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
1920x1080 低い 208 fps
高い 188 fps
ウルトラ 137 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
Apex Legends
1920x1080 高設定 145 fps
※トレーニングモードで計測
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 21662(すごく快適)
※約5500で60fps

 

他のゲームのベンチマークスコアを確認したい方は、こちらをご覧ください。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイの詳細なチェックです。17.3型のLegion Y740の特性のみ掲載します。

Legion Y740(17)

144Hzの高リフレッシュレートで、表示遅延や残像も少なく高品質です。最大輝度は、当サイトの計測では278cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は普通です。当サイトの計測ではsRGBカバー率は94.4%、sRGB比は98.6%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや青みが強く発色していますが、気にならない程度です。ゲームをするならむしろこのくらいの設定のほうが見やすいかもしれません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきもほぼ感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

輝度を低めにするとフリッカーは発生しています。肉眼では見えませんが、長時間画面を見続けていると、人によっては眼が疲れやすいかもしれません。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

表示遅延

キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約60msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないほうだと思います。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。

 

残像

メーカー仕様値では応答速度は1msとなっており、残像も少ないです。

「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されているのに対し、本製品の液晶は1フレーム前の残像がうっすら見える程度でした。

「UFO Test」のサイトのGhosting Testを実行( 画面のリフレッシュレートに合わせてUFOが左から右へ移動)し、速いシャッタースピード(1/2000)で撮影したときの画像。

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードは、前述の通り、本機のキーボードはUS配列の英語キーボードのみとなっています。

キーボードの性能としては、100%アンチゴーストに対応しており、同時に複数キーを押したときの誤入力を防いでくれます。その他、FPS系のゲームで便利なWASDハイライト、1ms以下の応答速度、耐水こぼし性といった特徴(参考:海外サイト)も備えており、快適なプレイをサポートしてくれます。

タッチパッドはややコンパクトで、独立したクリックボタンを備えています。クリックボタンは比較的押しやすいです。

キーボード

 

17.3型のモデルにはテンキーが搭載されており、通常は数字の8や9の上に配置されている「/」や「*」が、本機では右側に配置されています。また、矢印キーが下側にあるせいで、テンキーが全体的に上側に配置されているためやや使いにくいです。

17.3型モデルのキーボード全体図
17.3型モデルのキーの拡大図
17.3型モデルのテンキー

 

15.6型は左側にマクロキーなどが配置されています。

15.6型モデルのマクロキーなど

 

RGBバックライトキーボードを搭載しています。発光パターンは4種類あり、下の動画のようにキーから波のように発色させることも可能です。

キーボードイルミネーション

 

プリインストールされている「Lenovo Vantage」からは、システム管理のほか、ファンモードの変更などが行なえます。中でも便利なのが、タッチパッド・ロック機能で、ゲームが実行されると、自動でタッチパッドが無効になる機能です。

普段ゲームをする際はマウスを使用すると思うので、ゲームが起動されると、自動でタッチパッドを無効にしてくれ、キーボード入力時による誤操作を防いでくれます。

Lenovo Vantage

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。17.3型のLegion Y740で計測しています。

CPU

CPUには、最新の第9世代Coreプロセッサー「Core i7-9750H」を搭載しています。ゲーミングノートとして十分な性能です。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i7-9750H
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3552
Core i7-8700 3043
Core i7-9750H 2728 [レビュー機で計測]
Core i7-9750H 2640 [他の機種で計測]
Core i5-9300H 1921
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスは、次のようなものが選択可能です。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~

GeForce RTX2080 Max-Q
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2080 10674
デスクトップ用RTX 2070 8605
ノート用RTX 2070 7778
ノート用RTX 2080 Max-Q 7581 [レビュー機で計測]
デスクトップ用RTX 2060 7417
ノート用RTX 2070 Max-Q 6600
デスクトップ用GTX 1660Ti 6064
ノート用RTX 2060 5686
ノート用GTX 1660Ti 5667
ノート用GTX 1650 3495
ノート用GTX 1050Ti 2201
ノート用GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

本製品のGeForce RTX2080 Max-Qのスペックは次の通りです。無印のGeForce RTX 2080よりも、GPU ClockやBoost Clockがやや低めになっています。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDやHDDを選択できます。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 3221 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

  • SPECviewperf 13
  • Passmark
  • その他 3D Mark
SPECviewperf 13
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
GeForce RTX2080 Max-Q
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-9750H
3DMark
~ グラフィック性能の評価 ~
GeForce RTX2080 Max-Q

 

実際のソフトで計測した処理時間

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

速い現像時間です。特に今回、メモリを32GBも搭載していたため高速でした。

Core i7-8700
32GBメモリ
71秒
Core i7-9750H
32GBメモリ
74秒 [レビュー機で計測]
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
82秒
Core i7-8565U
16GBメモリ
130秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

Premiere Proは書き出しの際、iGPUとdGPUの両方を同時に使いますが、本製品はOptimusに対応していないため、iGPUが使えません。そのためiGPUで行う処理をCPUが肩代わりしているような感じになっており、処理時間はあまり速くありませんでした。

Core i7-9750H/16GB
RTX 2060
41秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
47秒
Core i5-9300H/8GB
GTX 1650
103秒
Core i7-9750H/32GB
RTX 2080 Max-Q
105秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX250
147秒
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

速いエンコード速度です。

  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 14分29秒
NVENCでエンコード (※2) 59秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i9-9980HK 11分37秒
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-9750H 14分29秒 [レビュー機で計測]
Core i5-9300H 20分46秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本機のバッテリー容量は76Whです。ゲーミングノートとしてはやや多めの容量です。

バッテリー容量

 

高性能パーツを使用しているため、長い駆動時間ではありません。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  15.6型 17.3型
(1) JEITA2.0測定方法 約3時間 約4時間
(2) 動画再生時 2時間40分
(3) PCMark 8 Work テスト
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) 56分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。なお、以下、17.3型のLegion Y740で計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

Optimusに対応しておらず、常にRTX 2080 Max-Qが有効になっているため、アイドル時でも動作音がややします。ただ、ゲーム中は普通の動作音です。ゲーム中ヘッドホンは必要ないと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(最高品質、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

CPU温度はエンコード時がやや高めです。GPU温度は低めです。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70~80℃台で推移しておりやや高めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。70℃位で推移しており、問題ないです。

GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(最高品質、fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

パームレスト部分の温度は低いです。WASDキーもそれほど高くなく、不快感はありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

アイドル時は、Optimusに対応していないため、それなりの消費電力があります。その他も、高性能のGeForce RTX 2080 Max-Qを搭載していることにより、ノートPCにしては消費電力は高いです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Legion Y740の外観のチェックです。

Legion Y740(17)

本体はややメタリックに近いブラックカラーで、シンプルで重厚感のあるデザインです。排気口内部のLEDイルミネーションが、他のゲーミングPCと一線を画します。


 

天板です。「LEGION」のロゴの「O」の文字が光るようになっています。

また、ヒンジの位置をずらし、背面を出っ張らせることで、排熱を良くしています。また、ケーブル類も抜き差ししやすいです。

 

スピーカーは底面にあり、サブウーファーも搭載されています。ややこもった感じがしますが、最大音量も大きく、「Dolby Atmos」にも対応しており、重厚なサウンドが楽しめます。音質はノートPC基準で、10点満点で採点すると7点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

ポート類は背面に集中しており、Mini-DP、HDMI、LAN、電源などがあります。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。吸気口部分はやや段差があります。

 

底面カバーを開けたときの画像です。2つのファンでCPUとGPUを冷却しています。排気は合計4方向からおこなっています。

 

冷却ファンです。隣にはサブウーファーがあります。

 

今回搭載されていたM.2 SSDです。

 

2.5インチハードディスクのスペースです。

 

ACアダプターは薄型ですが大きいです。ACアダプターの容量は230Wです。

 

Legion Y740(15)

15.6型のLegion Y740は、テンキーが無い代わりに、左側に一列マクロキーなどが配置されています。また、液晶のベゼルが17.3型より狭くなっており、よりコンパクトになっています。

 

天板です。白文字で「LEGION」と描かれていますが、これは展示用に後から貼ったシールであるため、実際の製品には付いていません。

 

天板を閉じたときの画像です。

 

ポートの構成は17.3型のモデルと一緒です。

 

底面です。メッシュ部分が17.3型のモデルとやや異なります。

 

まとめ

以上が、Legion Y740のレビューです。

最大で、第9世代Core i7-9750H、GeForce RTX 2080 Max-Q、144Hz駆動液晶を搭載可能な、ハイスペックなゲーミングノートPCです。

最大の特徴は、ハイスペック構成を、グッと抑えた価格で入手しやすくなっていることです。

キーボードおよび、排気口のLEDイルミネーションも綺麗です。

スペックはほとんど同じで、15型と17型の2サイズ展開となっています。

ただし、OSおよびキーボードが英語となっているためご注意下さい。

手が届きそうなハイスペックゲーミングPC

レノボ Legion Y740

特徴

  • ハイスペックでもリーズナブルな価格帯
  • 144Hz駆動液晶で滑らかな映像
  • OSとキーボードは英語版のみ

こんなあなたに

  • ハイスペックPCで本格的にゲームがしたい
  • 英語キーボードが好き
  • 価格16万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

関連ページ