ASUS ZenBook S13 UX392FN の実機レビュー

更新日:2019年5月11日
CPU Core i7-8565U
GPU GeForce MX150
メモリ 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
液晶サイズ 13.9型
液晶種類 フルHD 光沢
質量 約1.16kg
バッテリー 約16.4時間
価格[税別] 199,500円
世界最薄ベゼルでほぼ全面ディスプレイのモバイルPC

ZenBook S13 UX392FNは、世界最薄ベゼルの液晶を搭載しているモバイルノートです。

4辺全てのベゼルが狭いため、画面占有率は約95%と非常に高いです。アルミニウムのボディと相まって、非常に美しい仕上がりになっています。

さらに、GeForce MX150を搭載していながら、約1.16kgと軽量である点も特徴です。

液晶の色域もsRGB比 100%(当サイト計測値)と広く、画像や映像を扱う方にも適しています。

価格はやや高いですが、かなり目を引くPCです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8565U、GeForce MX150、16GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「ZenBook S13 UX392FNの特徴」のみお読みください。

 

ZenBook S13 UX392FN の特徴

世界最薄ベゼルのディスプレイ

ZenBook S13 UX392FNの最も特徴的な部分は、世界最薄レベルのベゼルのディスプレイを搭載している点です。左右のベゼル幅は約3.5mm、上部は約4mmと非常に薄いです。スリムベゼルは最近のノートPCの主流となっていますが、その中でもベゼルの薄さが際立っています。本体に対する画面占有率は95%となっており、ほぼ全面ディスプレイと言っても過言ではありません。

ベゼルが薄いからと言って、性能がよくなるわけではありませんが、PC本体がコンパクトになることと、見た目がかっこいいという利点があります。

極薄ベゼルのディスプレイ

 

下の写真でもわかるように、上部のベゼルの幅も狭いため、Webカメラを搭載するために出っ張りがあります。ディスプレイを閉じたときの姿については、好みが分かれるかもしれませんが、指がかかるのでPCを開きやすいと思います。

ディスプレイ上部の出っ張り

 

本製品は13.9型の液晶ですが、ほぼ同等サイズの14型ノートと比べると、ダントツに小さいです(下表参照)。コンパクトさが売りの13.3型ノート(ZenBook 13 UX333FAやXPS 13)と比べるとさすがに及びませんが、普通のサイズのdynabook GやThinkPad X390などと比べると、奥行と高さは短くなっています。

モバイルノートPCのサイズ比較
  奥行 高さ
13.9型 ZenBook S13 UX392FN 316 195 12.9
14型 ZenBook 14 UX433FN 319 199 15.9
ThinkPad X1 Carbon 2018 323.5 217.1 15.95
VAIO SX14 320.4 222.7 15.0~17.9
13.3型 ZenBook 13 UX333FA 302 189 16.9
XPS 13(9380) 302 199 7.8~11.6
dynabook G 308.8 211.6 17.9
ThinkPad X390 311.9~ 217~ 16.5~
※ 単位はmm

 

GeForce MX150を搭載可能

ZenBook S13 UX392FNは、軽量かつコンパクト・スリムなモバイルPCとしては珍しく、外部グラフィックスとしてGeForce MX150を搭載しています。

GeForce MX150は、GPUとしての性能は高くはなくゲームをするのには向いていませんが、クリエイティブな作業、例えば写真編集や動画編集といった作業を、ややスムーズに行うことができます。

このことからしても、ZenBook S13 UX392FNは、映像や画像を頻繁に扱う、クリエイティブな作業を行う方がメインターゲットとなっているモバイルノートPCであると言えるでしょう。

ただし、描画性能がアップしたGeForce MX250を搭載したノートPCも発売されているので、最新のGeForce MX250でないのは、ちょっと残念です。

 

デュアルファンでしっかり冷却

ZenBook S13 UX392FNは、薄型のボディにWhiskey Lake-UプロセッサーとGeForce MX150を搭載できるため、放熱がしっかりなされていないと、十分に性能を発揮できない恐れがあります。

しかし、本体内部にはデュアルファンを備えており、CPUとGPUの熱を本体背面から効率的に排出できる構造となっています。高負荷時の温度を計測してみても、問題ない範囲です。詳細は「パーツの温度のチェック」をご覧ください。

デュアルファン搭載

 

耐久性に優れたフルアルミボディ

ZenBook S13 UX392FNのボディは、CNC加工によるアルミボディとなっています。シンプルでかっこいいことはもちろんですが、耐久性にも優れており、MIL-STD 810G軍用基準にも準拠しています。モバイルPCとして頻繁に持ち運ぶ場合でも、強度の心配をする必要はありません。

また、天板にはスピンメタル加工が施されており、ZenBookらしい輝きがあります。

CNCフライス加工で強度がより高く
スピンメタル加工でZenBookらしい輝き

 

ライバル機種との比較

ライバル機種との比較です。ライバル機種と言っても、ZenBook S13 UX392FNのように超コンパクト・薄型でdGPUを搭載したPCは珍しいので、ZenBook S13 UX392FNがいいなと思うときに比べてほしい、別の特徴を持ったPCとの比較を行います。比較対象は、ほぼ同じ液晶サイズでGeForce MX250を搭載可能なレノボのThinkPad T490と、元祖狭額ベゼルのXPS 13(9380)です。

ZenBook S13 UX392FNは、GeForce MX150を搭載しているのに最も軽い質量です。さらに、画面サイズの小さいXPS 13よりも、奥行が短くなっている点も優秀です。ただし、価格は高めです。

一方、ThinkPad T490は、描画性能が向上したGeForce MX250、LTE、高精細のWQHD液晶を搭載している点が優れています。質量とサイズが気にならなければ、トータルスペックは上です。

XPS 13 (9380)は画面サイズがやや小さいこともあり、横幅が狭く、体積は最も小さくなっています。また、剛性の高いボディで、ボディカラーもホワイトを採用し特徴的です。4K液晶を搭載しても、比較機種の中では最も価格が安く、外部グラフィックスが必要なければおすすめです。

ライバル機種との比較
  [本製品]
ZenBook S13 UX392FN
レノボ
ThinkPad T490
デル
XPS 13 (9380)
画像
CPU 第8世代Core
(Whiskey Lake-U)
GPU GeForce MX150 CPU内蔵 /
GeForce MX250
CPU内蔵
メモリ 16GB 最大48GB 最大16GB
ストレージ PCIe SSD SATA / PCIe SSD PCIe SSD
液晶サイズ 13.9型 14.0型 13.3型
液晶 フルHD IPS HD TN
FHD IPS
FHD IPS タッチ
FHD IPS PrivacyGuard
WQHD DOLBY Vision
FHD IPS
4K IPS タッチ
LTE 非対応 対応 非対応
質量 約1.16kg 約1.44kg~ 約1.23kg~
サイズ[mm] [幅] 316
[奥行] 195
[高さ] 12.9
[幅] 329
[奥行] 227
[高さ] 18.9
[幅] 302
[奥行] 199
[高さ] 7.8-11.6
バッテリー 最大 約16.4時間
50Wh
最大 約17.8時間
50Wh
最大 約21時間
52Wh
価格比較
  [本製品]
ZenBook S13 UX392FN
レノボ
ThinkPad T490
デル
XPS 13 (9380)
CPU Core i7-8565U
GPU GeForce MX150 GeForce MX250 CPU内蔵
メモリ 16GB
ストレージ 512GB SSD
液晶種類 FHD WQHD 4K タッチ
LTE なし あり なし
価格[税別] 199,500円 186,550円 166,384円
※価格は変動する可能性があります

 

各用途の快適度

ZenBook S13 UX392FNの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧、Office作業 CPU、ストレージ性能は十分で快適に操作できます。液晶も見やすいですが、光沢液晶であるため、画面への映り込みがあり、そこが気になるところです。
動画鑑賞 CPUなどのスペックは十分です。色鮮やかな液晶で見やすいですが、光沢であるため、暗いシーンになると部屋のものや自分自身が映り込みます。また、スピーカーの最大音量が小さめなのも気になります。
RAW現像・画像編集 Core i7-8565Uの割には現像時間が速いです。色域も、sRGBカバー率 約97%と比較的広く、Web掲載用の写真の編集なら十分でしょう。ただし、Adobe RGBをカバーするような色域が必要な場合は適しません。
動画編集 GeForce MX150の外部グラフィックスを搭載しているので、短めの動画でエフェクトなどもあまりかけなければ、問題ないでしょう。ただし、動画編集としてはもう少し高性能のCPUとグラフィックスを搭載したPCのほうがおすすめです。
ゲーム ゲーム向きではありません。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。

 

液晶ディスプレイのチェック

ZenBook S13 UX392FNは、フルHDの光沢液晶を搭載しています。

色域も高めで、最大輝度も当サイトの計測では459cd/m2と高く、見やすい液晶だと思います。

  • 視野角
  • RGB
    発色特性
  • 色域
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。どの色もほぼ1:1の直線となっており優秀です。自然な発色で見やすいと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は97.2%、sRGB比は100.5%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ZenBook S13 UX392FNのキーボードのチェックです。

キーピッチは19.05mm(横方向)と十分な広さがあります。縦方向のキーピッチは実測で約18mmとこちらも十分です。キーストロークは1.4mmとやや浅めですが、最近のモバイルPCとしては普通でしょう。キートップはほぼフラットに見えますが、0.15mmカーブしています。

キートップはやや滑り、底付きの衝撃も感じますが、キー配列は素直で、普通に打てるキーボードだと思います。ただし、部屋が明るいときは、照明の位置によっては印字がやや見づらいです。

タッチパッドの操作性も普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

バックライトも付いています。

バックライトキーボード

 

パフォーマンスのチェック

ZenBook S13 UX392FNのパフォーマンスのチェックです。

CPU

モバイルノートPCとしては標準的なCPUを搭載しています。ただ、同じCPUを搭載した他のノートPCより、多くのベンチマークスコアが高めでした。数十分かかるような処理はほとんど違いはないですが、ベンチマークソフトのように数分で終わるような処理は速い傾向がありました。

CPU性能
~ CINEBENCH R15 ~
Core i7-8565U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-8750H 1100
Core i5-8300H 830
Core i7-8565U 724 [レビュー機で計測]
同上 602
Core i5-8265U 542
Core i3-8145U 340
Celeron N4100 229
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスには、GeForce MX150を搭載しています。ゲーム向きではありませんが、動画や画像の編集などをしようと思っている場合、ソフトによっては処理が速くなります。

グラフィックス性能
~ 3DMark Time Spy ~
GeForce MX150
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GTX 1050Ti 2310
GTX 1050 1787
GeForce MX250
1119
GeForce MX150
[1469MHz]
1074
GeForce MX150
[937MHz]
862 [レビュー機で計測]
Intel UHD 620 380
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

GeForce MX150の詳細は次のようになっています。GeForce MX150には、GPU Clockが937MHzのものと、1469MHzのものがありますが、本製品はスペックの低い937MHzのものとなります。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており、高速です。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 1731 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

  • CINEBENCH R20
  • Passmark
  • 3D Mark
CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8565U
PassMark Performance Test 9.0
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-8565U
3DMark
~ グラフィック性能の評価 ~
GeForce MX150

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

Core i7-8565Uの割には高速で、Core i7-8750Hに近い現像時間でした。2~3分で終わる処理は非常に高速です。

Core i7-8700
32GBメモリ
71秒
Core i7-8750H
32GBメモリ
99秒
Core i7-8565U
16GBメモリ
105秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U
16GBメモリ
130秒 [他のPCで計測]
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

GeForce MX150を搭載することで、Intel UHD 620搭載のノートPCよりも高速です。ただし、GeForce MX150の中ではGPU Clockがそれほど高くないこともあり、GeForce MX250搭載PCよりは遅かったです。

Core i7-8750H/32GB
RTX 2060
45秒
Core i7-8750H/32GB
GTX 1050
78秒
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX250
147秒
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX150
187秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

ベンチマークやRAW現像のように、数分で終わる処理は非常に高速でしたが、エンコードのように数十分かかる処理はそれほど速くなく、Core i7-8565Uを搭載した他のノートPCと同等程度の時間でした。

  エンコード駆動時間
x265でエンコード (※1) 31分33秒
QSVでエンコード (※2) 3分13秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i9-9900K 9分29秒
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i7-8565U 31分33秒 [レビュー機で計測]
同上 31分50秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

ターボブースト時のCPUクロックは非常に高いです。そのため、短時間で終わる処理は非常に高速です。一方、持続可能なCPUクロックに落ち着いたときは、普通のクロックです。

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

microSDカードのみ対応しています。カード挿入後の出っ張りがややあります。microSDカードしか挿せないのなら、ほとんど隠れるようにして欲しかったです。

SDカード挿入後の画像

 

カードリーダー/ライターの速度は普通です。なお、UHS-Ⅱのカードを挿入すると逆に速度が下がります。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。

映像出力はできますが、Thunderboltには対応していません。PowerDeliveryによる充電は、46Wの充電器は「低速のUSB充電ケーブルです」と警告がでるものの充電できるようでした。ただし、18Wの充電器は使えませんでした。なお、他社製の充電器を使って故障しても、自己責任となりますので、ご了承下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ×
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

質量のチェック

ZenBook S13 UX392FNの質量を、ほぼ同サイズの14.0型モバイルノートと比較します。

同等サイズのモバイルPCの中ではかなり軽めです。比較している機種に限定すると、外部グラフィックスを搭載したモバイルPCとしては、最軽量です。

片手でも軽々
14型モバイルノートの質量(メーカー仕様値)
VAIO SX14 約0.999kg
ThinkPad X1 Carbon 2018 約1.13kg
ZenBook S13 UX392FN 約1.16kg
ThinkPad T490s 約1.24kg~
ZenBook 14 UX433FN 約1.25kg
レッツノート LV 約1.27kg
Yoga C930 約1.38kg
ThinkPad T490 約1.44kg~
ideapad 530S 約1.49kg
m-Book B401H 約1.50kg
Inspiron 14 7000 約1.54kg
構成によって質量が大きく変わる製品もあります

 

当サイトの計測値は下表の通りで、ほぼ仕様値通りです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.162kg
ACアダプター 209g

 

バッテリー駆動時間のチェック

ZenBook S13 UX392FNのバッテリー容量を、同等サイズの14.0型モバイルノートと比較します。

50Whのバッテリーを搭載しており、同等サイズのモバイルPCとしては平均的以上の容量です。

14型モバイルノートのバッテリー容量
ideapad 530S 34Wh
m-Book B401H 35Wh
VAIO SX14 35Wh
Inspiron 14 7000 42Wh
レッツノート LV 43Wh
ThinkPad T490 50Wh
ZenBook 14 UX433FN 50Wh
ZenBook S13 UX392FN 50Wh
ThinkPad X1 Carbon 2018 57Wh
ThinkPad T490s 57Wh
Yoga C930 60Wh
別のバッテリー容量を選べるパソコンもあります

 

メーカーが公開しているJEITA2.0計測法では、約16.4時間となっています。

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表のようになっており、やや長めのバッテリー駆動時間です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 約16.4時間
(2) 動画再生時 ※2 8時間04分
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 5時間18分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

高速充電に対応しており、約49分で60%までの充電が可能です。

アイドル状態で計測した1時間あたりの充電容量は次のようになっています。比較的速い充電だと思います。

1時間あたりの充電容量
アイドル時 64%(約32Wh)
※PCの電源を入れ、アイドル状態で充電
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。動画再生時やエンコード時間はやや低めだと思います。dGPU(GeForce MX150)に負荷のかかるPremiere Proでのムービーのプレビュー時は、普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から4番目:Adobe Premiere Proで、4K動画にエフェクトをいくつかかけてプレビューした時 

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。ターボ―ブースト時は90℃以上の温度になり高めですが、持続可能なCPUクロックに落ち着いたときは70℃前後で推移しており、問題ない温度だと思います。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

高めの負荷をかけるとパームレスト部分が熱くなってやや不快ですが、低負荷時は問題ありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

アイドル時の消費電力が低いです。その他の状態もやや低めです。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

ZenBook S13 UX392FNの外観のチェックです。

ボディカラーは、ユートピアブルーという、やや青みがかったシルバーに近い色です。

 

天板には、ZenBookの特徴である同心円模様が施されています。

 

harman/kardonの認定を受けたスピーカーが底面に配置されています。音質は普通ですが最大音量が低めである点が気になります。勝手に点数をつけると、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

アルミボディを採用したボディの縁はダイヤモンドカットされていて高級感がありますが、割と尖っているので、持つときに少し痛いかもしれませんが、そこがかっこいい点でもあります。

 

液晶は、ベゼルごとガラスで覆われています。

 

パームレストにはヘアライン加工が施されています。

 

液晶が開く最大の角度です。

ZenBook S13 UX392FNは、ディスプレイを開くと出っ張った下部がPCを持ち上げるエルゴリフトヒンジ機構を備えています。キーボードに約4度の傾斜がつくので、タイピングがしやすくなります。

 

インターフェースは、USB 3.1 Type-Cを2ポート、フルサイズのUSB3.1を1ポート、microSDカードリーダーを備えるのみです。

 

底面はシンプルです。

 

底面カバーを外したときの画像です。メモリの換装はできません。

 

M.2 SSDは換装できそうです。

 

ACアダプターは小型で持ち運びやすいです。容量は65Wです。

 

ASUS Mini Dockが付属しているので、HDMI出力などのポートが必要であれば、このMini Dockを一緒に持ち運ぶといいでしょう。

 

まとめ

ZenBook S13 UX392FNは、世界最薄クラスのベゼルのディスプレイを搭載した、液晶サイズの割にコンパクトなモバイルPCです。

インパクトのある液晶だけでなく、GeForce MX150を搭載することが可能で、液晶の色域も広めです。

映像や画像の編集などを行うクリエイターが、外出先で、簡易的な作業を行うためのモバイルノートに適しています。

ほぼ全面ディスプレイは人目を引くので、ちょっとこだわりのPCを使いたい方の所有欲も満たせそうです。

外部GPU搭載の超コンパクトPC

ZenBook S13 UX392FN

特徴

  • 4辺狭額ベゼル&アルミの美しいボディ
  • コンパクト・スリム・軽量
  • GeForce MX150搭載

こんなあなたに

  • 画像や映像の編集を外出先で行う方
  • 人に自慢できるPCが欲しい方
  • 価格19万円台[税別]~
  • 一言もう少し安かったらなぁ
公式サイトはこちら

 

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