レノボ Yoga S740(15)の特徴レビュー
CPU | Core i7-9750H |
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GPU | GTX1650 Max-Q |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD HDR400 IPS 光沢 |
質量 | 約1.93kg |
バッテリー | 約15.6時間 |
価格[税別] | 20万円台~ |
Yoga S740(15)は、クラムシェル型のYoga Sシリーズ内で最高のスペックを誇るクリエイター向け15.6型ノートPCです。
第9世代Core i7-9750H、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しており、エントリークラスのゲーミングPCぐらいの性能があります。
ボディサイズは比較的コンパクトで、質量も2kgを切っているため、ハイパフォーマンスの15.6型ノートPCとしては軽く、持ち運びにも適しています。
スペック、質量・サイズ、バッテリー、価格のバランスがいいです。
Yoga S740(15)の特徴
Yogaシリーズだけど、クラムシェル型
Yoga S740(15)は、Yoga SシリーズのノートPCです。
レノボのYogaシリーズというと、コンバーチブル型の2 in 1 PCというイメージがあるかもしれませんが、Yoga Sシリーズはクラムシェル型となっています。
Yoga Sシリーズの特徴は、スリム、軽量、コンパクトで、パワフルなノートPCという点です。
ノートPC向けのハイクラスCPU搭載
Yoga S740(15)は、ノートPC向けCPUとしてはハイクラスとなる、Core i7-9750Hを搭載しています。
代表的なIntelのノートPC用CPUと比較しても、省電力仕様のUシリーズCPUを軽く超える処理性能で、最近のゲーミングノートPCでも主流のCPUとなっています。
Yoga S740(15)はゲーミングノートPCではありませんが、LightroomでのRAW現像など、CPUの性能に左右される高負荷作業を短時間で行うことができます。
※ベンチマークスコアは代表的な値です
外部GPUを搭載し動画編集なども可能
Yoga S740(15)の搭載する外部グラフィックスは、GeForce GTX 1650 Max-Qです。
クリエイティブな作業であれば、Adobe Premiere ProなどのCUDA対応動画編集ソフトや、NVENC対応のエンコードソフトが快適に動作します。リフレッシュのために、ライトにゲームをすることもできます。
事務作業であれば持て余す性能ですし、ゲームが主な目的であればちょっと物足りません。価格と、持ち運べるサイズでの冷却性能を考えると、クリエイティブな作業用としてバランスがいいGPUだと思います。
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
※いずれもノートPCで計測したスコアです
持ち出せるハイパフォーマンスノートPC
Yoga S740(15)は、質量が2kgを切っており、15.6型液晶を搭載し、高めのスペックであるクリエイター向けPCとしては軽量なので、持ち出しも十分に可能です。
サイズもそこそこにコンパクトで、同等のスペック構成が選択できるThinkPad X1 Extremeよりも少し小さいです。持ち出すことを想定した同等レベルの他機種と比べても、モビリティ性能に遜色はなさそうです。
もっとスペックの高いノートPCもありますし、もっと軽量な15.6型ノートPCもありますが、Yoga S740(15)は、モビリティも、スペックもそこそこ高いという点がセールスポイントとなります。
幅 | 奥行 | 高さ | 質量 | |
Yoga S740(15) | 357.14 | 233.54 | 17.7(最薄部) | 約1.93kg |
ThinkPad X1 Extreme | 361.8 | 245.7 | 18.7 | 約1.7kg~ |
NEXTGEAR-NOTE i5565 | 364.5 | 258 | 28.4 | 約2.2kg |
MSI PS63 Modern 8SC | 356.8 | 233.7 | 15.9 | 約1.6kg |
DisplayHDR 400対応液晶を搭載
Yoga S740(15)は、15.6型のフルHD DisplayHDR 400対応 IPS液晶(8bitカラー、Dolby Vision、500nits)を搭載しています。
DisplayHDR 400の規格では、95% ITU-R BT.70(sRGBと同等)の色域となっています。少なくとも、一般的なノートPCと同等以上の色域を備えていることになります。実際の測定で95% sRGB程度あるとすれば、Webベースを想定した作業に適した液晶だと思います。
その他、500nitsと輝度が高く、Dolby Visionにも対応しているので、高コントラストでメリハリがある表示が可能です。
液晶ベゼルは、狭額ベゼルとなっており、見た目もよく、コンテンツに集中しやすいという点でも、クリエイティブな作業に適しています。
この性能では長めのバッテリー駆動時間
Yoga S740(15)は、69Whrのバッテリー(海外サイト参照)を搭載し、JEITA2.0の動作時間測定では約15.6時間のバッテリー駆動が可能となっています。
HシリーズのCPUと、GTX 1650 Max-Qを搭載していることを考えると、長めのバッテリー駆動時間と言えるでしょう。ただし、CPUやGPUをフル活用するような作業であれば、極端に駆動時間が短くなることも考えられるので、ご注意ください。
約1時間で80%の充電が可能な急速充電に対応しているので、コンセントがあれば、充電してさらに使用することもできるでしょう。ただし、ACアダプターが、本体とケーブルで約660gあるので、セットで持ち出すとなると、そこそこ重みがあります。
テンキー付きキーボード
Yoga S740(15)は、テンキー付きキーボードを備えています。バックライトも付いているので、薄暗い場所でも作業がしやすいです。
この手のクリエイター向けノートPCで、テンキーを活用する機会が多いかは疑問です。個人的には、MacBook Proのように15型でもテンキー無しの方が、よりクリエイター向け感が強くてよかったです。
パームレストの右端には、指紋センサーも搭載しており、素早く、安全にWindowsへのログオンができ、便利です。
シンプルなインターフェイス構成
Yoga S740(15)は、15型ノートPCにしてはインターフェイス構成はシンプルです。
DisplayPort出力機能付きのThunderbolt 3ポートを2ポート備えています。HDMI端子はありませんが、外部ディスプレイを使用する場合は、このThunderbolt 3ポートを利用し、最大5Kでの出力が可能です。
その他に、USB 3.1、microSDカードリーダーを備えています。スペースにも余裕がありそうに見えるので、microSDではなく、フルサイズのSDカードリーダーの方が、クリエイティブ用途のPCとしてはよかったと思います。
インターフェイスの種類は多くないものの、必要最低限は揃っている感じです。
ボディはアルミユニボディ
Yoga S740(15)のボディは、シンプルなアルミユニボディで、持ち出しにも耐える耐久性も備えています。表面にはサンドブラストフィニッシュが施されており、質感もよさそうです。
カラーはアイアングレーです。おとなしめのカラーなので、どんな場面でも違和感なく使用できます。
ライバル機種との比較
最後に、ライバル機種として、レノボのThinkPad X1 Extreme 2019との比較を行います。
ThinkPad X1 Extreme 2019は、バッテリー容量が多いですが、質量は軽めで、持ち出しやすいです。また、液晶の種類が多く、4K液晶も選択できるのがメリットです。ただし、現時点ではカスタマイズでも4K液晶は選択できなかったので、その場合、Yoga S740(15)との差は縮まります。
Yoga S740(15)は、ThinkPad X1 Extreme 2019と同等スペック、かつ近いモビリティ性能でありながら、ThinkPad X1 Extreme 2019よりも価格が安いです。デメリットは、細かいカスタマイズができないことです。
[本製品] Yoga S740(15) |
レノボ ThinkPad X1 Extreme 2019 |
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画像 | ||
CPU | Core i7-9750H | Core i5-9300H Core i7-9750H |
GPU | GTX 1650 Max-Q | |
液晶種類 | FHD DisplayHDR 400 IPS 光沢 | FHD IPS 300nit 非光沢 FHD IPS 500nit 非光沢 4K IPS 非光沢 4K OLED タッチ |
質量 | 約1.93kg | 約1.7kg~ |
バッテリー | 約15.6時間 69Whr |
最大約15.6時間 80Whr |
価格[税別] | 20万円台~ | 19万円台~ |
[本製品] Yoga S740(15) |
レノボ ThinkPad X1 Extreme 2019 |
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CPU | Core i7-9750H | |
GPU | GTX 1650 Max-Q | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB SSD | |
液晶種類 | FHD | |
価格[税別] | 204,800円 | 240,800円 |
まとめ
Yoga S740(15)は、スリム・軽量・ハイパフォーマンスなYoga Sシリーズの15.6型ノートPCです。
Core i7-9750H、GeForce GTX 1650 Max-Qを搭載しており、画像や映像の編集作業などに適しています。クリエイティブな用途に適した高いスペックでありつつ、質量は2kgを切り、バッテリー駆動時間も約15.6時間と長いので、持ち出しての作業に適している点が、大きな特徴となっています。
持ち運びしないのであれば、似たような構成で、10万円台前半で購入できるエントリークラスのゲーミングPCもあるので、持ち出す頻度や、使用する環境を考慮することをおすすめします。
Yoga S740(15)は、モビリティ x スペックで考えると、コスパが高いので、持ち運んで作業を行うクリエイターにおすすめです。
高めのスペックで持ち出し可能なクリエイター向け15.6型ノートPC
Yoga S740(15)
特徴
- 第9世代Core i7-9750Hによる高い処理性能
- GeForce GTX 1650 Max-Q搭載
- 2kg以下の持ち出せる質量とサイズ
こんなあなたに
- Web用のクリエイティブな作業を行う方
- ThinkPad X1 Extremeが高くて諦めていた方
- 価格20万円台[税別]~
- 一言多趣味な人のメインPCにも
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