dynabook PZ/HPの実機レビュー

更新日:2021年2月24日
CPU Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ SSD + HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD 広視野角 非光沢
質量 約1.94kg
バッテリー 約10.0時間
価格[税込] 8万円台~
PC初心者におすすめのノートPC

dynabook PZ/HPは、Core プロセッサー、SSD、15.6型FHD液晶といったスタンダードな構成のノートPCです。

富士通、NEC、Dynabook(旧東芝)といった知名度が高い3大メーカーの中では価格が安いです。信頼できるメーカーですし、サポートも安心感があり、PC初心者の方におすすめです。

実際に使ってみると、液晶の色域(色の表現できる範囲)が広く、画面が綺麗で見やすいです。画像編集などの用途にも使えるでしょう。

また、SSDの他にHDDも搭載されているので、動画ファイルなどたくさんのデータを保存する方も安心です。

公式サイトはこちら

※一般価格と会員価格が全然異なるため、価格を確認するときは、SHARPのココロメンバーの会員になってから確認するといいでしょう。なお、会員には無料で入会できます。

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は、次の構成でレビューを行っています。

レビュー機の構成

Core i5-1135G7、8GBメモリ、256GB PCIe SSD +1TB HDD
※一部、Core i7-1165G7搭載モデルで計測したスコアも掲載しています。

 

目次

お忙しい方は、「dynabook PZ/HPの特徴」のみお読みください。

 

dynabook PZ/HPの特徴

国内での有名メーカーの中では安い

パソコンを購入するときは、できれば国内のパソコン市場をけん引してきたDynabook(旧東芝)、富士通、NECから購入したいと考える方も少なくないことでしょう。

今回紹介するdynabook PZ/HPは、これらのメーカーの中では価格が安く、おすすめの製品です。安い製品の場合、とんでもなくスペックが低いことがありますが、dynabook PZ/HPは、しっかりと使えるスタンダードなスペックで、快適に作業することができ、長い期間使えると思います。

国内有名メーカーの富士通、NECとの比較
  dynabook PZ/HP 富士通
LIFEBOOK WA3/E3
NEC
LAVIE Direct NS
画像
CPU Core i5-1135G7 Core i5-1135G7 Core i5-8265U
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD + 1TB HDD
光学ドライブ なし あり あり
価格 7万円台~ 13万円台~ 10万円台~
レビュー レビュー
スペックをできるだけ合わせて価格を比較
価格はクーポン適用後

 

海外メーカーと同等スペックのPCと比較すると、dynabook PZ/HPはさすがにやや高いですが、1TB HDDを搭載している点などを考慮すると、大分健闘していると思います。

海外メーカーのデル、HPとの比較
  dynabook PZ/HP デル
Inspiron 15 5000
(5502)
HP
Pavilion 15
-eg0000
画像
CPU Core i5-1135G7
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
+1TB HDD
256GB SSD 512GB SSD
価格[税別] 7万円台~ 6万円台~ 6万円台~
レビュー レビュー
スペックをできるだけ合わせて価格を比較
価格はクーポン適用後

 

冊子のマニュアル類が豊富に入っている

デルやレノボのような海外メーカーの場合、冊子のマニュアルがほとんど入っておらず、Webサイトからダウンロードするような形になっていますが、初心者にはややハードルが高いです。

Dynabook製品であれば、スタートアップマニュアルや、使い方が書かれたマニュアル、サポートへの電話番号が書かれた紙などが入っており、初心者でも安心です。

冊子マニュアルが充実

 

色鮮やかで見やすいディスプレイ

dynabook PZ/HPは、色鮮やかで画面も見やすいです。価格の安いノートPCは色の表現できる範囲を示すsRGBカバー率が60%台のものが多いですが、本製品は90%台もあります。画像や動画を綺麗に表示することができ、画像編集などをやってみたい方にも最適です。

ただし、違うパネルが搭載される可能性もあるため、ご了承ください。

色鮮やかで見やすいディスプレイ

 

SSDとハードディスクが両方付いている

dynabook PZ/HPは、SSDとハードディスクの2台が搭載されています。ご年配の方には、長年使ってきたハードディスクからSSDに変えるのは、信頼性と容量の面で不安がある方もいるようですが、本製品ならHDDも搭載しているので、そんな方も安心なのではないかと思います。

実際、速いSSDと、容量の大きいハードディスクの両方を搭載することで、OSやアプリの起動が速く、かつ大きなデータもたくさん保存できるようになって便利です。

SSDとハードディスクの両方を搭載

 

アルファベットキー等が見やすい

dynabook PZ/HPは、アルファベットキーが通常よりも大きく表示されており見やすいです。タイピングに慣れていない方は、アルファベットキーを見ることも多いと思うので、初心者に優しいキーボードだと思います。

大きいアルファベットの文字

 

光学ドライブは無いが、その他のポートは充実

最近は、USB-Cしか搭載していないノートパソコンなどもありますが、本製品はUSB Type-C、HDMI、LAN、SDカードスロットなどインターフェースは充実しています。

光学ドライブはありませんが、最近はネットで動画や音楽などを鑑賞できるので、必要な方は少ないでしょう。たまに光学ドライブを使うという方は、USB接続の外付け光学ドライブを別途購入するといいでしょう。ただし、頻繁に使うという方は、富士通 LIFEBOOK WA3/E3などの別の製品がいいと思います。

インターフェース

 

Core i3を搭載した低価格モデルもあり

dynabook PZ/HPの兄弟機種として、旧世代のCore i3を搭載したdynabook PZ/LPという製品もあります(メーカーサイトはこちら)。処理性能は落ちますが、価格が6万円台となっています。重たい作業はしないので、できるだけ価格を抑えたいという方は、こちらの製品でもいいでしょう。

ただ、こちらは使ったことがないので、CPUだけでなく、液晶の品質なども、PZ/HPより劣っている可能性があります。

兄弟機種のdynabook PZ/LP
※価格は変動します

 

やや残念なところ

dynabook PZ/HPの残念なところは、外観が地味な点です。ビジネスモデルのようなデザインです。

また、キーボードの作りがやや安っぽく、底付きの衝撃をやや感じます。そこまで打ちにくいわけではありませんが、キーボードに関しては、ライバル製品の富士通 LIFEBOOK WA3/E3のほうが打ちやすいです。

デザインは地味

 

各用途の快適度

dynabook PZ/HPの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
スペックは十分で、Web閲覧やOffice作業などしやすいです。
動画鑑賞 性能は十分で、液晶も見やすいです。ただ、スピーカー音がそこまで良くありません。
RAW現像
画像編集
当サイトの計測ではsRGBカバー率が96.6%あったので、RAW現像や画像編集用途にも使えるでしょう。ただし、Adobe RGB100%クラスの色域はないため、印刷用途には向いていません。
動画編集 第11世代Coreプロセッサーを搭載しているため、FHDの動画編集なら出来ると思います。4K以上になると、ややきついかなと思います。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないためゲーム向きのPCではありません。ただし、軽めのゲームなら高めのフレームレートが出るゲームもあります。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。パネルは「Sharp LQ156M1JW01」でしたが、他のパネルが搭載される可能性もあります。など、2台のパネルで計測しましたが、どちらも同じパネルでした。※パネルの型番に記載ミスがありました。訂正してお詫びいたします。

前述の通り、色域が比較的広い液晶です。最大輝度は、当サイトの計測で281cd/m2と普通です。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測では、1台がsRGBカバー率96.6%、もう1台がsRGBカバー率98.2%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。どの色も比較的揃っており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

輝度を30%以下にすると、フリッカーが発生していました。ただし、これより高めの輝度設定にしていれば、フリッカーは発生していなかったので、特に問題ないでしょう。なお、輝度43%で約120cd/m2でした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

dynabook PZ/HPのキーボードは、普通の打ち心地だと思います。

メーカーサイトには、キーピッチ:18.7mm、キーストローク:1.5mmと書かれています。キートップはほぼフラットです。どのキーもほぼ同じ大きさである点はいいと思います。矢印キーも逆Tの字になっており、見なくても探しやすいです。ただし、キーボードバックライトは搭載されていません。

タッチパッドの操作性は普通です。クリックも普通の力で押せます。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

dynabook PZ/HPのパフォーマンスのチェックです。

 

各CPUの詳細の詳細

まず、各CPUのHWiNFOで確認した情報は次のようになっています。

Core i5-1135G7
Core i7-1165G7

 

CPU

CPUには、最新のインテル第11世代Coreプロセッサー(Tiger Lake)を搭載しています。

CINEBENCH R23のスコアはこちらです。マルチコアに関しては、Core i5もCore i7もどちらもかなり高いスコアが出ています。また、Core i5とCore i7では、どちらもそれほどスコアは変わりません。シングルコアに関してはCore i7のほうが高いスコアです。

一般的なユーザーには、Core i5-1135G7で十分だと思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-10875H 10369
Core i7-10750H 6839
Ryzen 7 4700U 6499
Core i7-1165G7 5110
4720
Core i5-1135G7 5033
4000
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1065G7 3965
Core i3-1115G4 2454
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-1165G7 1487
1447
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1309
1294
Core i7-10750H 1277
Core i3-1115G4 1265
Ryzen 7 4700U 1214
Ryzen 5 4500U 1142
Core i7-1065G7 1126
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

次に、Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの電力およびクロックの推移を確認します。処理を開始してからしばらく経って、落ち着いた後のCPU電力を確認すると、Core i5もCore i7も、約28Wとなっています。他のノートPCは、20W前後まで落ちることがほとんどであるため、本製品は高めのCPU電力を維持して動作しているのが分かります。その分、高いパフォーマンスが出ます。

ただし、CPU温度が90℃台後半で張り付いているので、もう少しCPU電力を低めに推移させても良かったかなと思います。

温度が高いので心配になるかもしれませんが、エンコードなどのように高い負荷をかけなければ、ここまでの温度になることはありません。Web閲覧、Officeの使用などの通常の作業では問題ありません。

  • CPU電力
  • CPUクロック
  • CPU温度
Prime95で負荷をかけたときのCPU電力
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPUクロック
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行
Prime95で負荷をかけたときのCPU温度
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行

 

メモリ

メモリはDDR4-3200で、4GBx2のデュアルチャネルです。十分な速さです。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GB(4GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
30.67GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

第11世代Coreプロセッサーになり、大分グラフィックスは上がったものの、GeForce GTX 1050を超えるほどではありません。ゲームなどをするなら、ゲーミングPCとして売られている製品のほうがおすすめです。また、Core i5-1135G7にしては、やや低めのスコアでした。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1135G7
Core i7-1165G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14368
Ryzen 7 4700U 13861
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
12996
Ryzen 5 4500U 12126
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Core i7-1065G7 11084
Ryzen 3 4300U 9800
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDとHDDを搭載しています。PCIe-NVMe SSDの速度は、PCIe-NVMe SSDにしてはそこまで速くはありません。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
1TB HDD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
2244
SATA-AHCI SSD 550
HDD 142
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

他の機種で計測した数値ではありますが、実際のソフトの処理時間、フォートナイトやApexなどのゲームのフレームレートなどについては、下のリンク先をご覧ください。機種によってスコアにバラつきはありますが、傾向は分かると思います。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートは、Thunderbolt には対応していませんが、Power DeliveryおよびDisplayPort出力には対応しています。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器 ×
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBで出力出来ていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

dynabook PZ/HPの仕様を確認すると、質量は約1.94kgとなっていますが、当サイトで実際に計測したところ、1.756kgしかありませんでした。15インチクラスのノートPCとしては比較的軽いと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.756kg
ACアダプター 253g

 

バッテリー駆動時間のチェック

dynabook PZ/HPの内部を確認したところ、バッテリー容量は38.1Whでした。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は次の通りです。そこまで長くはありません。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約10.0時間
(2) PCMark 10 Modern Office 7時間52分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 3時間53分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。今回は、Core i5モデルで計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

温度は100℃近くまで上がっており、非常に高いです。もう少しCPU電力を下げても良かったかなと思います。ただ、Web閲覧やOfficeの使用など、負荷が高くない作業であれば、このような温度になることはないため、ご安心下さい。

CPUの温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

表面温度は低めなので、作業中に不快に感じることはないでしょう。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル向けプロセッサーを搭載しているため、消費電力はやや低めです。ただ、エンコード時だけ、Core i5-1135G7搭載PCにしては高めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

dynabook PZ/HPの外観写真を掲載します。

樹脂製のビジネスノートのような地味なデザインです。

 

天板には凹凸のあるライン入っており、ホコリが挟まりそうです。

 

パームレストも凹凸のあるラインが入っています。

 

スピーカーは底面に配置されています。音質はそれほど良くなく、勝手に点数をつけると、10点満点で4点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

顔認証に対応しています。ただし、指紋認証には対応していません。

 

液晶が傾く最大の角度です。十分でしょう。

 

前述しましたが、インターフェースは次の通りで、ポート類の種類は豊富です。

 

底面です。

 

底面の小さなカバーを外すと、メモリが換装できるようになっています。ブラウザのタブをたくさん開く方、一度にアプリをたくさん開く方、RAW現像などを行おうと思っている方などは、8GBで足りないと思うので、自分で大容量メモリへ交換するのもいいでしょう。

 

底面のネジをとったあと、底面カバーとパームレスト側のカバーの間に、オープナーなどを差し込んで一周させ爪を取ると、底面カバーが外れます。

CPU冷却ファンが2つ搭載されています。それでもCPU温度は高めだったので、ヒートパイプを増やして左右にCPU冷却ファンを配置する等すれば、もっと冷えて良かったかなと思います。

 

M.2 SSDとハードディスクは換装できると思います。今、2.5インチのSSDは、1万前後と安いので、ハードディスクを2.5インチ SSDへ交換しても面白いと思います。ただし、換装は自己責任でお願いします。

 

ACアダプターは比較的薄型です。容量は65Wです。

 

まとめ

以上が、dynabook PZ/HPのレビューです。

15インチクラスの一般ユーザー向けノートPCとしては、優れた製品だと思います。

最新の第11世代Coreプロセッサーに、sRGBカバー率が100%近い液晶を搭載している点が大きなメリットです。画面が綺麗なので作業がしやすいですし、画像や動画などを綺麗に表示できます。その他、RAW現像や画像編集など、幅広い用途で使用することができます。

価格が、富士通やNECに比べて比較的安い点も魅力です。

Dynabookは、世界で最初に発売されたノートパソコンのブランドであり、実績・信頼性も高いので、安心して使えます。

デザインは地味ですが、「外に持ち出すわけではないのでデザインは気にしない」という方には問題ないでしょう。

高い負荷をかけた時、CPU電力が28Wを維持し下がらないため、CPU温度が100℃近くで張り付いているのは気になりました。もう少しCPU電力が低めに推移するようにしても良かったかなと思います。ただし、Web閲覧やOfficeの使用程度の負荷なら、そのような温度にはならないため、ご安心下さい。

 

PC初心者におすすめのノートPC

dynabook PZ/HP

特徴

  • 一般ユーザーにちょうどいい構成
  • 富士通、NECより価格が安い
  • 液晶の色域が比較的広い

こんなあなたに

  • PC初心者でスタンダードな構成のPCが欲しい方
  • 国内老舗ブランドのノートPCが欲しい方
  • 価格8万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

 

このページをご覧の方だけに

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製品の概要をまとめた動画も作成しました。

 

 

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