デル New Inspiron 14 5000(5490)の実機レビュー

更新日:2019年12月1日

後継機種が発売されました。

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Inspiron 14 5000(5405) の実機レビュー

CPU Core i3-10110U
Core i5-10210U
Core i7-10510U
GPU CPU内蔵 /
GeForce MX230
メモリ 4GB / 8GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 14.0型
液晶種類 FHD 広視野角
質量 約1.42kg~
バッテリー 51Wh
価格[税別] 5万円台~
第10世代プロセッサー搭載で5万円台から

Inspiron 14 5000は、最新の第10世代Coreプロセッサーを搭載した14型ノートPCです。

最大の特徴は、Core i3、256GB SSDの構成でも5万円台前半(税別)という価格の安さです。スペックを上げてCore i5、8GBメモリの鉄板構成にしても6万円台で購入できます。

バッテリー容量も大きめで、質量も1.5kg未満なので、持ち運び用のPCとして使用してもいいと思います。

4種類からカラーを選べるというメリットもあります。

余分な機能は要らないので、価格を抑えつつ、快適に使用できるスペックのノートPCを探していれば、非常におすすめです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i3-10110U、4GBメモリ、256GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「New Inspiron 14 5000の特徴」のみお読みください。

 

New Inspiron 14 5000(5490)の特徴

New Inspiron 14 5000(5490)は、最新の第10世代Coreプロセッサーに、広色域FHD液晶、SSDを搭載しながら、5万円台(税別)で購入できる、非常にコスパの高いノートPCです。非常にスタンダードな構成なので、多くのユーザーに適した1台です。

高いコストパフォーマンス

 

主なラインナップは次の通りです。Core i3モデルが5万円で購入可能です。ただ、このモデルはメモリが4GBとやや少ないので、個人的には8GBメモリを搭載した「プレミアム」のモデルがおすすめです。

GeForce MX230を搭載したモデルもありますが、液晶の色域の狭いこのPCだと使い道があまりないので、無理に搭載しなくてもいいと思います。グラフィック性能の高いPCが欲しいなら、もっと上位の製品がいいと思います。

ラインナップの比較
  スタンダード プレミアム
プレミアム
(MX230搭載)
プラチナ
CPU Core i3-10110U Core i5-10210U Core i7-10510U
GPU CPU内蔵 GeForce MX230
メモリ 4GB 8GB
ストレージ 256GB SSD 512GB SSD
価格[税別] 5万円台 6万円台 6万円台 7万円台

 

4色から選べるボディカラー

Inspiron 14 5000は、ボディカラーを、アイス ゴールド、アイス ミント、アイス ライラック、プラチナ シルバーの4色から選択できます。下に画像を掲載しますが、光の当たり具合で色が強く見えることもあり、見え方が多少変わると思います。

好みや使用する環境に合わせて色が選べるのは嬉しいです。無難なカラーはプラチナ シルバーです。

また、トップカバーはアルミニウム製なので、チープさを感じません。

上段左から アイス ミント・アイス ゴールド・アイス ライラック
下段左 プラチナ シルバー

 

スリムベゼル液晶

Inspiron 14 5000は、スリムベゼルの液晶を採用しており、見た目もすっきりしています。

上部のベゼル幅も狭いですが、小型化されたWebカメラを搭載しており、自然な映りでのビデオチャットなどが可能です。

狭額ベゼルで見た目もすっきり

 

Inspiron 14 7000との比較

上位機種のInspiron 14 7000との違いを知りたい方もいると思うので、簡単に解説します。

大きな違いは質量と液晶の色域で、Inspiron 14 7000のほうが軽く、広色域です。また、Inspiron 14 7000のほうが、より高性能のグラフィックスを選択できたり、LTEを搭載できたりします。Inspiron 14 7000は、よりモバイル用途、クリエイティブ用途に適しています。

ただし、価格はInspiron 14 5000のほうが安くなっています。

Inspiron 14 5000と7000との比較
  [本製品]
Inspiron 14 5000
Inspiron 14 7000
画像
CPU Core i3-10110U
Core i5-10210U
Core i7-10510U
Core i5-10210U
Core i7-10510U
GPU CPU内蔵
GeForce MX230
CPU内蔵
GeForce MX250
液晶 14型 広視野角 FHD
sRGBカバー率 66.0% 99.5%
質量 約1.42kg~ 非タッチ:1.095kg~
タッチ:1.210kg~
LTE 非対応 対応
価格[税別] 5万円台~ 9万円台~
※2019年11月30日現在の価格です

 

ライバル機種との比較

Inspiron 14 5000の最大のライバルとなりそうな、レノボのIdeapad S540(14)との比較を行いました。両機種は、質量、バッテリー駆動時間、液晶品質などほぼ同じです。

人気の構成だと思われるCore i5搭載モデルで比較しましたが、価格は、Ideapad S540(14)の方が安いです。ただ、Ideapad S540(14)が非常に安いだけで、Inspiron 14 5000も十分価格を抑えている機種です。

また、Ideapad S540(14)のUSB Type-Cポートは、USB PDや映像出力には対応していませんが、Inspiron 14 5000は対応しています。

ライバル機種との比較
  [本製品]
Inspiron 14 5000
レノボ
Ideapad S540(14)
画像
CPU Core i5-10210U
GPU CPU内蔵
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
液晶種類 FHD 広視野角 FHD IPS
バッテリー 51Wh 50Wh
質量 約1.42kg~ 約1.5kg
価格[税別] 62,384円 54,500円
※2019年11月30日現在の価格です
※レノボのメーカーサイトは税込表示なのでご注意下さい

 

各用途の快適度

New Inspiron 14 5000の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックです。
動画鑑賞 液晶の鮮やかさとスピーカー音がやや物足りないですが、普通に鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
液晶色域が狭いので画像を扱う作業にはあまり向いていません。
動画編集 GeForce MX230を搭載できるため、CPU内蔵グラフィックスモデルよりは快適です。ただし、本格的に動画編集をするならややスペック不足です。また、液晶の鮮やかさも物足りないです。
ゲーム 外部グラフィックスの性能が高くないため、ゲーム向きではありません。ただ、軽いPCゲームや、ブラウザゲームならできると思います。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

一般向けの作業なら見やすいと思います。クリエイティブ作業には色域が物足りません。最大輝度は、当サイトの計測では209cd/m2とやや低めです。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は66.0%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、やや寒色系の画面であることが分かります。ただ、色域が狭い液晶は画面がやや黄ばんで見えるため、このくらい青が強めに出ていたほうがいいと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、シャッタースピードを上げて撮影した限りではフリッカーは感じませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

Inspiron 14 5000は、下の写真のようなキーボードを搭載しています。

配列は標準的ですが、エンターキーとその上下、またスペースキーには、1つのキースペースを分割して、複数のキーが配置されています。横幅が狭くなっているキーもあり、押し間違える可能性があります。また、見た目があまりスマートではないというデメリットもあります。

実測でキーピッチは、横:19mm、縦:18mmで、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットで、押しやすさは普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

バックライトを備えているので、薄暗い場所でもタイプしやすいです。

バックライトキーボード

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

最新の第10世代Coreプロセッサーを搭載しています。スタンダードな性能です。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i3-10110U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3405
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-9300H 1921
Core i7-1065G7 1484
Core i5-1035G1 1424
Core i7-10510U 1387
Core i5-10210U 1272
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
Core i3-10110U 922 [レビュー機で計測]
※緑色のバーが、本製品で選べる代表的なCPUです(一部省略しています)
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark 7 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 2317 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

実際のソフトで計測した処理時間

実際のソフトで計測した処理時間です。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 43分56秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 4分18秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i9-9980HK 11分37秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i5-9300H 20分46秒
Core i7-10710U 21分43秒
Core i5-1035G1 28分00秒
Core i7-1065G7 28分26秒
Core i5-10210U 28分33秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-10110U 43分56秒 [レビュー機で計測]
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。挿入後、わずかに出っ張りはありますが、カバンに入れて押されて出てくることは少ないと思います。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は遅いです。

CrystalDiskMark 7(SDカード)
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートの動作チェックです。

Thunderbolt 3には対応していません。ただし、Power Deliveryおよび映像出力には対応しています。なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ×
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3 容量が少ないという警告は出るが充電は一応できる

 

質量のチェック

メーカーの仕様では約1.42kg~となっています。

当サイトで計測した質量は次の通りです。モバイルノートとしては決して軽い部類ではありませんが、十分持ち運べる範囲の重さです。ACアダプターは普通の質量です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.398kg
ACアダプター 267g

 

 


 

バッテリー駆動時間のチェック

Inspiron 14 5000の搭載するバッテリーは51Whです。

モバイルノートは、40Wh前後のバッテリー容量が多いので、本製品は大きめの容量のバッテリーを搭載していると思います。

今回、他よりもやや性能の劣るCore i3を搭載していたこともあり、バッテリー駆動時間は長めです。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0
(2) PCMark 10 Modern Office
(3) 動画再生時 10時間24分
(4) PCMark 8 Work 7時間8分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

また、ExpressCharge Boostに対応しており、約20分で0%から最大35%までのチャージ、約1時間で最大80%のバッテリーチャージが可能です。

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

普通の動作音です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

低性能のCore i3の割には、エンコード時のCPU温度が高めです。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

排気口周りは熱いですが、パームレスト部分の温度はほとんど上がらず、問題なく使えます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

前述の通り、アイス ゴールド、アイス ミント、アイス ライラック、プラチナ シルバーの4色のカラーがラインナップされています。

上段左から アイス ミント・アイス ゴールド・アイス ライラック
下段左 プラチナ シルバー

 

アイス ゴールド

アイス ゴールドの外観です。ゴールドの色がやや派手かなと思います。

 

トップカバーはアルミニウム製です。

 

スピーカーは底面に配置されています。底面にあるせいで音がややこもっています。勝手に点数をつけると、10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

電源ボタンと指紋認証リーダーは、兼用のボタンです。

 

液晶が傾く最大の角度です。

 

Inspiron 14 5000の搭載するUSB Type-Cポートは、USB PDに対応しており、USB経由の給電が可能です。そのため、DC-INもありますが、外出先などでは汎用性のある充電器を使用してもいいでしょう。また、DisplayPortにも対応しているので、USB Type-Cポートからのディスプレイ出力も可能です。

 

底面です。

 

プラチナ シルバー

キーボード&パームレスト面がシルバーで、液晶ベゼルはホワイトになっており、清潔感のある無難なカラーです。迷ったらこのカラーでいいと思います。

 

キーボードの画像です。

 

側面もシルバーです。

 

底面もシルバーのカラーです。

 

PC内部&ACアダプター

底面カバーを取り外したときの画像です。

 

メモリは今回4GBですが、オンボードで搭載されており、1つあるメモリスロットは空いていました。

 

M.2 SSDは換装できると思いますが、Type 2230の小型SSDだったのでご注意下さい。

 

バッテリー容量は51Whです。

 

ACアダプターは小型ですが、電源ケーブルが太いです。

 

まとめ

Inspiron 14 5000は、コスパの高い14型ノートPCです。

Core i3モデルなら5万円台、Core i5、8GBメモリ、SSDの鉄板構成でも6万円台で購入することが可能です。

スペック、サイズ感、質量などを考えると、家でも外でも、宅内モバイルとしても使用できそうです。

カラーバリエーションが多いのも、いいと思います。

一般ユーザーに非常におすすめの製品です。ただし、液晶の色域が広くないため、クリエイターにはあまり適さないと思います。

 

コスパの高い第10世代Core搭載ノートPC

Inspiron 14 5000(5490)

特徴

  • 第10世代Core搭載で5万円台という高いコスパ
  • バッテリー容量も大きめ
  • 選べる4色カラー

こんなあなたに

  • 長く使えて、価格も安いPCが欲しい
  • 家でも外でも使えるノートが欲しい
  • 価格5万円台~
  • 一言一般ユーザーにおすすめ
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