GS65 Stealth Thin 8RF-001JPの実機レビューの実機レビュー

更新日:2019年4月2日

 

後継機種が発売されました。詳細は、

GS65 Stealth(第9世代CPU)のレビュー

をご覧ください。

CPU Core i7-8750H
GPU GTX 1060
GTX 1070 Max-Q
RTX 2070 Max-Q
RTX 2080 Max-Q
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ SATA / PCIe SSD
最大2台搭載可能
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 フルHD IPS 非光沢
144Hz
質量 約1.88kg~
バッテリー 80Wh
価格 30万円台~
非常に軽量なゲーミングノートPC

GS65シリーズは、約1.88kg~という非常に軽量なゲーミングノートPCです。

他社製品の場合、15.6型ゲーミングノートだと2.5kg前後が多く、軽くても約2.0kgです。本製品はそれよりもかなり軽い質量となっており、さらに狭額ベゼルを採用しコンパクトであるため、カバンに持ち運ぶような方に非常におすすめです。

また、k高性能グラフィックスを搭載し、液晶は144Hz対応で、本格的にゲームをすることが可能です。

さらに、sRGBを(ほぼ)100%カバーする色域で、クリエイターの方にもおすすめです。ただし、SDカードスロットはありません。

MSIのゲーミングノートを買うならarkがおすすめ

MSIでは直販サイトがありません。MSIのゲーミングノートを購入するなら、パソコンSHOPアーク(Ark)がおすすめです。MSI認定のショップで、取り扱っているMSI製品の数が多く、パーツのカスタマイズも可能です。

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レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8750H、16GBメモリ、GeForce GTX 1070 Max-Q(8GB)、1TB PCIe SSD x2

目次

お忙しい方は、「GS65シリーズの特徴」のみお読みください。

GS65シリーズの特徴

約1.88kg~とゲーミングノートとしてはかなり軽量

GS65シリーズのまず驚くべき点は、軽さでしょう。高性能グラフィックスを搭載していながら、約1.88kg~(GTX 10シリーズは1.88kg、RTX 20シリーズは1.9kg)という軽さは、他の製品にはありません。外部グラフィックスを搭載した高性能なノートパソコンを持ち歩きたい方に非常におすすめです。

ゲーミングPCとしてはかなり軽量で、持ち運びに便利

 

狭額ベゼルを採用しボディがコンパクト

GS65 Stealth は、軽いだけでなく、狭額ベゼルを採用しボディが非常にコンパクトです。カバンにも入れやすいのはもちろん、設置面積が狭いため、新幹線の背面テーブルや、カフェの小さめのテーブルなどでも使いやすいです。

狭額ベゼルを採用
カバンにも入れやすい

 

144Hz駆動対応の液晶を搭載

GS65 Stealth は、144Hz駆動に対応した液晶を搭載しており、カク付きやティアリング(上の映像と下の映像がズレる現象)が少なく、とても滑らかな映像を表示することが可能です。例えば、FPS、TPSなど、素早い動作や視点移動でもヌルヌルと動き、照準を細かい動作で素早く狙うことができます。

144Hz駆動とは?

144Hz駆動とは、1秒間にフレームを144回描画して映像を流すこと。通常の液晶は60Hzのリフレッシュ―レートですが、144Hz駆動の液晶は、2倍以上のフレームを描画することができ、とても滑らかな映像を出力することが可能です。

 

M.2 SSDを2台搭載可能

パソコンショップ アークなら、M.2 SSDを2台搭載することが可能です。薄型・軽量で、外部グラフィックスを搭載したノートPCに、よく2台搭載できるスペースがあったものです。

M.2 SSDを2台搭載可能

 

「Shift」でパフォーマンスを5段階でコントロール

GS65 Stealth は、用途に合わせてパフォーマンスを5段階で制御することが可能です。また、PCが熱いなとか、音がうるさいなと感じた場合に、設定を変えてみるのも良いでしょう。

パフォーマンスを制御できるShift

 

メーカー保証は短い

MSIのゲーミングノートパソコンのメーカー保証は2年となっており、これ以上延長することができません。保証期間は他社よりも短いです。長くPCを使おうと思っている方には適しません。

MSIメーカーサイトより抜粋

 

ゲームベンチマーク

GS65 Stealth Thin 8RF-001JPで計測したゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。

Max-Qデザインということで、通常のGeForce GTX 1070よりもややスコアが低めですが、それでもかなり高いスコアです。

144Hz駆動の液晶を搭載しているので、性能を存分に発揮するには144 fpsのフレームレートが欲しいところですが、軽めのゲームでなければ難しそうです。60~144 fpsの間なら、多くのゲームが出ているので、通常の液晶よりは滑らかな映像でゲームができると思います。

ゲームベンチマーク(平均フレームレート)
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
1920x1080 軽量品質 9409(とても快適)94 fps
標準品質 7212(快適)72 fps
高品質 5527(やや快適)55 fps
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
1920x1080 軽量品質 109 fps
高品質 73 fps
ウルトラ 42 fps
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
1920x1080 標準(ノート) 16227(すごく快適)119 fps
高(ノート) 14801(すごく快適)106 fps
最高品質 12927(すごく快適)88 fps
中程度の重さのゲーム
ライズオブトゥームレイダー
1920x1080 最低品質 117 fps
中品質 99 fps
最高品質 83 fps
中程度の重さのゲーム
ファークライ 5
1920x1080 低品質 96 fps
高品質 81 fps
最高品質 76 fps
軽い部類のゲーム
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)
1920x1080 33451
※約6000で60fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1920x1080 最高品質 19288(すごく快適)
※約5500で60fps

 

グラフィックカードのスペックは次の通りです。


グラフィックカードのスペック

 

液晶ディスプレイのチェック

GS65 Stealthの液晶ディスプレイのチェックです。

本製品の液晶は、144Hzの高リフレッシュレートで、さらに7msの応答速度、sRGBカバー率約100%のパネルを搭載した高品質な液晶です。

付属ソフト「TRUE COLOR」を用いれば、「ゲーマー」、「sRGB」、「デザイナー」などの用途に合わせて表示モードを変更することが可能です。また、色温度やガンマなどをスライダーで簡単に変更することもできます。

TRUE COLOR

 

最大輝度は236cd/m2と普通です。

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

デフォルト状態のカラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。ただ、これは上で掲載した表示モードによって変わってきますので、参考までにご覧ください。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

 

色域はノートパソコンとしては広めです。

ただ、個体差や測定誤差もあると思いますが、本機に限ってはsRGBを100%カバーしていませんでした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

ColorACで確認すると、sRGBカバー率は96.2%、sRGB比は100.2%でした。

ColorAC

 

画素形状です。ギラつきは、わずかにありますが、ほとんど気になりません。

画面拡大

 

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されており、ゲームに集中できます。

画面への映り込み

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

実測で、キーピッチは約19×19mm、キーストロークは約1mmとなっています。キーストロークが浅めで実際に打ってみてもやや気になりますが、押すときに適度な抵抗感があるので、大きく気になるほどでもありません。Enterキーは端にありませんが、Enterキーの横幅が広いのでタイプミスは少ないです。

ただ、ボディが薄いせいか、手のひらをパームレストに置くと、ややミシミシと鳴り、少し気になります。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

キーボードバックライトのLEDカラーは、専用ソフトから変更することが可能です。

キーボードのLEDの変更画面

 

タッチパッドの操作性は普通です。

タッチパッド

 

パフォーマンスのチェック

GS65 Stealth のパフォーマンスのチェックです。

CPU

最近のゲーミングノートPCに多いCore i7-8750Hを搭載しています。ゲームだけでなく他の作業も快適です。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
Core i7-8750H
[他のPCで計測]
1100
同上
[レビュー機で計測]
1006
Core i5-8300H 830
Core i7-8565U 602
Core i7-8550U 580
Core i5-8265U 542
Core i5-8250U 536
Core i3-8145U 340
Core i3-8130U 313
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

下のようなグラフィックスを選択できます。。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
デスクトップ用RTX 2080Ti 12388
デスクトップ用RTX 2080 10230
デスクトップ用RTX 2070 8605
ノート用RTX 2070 7596
ノート用RTX 2080 Max-Q 7594
ノート用RTX 2070 Max-Q 6533
ノート用RTX 2060 5649
ノート用GTX 1070 5521
ノート用GTX 1070 Max-Q
[レビュー機で計測]
4683(販売終息)
ノート用GTX 1060 3633
ノート用GTX 1050Ti 2201
ノート用GTX 1050 1689
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※RTXシリーズは、デスクトップPCで計測したスコアです

 

ストレージ

ストレージは、パソコンショップアークなら、様々な種類のものを選択可能です。

 

レビュー機で計測したベンチマーク

以下、レビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。

CINEBENCH R15
~ CPU性能の評価 ~

Core i7-8750Hにしては、ややスコアが低めです。

Core i7-8750H
3DMark
~ グラフィックス(DirectX)の評価 ~
Core i7-8750H、GeForce GTX 1070 Max-Q
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i7-8750H
GTX 1070 Max-Q
x265でエンコード (※1) 17分16秒
NVENCでエンコード (※2) 1分27秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

CPUクロックですが、他のゲーミングノートPCに比べてやや低めに推移しています。

x265でエンコードしたときのCPUクロック
CrystalDiskMark 6(SSD)
~ 内蔵ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe SSD

 

質量のチェック

質量のチェックです。

メーカー公表値では約1.88kg~となっています。今回の構成では、PCIe SSDを2つ搭載していたこともあり、1.921kgという質量でした。それでも、15.6型のゲーミングノートとしては軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.921kg
ACアダプター 531g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

GS65 Stealthは、80Whのバッテリーを搭載しており、比較的大きな容量です。

ゲーミングノートPCとしては、比較的長めの駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
PCMark 8 Home テスト ※1
PCMark 8 Work テスト ※2 4時間3分
動画再生時 ※3
FF14 ベンチ ループ実行 ※4 2時間13分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※4 標準設定・フルHDで実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

ゲーミングノートPCとしては、普通の動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fpsに制限(標準品質(デスク)、1920x1080)
左から4番目:FF14 紅蓮ベンチマーク ループ実行 60fps制限なし(標準品質(デスク)、1920x1080)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

CPU温度が高めです。GPU温度もやや高めです。薄型のボディなので、この辺りは仕方ないと思います。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※FF14ベンチ実行時の温度は、温度が高めになる最後のシーン

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、エンコード時のCPU温度の詳細です。90℃前後で推移しており、高めのCPU温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細

下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のCPU、GPU温度の詳細です。

CPU温度は90℃前後で推移しており、高めのCPU温度です。GPU温度もベンチマーク後半は80℃を超えており、やや高めだと思います。

CPU温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のCPU温度
GPU(グラフィックス)温度
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行中のGPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

全体的に表面温度は高めです。使っていても少し不快です。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

ゲーミングノートということで、消費電力は高めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

GS65 Stealth の外観写真を掲載します。

液晶ベゼルが狭く、見た目がスッキリしています。ボディも非常に薄いです。ボディの輪郭も長方形になっており、MSIのゲーミングノートにしてはシンプルです。

 

シンプルではありますが、ヒンジの形状や、ゴールドのワンポイントはかっこいいと思います。

 

天板のエッジ周りもゴールドになっています。

 

電源ボタンも同様です。

 

天板には、ドラゴンのマークがあります。

 

DYNAUDIOのスピーカーを配置しています。最大音量が小さめでややこもっている感じはあります。勝手に点数をつけると、10点満点で4~5点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

液晶は、次の角度まで開きます。かなり開くので使いやすいです。

 

背面の画像です。排気口のみで、ポート類はありません。

 

左右のインターフェースです。薄型ですがLANポートもあります。映像出力には、HDMIとMini DisplayPortが搭載されています。USB3.1 Type-Aは3つ、Thunderbolt 3(Type-C)は1つです。

ただし、SDカードスロットがありません。カメラユーザーは外付けのSDカードリーダーなどを用意する必要があるでしょう。

 

底面です。ネジ穴の1つにシールが貼られており、これをはがすと保証対象外となってしまいます。

 

ACアダプターの画像です。180Wです。

 

まとめ

以上が、GS65シリーズのレビューです。

高性能グラフィックスを搭載していながら、約1.88kg~という軽さが特徴的な製品です。外部グラフィックスを搭載したノートパソコンを持ち歩きたいという方におすすめです。

CPUおよびグラフィックス性能が高く、さらに液晶の色域も広めで、ストレージもM.2 SSDを2台搭載でき、かなり高性能なノートPCですので、ゲームや、動画編集、画像編集など、なんでも出来る1台です。

ただし、ゲームなど高めの負荷をかけると、キーボード面などの温度や、パーツの温度が高めになります。また、SDカードスロットが無いため、別途外付けのSDカードリーダーを用意する必要があります。

また、メーカー保証は2年間となっています。PCを長く使おうと思っている方は、他のメーカーの製品をご検討下さい。

また、価格も高いです。

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