レノボ Yoga S740(15)の特徴レビュー

更新日:2019年11月16日
CPU Core i7-9750H
GPU GTX1650 Max-Q
メモリ 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD HDR400 IPS 光沢
質量 約1.93kg
バッテリー 約15.6時間
価格[税別] 20万円台~
持ち運べるクリエイティブ作業用15型ノートPC

Yoga S740(15)は、クラムシェル型のYoga Sシリーズ内で最高のスペックを誇るクリエイター向け15.6型ノートPCです。

第9世代Core i7-9750H、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しており、エントリークラスのゲーミングPCぐらいの性能があります。

ボディサイズは比較的コンパクトで、質量も2kgを切っているため、ハイパフォーマンスの15.6型ノートPCとしては軽く、持ち運びにも適しています。

スペック、質量・サイズ、バッテリー、価格のバランスがいいです。

公式サイトはこちら

Yoga S740(15)の特徴

Yogaシリーズだけど、クラムシェル型

Yoga S740(15)は、Yoga SシリーズのノートPCです。

レノボのYogaシリーズというと、コンバーチブル型の2 in 1 PCというイメージがあるかもしれませんが、Yoga Sシリーズはクラムシェル型となっています。

Yoga Sシリーズの特徴は、スリム、軽量、コンパクトで、パワフルなノートPCという点です。

 

ノートPC向けのハイクラスCPU搭載

Yoga S740(15)は、ノートPC向けCPUとしてはハイクラスとなる、Core i7-9750Hを搭載しています。

代表的なIntelのノートPC用CPUと比較しても、省電力仕様のUシリーズCPUを軽く超える処理性能で、最近のゲーミングノートPCでも主流のCPUとなっています。

Yoga S740(15)はゲーミングノートPCではありませんが、LightroomでのRAW現像など、CPUの性能に左右される高負荷作業を短時間で行うことができます。

CINEBENCH R15 ~ マルチコア ~
Core i7-9750H 1212
Core i7-10510U 771
Core i5-10210U 647
Core i7-8565U 602
Core i5-8265U 542
Core i3-10110U 404
Core i3-8145U 340
※緑色のバーが、Yoga S740(15)で選べるCPUです
※ベンチマークスコアは代表的な値です

 

外部GPUを搭載し動画編集なども可能

Yoga S740(15)の搭載する外部グラフィックスは、GeForce GTX 1650 Max-Qです。

クリエイティブな作業であれば、Adobe Premiere ProなどのCUDA対応動画編集ソフトや、NVENC対応のエンコードソフトが快適に動作します。リフレッシュのために、ライトにゲームをすることもできます。

事務作業であれば持て余す性能ですし、ゲームが主な目的であればちょっと物足りません。価格と、持ち運べるサイズでの冷却性能を考えると、クリエイティブな作業用としてバランスがいいGPUだと思います。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
RTX 2060 5789
GTX 1660Ti 5667
GTX 1060 3633
GTX 1650 Max-Q 2630
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
Intel UHD 620 390
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※いずれもノートPCで計測したスコアです

 

持ち出せるハイパフォーマンスノートPC

Yoga S740(15)は、質量が2kgを切っており、15.6型液晶を搭載し、高めのスペックであるクリエイター向けPCとしては軽量なので、持ち出しも十分に可能です。

サイズもそこそこにコンパクトで、同等のスペック構成が選択できるThinkPad X1 Extremeよりも少し小さいです。持ち出すことを想定した同等レベルの他機種と比べても、モビリティ性能に遜色はなさそうです。

もっとスペックの高いノートPCもありますし、もっと軽量な15.6型ノートPCもありますが、Yoga S740(15)は、モビリティも、スペックもそこそこ高いという点がセールスポイントとなります。

15.6型ノートPCのサイズ比較
  奥行 高さ 質量
Yoga S740(15) 357.14 233.54 17.7(最薄部) 約1.93kg
ThinkPad X1 Extreme 361.8 245.7 18.7 約1.7kg~
NEXTGEAR-NOTE i5565 364.5 258 28.4 約2.2kg
MSI PS63 Modern 8SC 356.8 233.7 15.9 約1.6kg
※ 単位はmm

 

DisplayHDR 400対応液晶を搭載

Yoga S740(15)は、15.6型のフルHD DisplayHDR 400対応 IPS液晶(8bitカラー、Dolby Vision、500nits)を搭載しています。

DisplayHDR 400の規格では、95% ITU-R BT.70(sRGBと同等)の色域となっています。少なくとも、一般的なノートPCと同等以上の色域を備えていることになります。実際の測定で95% sRGB程度あるとすれば、Webベースを想定した作業に適した液晶だと思います。

その他、500nitsと輝度が高く、Dolby Visionにも対応しているので、高コントラストでメリハリがある表示が可能です。

液晶ベゼルは、狭額ベゼルとなっており、見た目もよく、コンテンツに集中しやすいという点でも、クリエイティブな作業に適しています。

狭額ベゼル液晶搭載

 

この性能では長めのバッテリー駆動時間

Yoga S740(15)は、69Whrのバッテリー(海外サイト参照)を搭載し、JEITA2.0の動作時間測定では約15.6時間のバッテリー駆動が可能となっています。

HシリーズのCPUと、GTX 1650 Max-Qを搭載していることを考えると、長めのバッテリー駆動時間と言えるでしょう。ただし、CPUやGPUをフル活用するような作業であれば、極端に駆動時間が短くなることも考えられるので、ご注意ください。

約1時間で80%の充電が可能な急速充電に対応しているので、コンセントがあれば、充電してさらに使用することもできるでしょう。ただし、ACアダプターが、本体とケーブルで約660gあるので、セットで持ち出すとなると、そこそこ重みがあります。

 

テンキー付きキーボード

Yoga S740(15)は、テンキー付きキーボードを備えています。バックライトも付いているので、薄暗い場所でも作業がしやすいです。

この手のクリエイター向けノートPCで、テンキーを活用する機会が多いかは疑問です。個人的には、MacBook Proのように15型でもテンキー無しの方が、よりクリエイター向け感が強くてよかったです。

パームレストの右端には、指紋センサーも搭載しており、素早く、安全にWindowsへのログオンができ、便利です。

テンキー付きキーボード

 

シンプルなインターフェイス構成

Yoga S740(15)は、15型ノートPCにしてはインターフェイス構成はシンプルです。

DisplayPort出力機能付きのThunderbolt 3ポートを2ポート備えています。HDMI端子はありませんが、外部ディスプレイを使用する場合は、このThunderbolt 3ポートを利用し、最大5Kでの出力が可能です。

その他に、USB 3.1、microSDカードリーダーを備えています。スペースにも余裕がありそうに見えるので、microSDではなく、フルサイズのSDカードリーダーの方が、クリエイティブ用途のPCとしてはよかったと思います。

インターフェイスの種類は多くないものの、必要最低限は揃っている感じです。

インターフェイス構成

 

ボディはアルミユニボディ

Yoga S740(15)のボディは、シンプルなアルミユニボディで、持ち出しにも耐える耐久性も備えています。表面にはサンドブラストフィニッシュが施されており、質感もよさそうです。

カラーはアイアングレーです。おとなしめのカラーなので、どんな場面でも違和感なく使用できます。

アルミユニボディ

 

ライバル機種との比較

最後に、ライバル機種として、レノボのThinkPad X1 Extreme 2019との比較を行います。

ThinkPad X1 Extreme 2019は、バッテリー容量が多いですが、質量は軽めで、持ち出しやすいです。また、液晶の種類が多く、4K液晶も選択できるのがメリットです。ただし、現時点ではカスタマイズでも4K液晶は選択できなかったので、その場合、Yoga S740(15)との差は縮まります。

Yoga S740(15)は、ThinkPad X1 Extreme 2019と同等スペック、かつ近いモビリティ性能でありながら、ThinkPad X1 Extreme 2019よりも価格が安いです。デメリットは、細かいカスタマイズができないことです。

ライバル機種との比較
  [本製品]
Yoga S740(15)
レノボ
ThinkPad X1 Extreme 2019
画像
CPU Core i7-9750H Core i5-9300H
Core i7-9750H
GPU GTX 1650 Max-Q
液晶種類 FHD DisplayHDR 400 IPS 光沢 FHD IPS 300nit 非光沢
FHD IPS 500nit 非光沢
4K IPS 非光沢
4K OLED タッチ
質量 約1.93kg 約1.7kg
バッテリー 約15.6時間
69Whr
最大約15.6時間
80Whr
価格[税別] 20万円台~ 19万円台~
ライバル機種との価格比較
  [本製品]
Yoga S740(15)
レノボ
ThinkPad X1 Extreme 2019
CPU Core i7-9750H
GPU GTX 1650 Max-Q
メモリ 16GB
ストレージ 512GB SSD
液晶種類 FHD
価格[税別] 204,800円 240,800円
価格は2019年11月15日のものです。価格は変動します。

 

まとめ

Yoga S740(15)は、スリム・軽量・ハイパフォーマンスなYoga Sシリーズの15.6型ノートPCです。

Core i7-9750H、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しており、画像や映像の編集作業などに適しています。クリエイティブな用途に適した高いスペックでありつつ、質量は2kgを切り、バッテリー駆動時間も約15.6時間と長いので、持ち出しての作業に適している点が、大きな特徴となっています。

持ち運びしないのであれば、似たような構成で、10万円台前半で購入できるエントリークラスのゲーミングPCもあるので、持ち出す頻度や、使用する環境を考慮することをおすすめします。

Yoga S740(15)は、モビリティ x スペックで考えると、コスパが高いので、持ち運んで作業を行うクリエイターにおすすめです。

高めのスペックで持ち出し可能なクリエイター向け15.6型ノートPC

Yoga S740(15)

特徴

  • 第9世代Core i7-9750Hによる高い処理性能
  • GeForce GTX 1650 Max-Q搭載
  • 2kg以下の持ち出せる質量とサイズ

こんなあなたに

  • Web用のクリエイティブな作業を行う方
  • ThinkPad X1 Extremeが高くて諦めていた方
  • 価格20万円台[税別]~
  • 一言多趣味な人のメインPCにも
公式サイトはこちら

 

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