トレンドマイクロ ウイルスバスター for Mac のレビュー
ウイルスバスター for Macは、国内最大シェアを得ているセキュリティソフト「ウイルスバスター」のMac版です。
各第三者機関のMac版セキュリティソフトの評価では、高い成績になっています。
さらに、手厚いサポートは、ウイルスバスター for Macの大きな特徴となっています。年中無休で電話での問い合わせができることに加えて、メールやチャットなどでもサポートを受けることができます。
また、ウイルスバスター クラウド + デジタルライフサポート プレミアムを購入すると、セキュリティソフトだけでなく、Macやアプリ、周辺機器の設定などについてもサポートを受けることができます。
目次
ウイルスバスター for Macの特徴
AIを活用した多層防御
多層防御でしっかり守る
ウイルスバスター for Macは、AI(人工知能)を活用した機械学習型スキャンを含む多層防御で、高い保護性能を誇ります。
実際に、最近の第三者機関によるテストでも、優秀な成績をおさめています。
また、最近増えているランサムウェアの脅威に対しても、フォルダシールド機能で大切なデータを保護することができます。
保護力が高く、安心して使用できるMac版のセキュリティソフトの一つです。
軽快な動作
クラウドを活用
ウイルスバスター for Macは、動作の軽さの点でも第三者機関による評価は高いです。
セキュリティソフトの動作が重くなる原因の一つとして、パターンファイルの肥大化が挙げられます。ウイルスバスター for Macは、スマートスキャン機能を搭載し、パターンファイルの約80%がクラウド上に置かれてます。そのため、パソコンにかかる負荷を軽減することができ、軽快な動作が可能となっています。
充実のサポート
充実のサポート
ウイルスバスター for Macは、サポートも手厚く、初心者でも安心して導入することができます。
365日年中無休で電話で問い合わせができます。その他に、メール、チャット、LINEでもサポートを受けることができます。
さらに、ウイルスバスター クラウド + デジタルライフサポート プレミアムを購入すると、ウイルスバスターの操作だけでなく、Macやアプリの操作方法、周辺機器の設定など、メーカーを超えた幅広いサポートを受けることができます。
費用もそんなに高くないので、初心者の方にはおすすめです。
SNSのプライバシー設定をチェック
プライバシー設定チェッカー
ウイルスバスター for Macの機能に、プライバシー設定チェッカーという機能があります。これは、SNSのプライバシー設定をチェックしてくれるものです。
対応しているのは、Facebook、Twitter、Google+、LinkedInです。
SNSをよく使用する場合、プライバシーの設定を間違えると、個人情報がダダ洩れになるという危険性があります。設定したつもりでも、見落としていることもあるので、設定チェッカーは便利です。
トレンドマイクロ製品がApp Storeで再公開
App Storeでのアプリ公開状況
トレンドマイクロの一部のソフトに、ユーザーのブラウザ履歴を収集する機能がありニュースになりました。
同社はユーザーデータを盗んだわけではないと声明を発表し、顧客の懸念を受け止め同機能を削除しましたが、2018年9月12日、ウイルスバスターなどを含むトレンドマイクロ社のMac OS / iOSアプリが、App Storeから公開停止となりました。
2018年11月19日までに、多くのアプリが修正され、App Storeにて再公開されています。ただ、ブラウザ履歴を収集する機能があったMac用「ライトクリーナー」、「ライトクリーナー LE」は、引き続き公開停止となっています。
トレンドマイクロはブラウザ履歴を収集していた目的を「ユーザーが最近アドウェアやその他の脅威に遭遇したかどうかを分析し、製品およびサービスを改善するかどうかを分析するため」と言っており、また現在はApp Storeにて公開を再開していることから、現在は問題ないとは思いますが、もし不安のある方は、別のアプリをご検討下さい。
マルウェア対策性能
ウイルスバスター for Macのマルウェア対策性能は、”高い”です。
まず、オーストリアのAV-Comparativesの評価を掲載します。下表のMac Security Test & Reviewは、Webサイトを閲覧中の実利用環境で、どの程度マルウェアを防ぐかをテストしたものです。2016年、2017年のテストに参加していませんが、直近の2018年のテストでは保護率が100%でした。
2016年 | 2017年 | 2018年 | |
保護率 | ー | ー | 100% |
次に、ドイツの独立機関であるAV-TEST.orgの評価結果を確認します。2017年6月のテストでは、「Protection」のスコアが5.5点でした。とはいっても、マルウェアの検出率は99.5%(平均スコア:97.5%)でしたので、平均以上なので、悪くないスコアです。その後、2017年12月、2018年6月と全項目で満点の6点を獲得しています。
マルウェアからの保護性能は、高いレベルを保ちつつ、さらに向上しているので、安心して使用することができると思います。
2017年6月 | 2017年12月 | 2018年6月 | |
Protection | 5.5 | 6 | 6 |
Performance | 6 | 6 | 6 |
Usability | 6 | 6 | 6 |
動作の軽さ
ウイルスバスター for Macの動作の軽さは”軽い”と思います。
AV-Comparativesにおいては、MacOSのセキュリティソフトのパフォーマンステストのデータはありませんでした。
AV-TESTにおいてはパフォーマンスのテスト結果が掲載されています。上に掲載したAV-TESTの「Performance」のスコアは、セキュリティソフトがコンピューターの動作速度に与える影響をスコアで判定したものです。直近の3回のテストで、満点の6点を獲得しています。2018年6月のテスト結果を見ると、頻繁に使用されるアプリケーションのダウンロードの速度低下は1%(平均:12%)、ファイルのコピー時の速度低下は3%(平均:16%)でした。平均値を大きく下回っており、他のセキュリティソフトと比べても、動作は軽いと言えるでしょう。
機能一覧
ウイルスバスター for Macは、下記のような機能を備えています。
マルチプラットフォームのセキュリティソフトとなり、Windows版よりは機能が少ないです。例えば、Windowsのウイルスバスターの最新版の特徴である、「機械学習型スキャン ハイブリッドモデル」はMac版には非搭載です。
しかし、Macを保護するという点では、大きく不足している機能はないと思います。
機能説明 | |
リアルタイムスキャン | ファイルの読み書きを常時監視 |
予約スキャン | 決められた曜日、時間にスキャンを実施 |
クイックスキャン | 危険なプログラムが潜みやすい場所を短時間でスキャン |
カスタムスキャン | スキャン場所をマニュアルで指定してスキャン |
機械型学習スキャン | AIを用いて危険なファイルを判断 (Windows版の「ハイブリッドモデル」は非搭載) |
フォルダシールド | ランサムウェア等からフォルダやクラウドストレージのデータを保護 |
感染ファイルの自動駆除 | ウイルスに感染したファイルを自動的に駆除 |
ウイルス/スパイウェア隔離 | 感染したファイルが動作しないように隔離 |
スマートプロテクション ネットワーク |
レピュテーション技術、スマートスキャン、スマートフィードバックを活用 |
Web脅威対策 | 危険なサイトへのアクセスをブロック |
Trendツールバー | ブラウザ上のURLの安全性をチェック、危険なサイトをブロック |
URL マニュアルスキャン | ブラウザ上のURLやリンクの安全性を評価・確認 |
SNSプロテクション | SNS(Facebook、Twitter等)内に表示されるURLの安全性を評価 |
URLフィルタ | 有害サイトから子どもを保護 |
自動設定/自動アップデート | セキュリティ状態を自動で更新 |
簡単アップデート | 簡単にセキュリティソフトの更新が可能 |
日本密着の不正プログラムの収集 | 日本の地域限定の危険にも対応 |
セキュリティレポート | 保護状況やセキュリティニュースをメールかWebで参照可能 |
操作画面
メイン画面
メイン画面
ウイルスバスター for Macのメイン画面は図のようになっています。
現在のMacの保護状況を簡単に確認できます。
「Web対策-プライバシー設定チェッカー」画面
「Web対策」画面
左のメニューから「Web対策」をクリックしたときの画面です。
プライバシー設定チェッカー、Web脅威対策、有害サイト規制の設定が行えます。
プライバシー設定チェッカーの画面では、プライバシー情報を保つために、SNSやブラウザの設定を確認できます。ただし、最新のSafari12では、プライバシー設定チェッカーは未対応です。Chromeなど他のブラウザからだと使用できます。
「Web対策-Web脅威対策」画面
「Web対策-Web脅威対策」画面
Web対策の画面で、「Web脅威対策」をクリックしたときの画面です。
詐欺サイト、や不正プログラムが埋め込まれたサイトなどから保護するかを設定できます。
また、Trendツールバーを有効にするかどうかの設定もできます。Trendツールバーを有効にすると、ページのリンク先の安全性を事前に確認することができます。
補足:Trendツールバーを使用するために、Safariで機能拡張の設定が必要ですが、Trendツールバーをオンにしても、Safariをいったん閉じると、オフになりました。パスワードマネージャーもSafariに機能拡張をインストールできませんでした。バージョンによる不具合かもしれませんが、Safariを使用する場合はご注意ください。Chromeではどちらの機能拡張も問題なく使用できました。
「Web対策-有害サイト規制」画面
「Web対策-有害サイト規制」画面
Web対策の画面で、「有害サイト規制」をクリックしたときの画面です。
有害なWebサイトへのアクセスをブロックするために、フィルタやブロックするカテゴリの選択などの設定を行えます。
「スキャン」画面
「スキャン」画面
左のメニューから「スキャン」をクリックしたときの画面です。
手動で、クイックスキャン、カスタムスキャン、全体スキャンを開始できます。また、スキャンの設定も行えます。
「フォルダシールド」画面
「フォルダシールド」画面
左のメニューから「フォルダシールド」をクリックしたときの画面です。
ランサムウェア等の不正なプログラムからファイルを保護するために、保護するフォルダの選択を行います。
「ログ(履歴)」画面
「ログ(履歴)」画面
左のメニューから「ログ(履歴)」をクリックしたときの画面です。
検出された脅威を確認することができます。
サポート
問い合わせ窓口:ウイルスバスター- お問い合わせ
電話対応時間:年中無休 9:30 ~ 17:30
価格
ウイルスバスター for Macは、1台1年版がオンライン限定で販売されています。マルチプラットフォーム版よりも若干安いので、Mac1台だけに1年間導入するのであれば、単体版がよいでしょう。
台数 | 年数 | 価格 |
1台版 | 1年 | 3,480円 |
---|
一方、Mac、Windows、iOS端末、Android端末を複数使用している場合や、複数年版の購入を希望する場合は、マルチプラットフォーム版を購入するとよいです。
また、24時間、Macの操作や設定に関して相談できる、デジタルライフサポート付きの商品もあります。手厚いサポートが付いていることを考えると、価格は安いと思います。
製品名称 | 年数 | 価格[税別] |
ウイルスバスター クラウド(3台) | 1年 | 5,200円 |
---|---|---|
2年 | 9,318円 | |
3年 | 12,345円 | |
ウイルスバスター クラウド + デジタルライフサポート プレミアム |
1年 | 7,700円 |
2年 | 13,291円 | |
3年 | 17,900円 |
まとめ
ウイルスバスター for Macは、国内で人気の高いセキュリティソフトです。
特に難しい設定をしなくても、Macをしっかり保護してくれます。サポートも充実しているので、初心者にもやさしいセキュリティソフトです。ペアレンタルコントロール機能やパスワードマネージャーなどの付加的な機能も使いやすいです。
Macやアプリの操作、周辺機器の導入を含めた手厚いサポートを希望される場合は、ウイルスバスター クラウド + デジタルライフサポート プレミアムを選択するとよいでしょう。
MacやWindows PC、タブレットやスマホなど複数台を保護したい場合は、ウイルスバスター クラウドを購入すると3台まで保護することができます。
購入はこちら
ウイルスバスター for Macは以下のメーカーサイトから購入できます。
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