※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

デル Inspiron スモールデスクトップ(3020)の実機レビュー

更新日:
サイズ スリムタワー
CPU Core i3-13100
Core i5-13400
Core i7-13700
GPU CPU内蔵
メモリ 8GB / 16GB
DDR4-3200
ストレージ 256GB ~ 1TB M.2 SSD
電源 180W
価格[税込] 5万円台~
コスパの高い、省スペースデスクトップPC

Inspiron スモールデスクトップ(3020)は、小型のボディで、限られたスペースにも設置しやすいデスクトップPCです。

第13世代Coreを搭載し、5万円台(税込)から購入でき、コスパも高いです。カスタマイズして購入することはできませんが、数多くのラインナップがあるので、ちょうどいいスペック構成を見つけやすいです。ホームユースや、仕事用として、快適に使用することができるでしょう。

ただし、グラフィックス性能は高くないので、動画編集や、ゲームなどには向いていません。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-13400、16GBメモリ(16GB x1)、512GB SSD

 

 

目次

お忙しい方は、「Inspiron スモールデスクトップ(3020)の特徴」のみお読みください。

 

Inspiron スモールデスクトップ(3020)の特徴

省スペースで設置しやすいデスクトップPC

Inspiron スモールデスクトップ(3020)は、コンパクトな筐体のデスクトップPCです。

コンパクトな筐体

 

サイズは、高さ:約290mm、幅:約92.6mm、奥行き:約292.8mmとなっています。幅が10cmを下回っていてスリムなだけでなく、高さ、奥行きも30cmありません。下図のように、一般的なスリムタイプのデスクトップPCと比べても、さらに小さいです。

スペースが限られた机の上にも設置しやすいです。

スリムタイプの他機種との比較

 

第13世代Core搭載で5万円台~とコスパが高い

Inspiron スモールデスクトップ(3020)は、第13世代Coreを搭載して、5万円台(税込)~購入することができ、コストパフォーマンスが高いです。

例えば、Core i3-13100、8GBメモリ、512GB SSDの構成が5万円台です。ライトユーザーには十分なスペックです。多くのユーザーにおすすめなのは、下図の真ん中にあるCore i5-13400、16GBメモリ、512GB SSDの構成で、8万円台のモデルです。仕事などにも快適に使用することができると思います。

コスパが高い

 

参考までに、BTOメーカーが販売しているスリムタイプのデスクトップPCとの比較を行いました。

掲載しているのは、どちらも価格が比較的安い機種ですが、似た構成で比較すると、Inspiron スモールデスクトップ(3020)の方が1万円ほど安いです。

コスパの高い、スリムタイプのデスクトップPCが欲しい方におすすめです。

なお、Inspiron スモールデスクトップ(3020)はカスタマイズができませんが、その分、CPU、メモリ、ストレージ、Officeソフトの有無など、構成が異なる多くのモデルが販売されています。求めている構成も見つけやすいです。

競合BPO機種との比較
  [本機器]
Inspiron
スモールデスクトップ
(3020)
パソコン工房
STYLE∞ S-Class
サードウェーブ
Slim Magnate IM
画像
CPU Core i5-13400
メモリ 16GB DDR4
(16GB x1)
16GB DDR4
(16GB x1)
16GB DDR4
(8GB x2)
SSD 512GB 500GB 500GB
価格[税込] 84,900円 94,800円 95,800円
レビュー レビュー

 

光学ドライブや前面ポートを搭載

Inspiron スモールデスクトップ(3020)は、光学ドライブ(DVDマルチ)を備えているので、レンタルDVDを視聴したり、DVDを作成したりすることができます。

また、フロントにSDカードリーダーや、4つのUSBポートがあるので、USBメモリなど周辺機器の接続がしやすいです。

光学ドライブ・前面ポート

 

2.5/3.5インチドライブの増設が可能

Inspiron スモールデスクトップ(3020)の内部は、下図のようになっています。

右上にある金属部材は、ハードドライブと光学ドライブのケージです。2.5/3.5インチドライブを取り付ける場所があり、SATAケーブルや電源も付属しているので、2.5/3.5インチのSSD/HDDを増設することができます。スマホなどで撮った写真や動画をたくさん保存しておきたい場合などは、ストレージを増設してもいいと思います。

パソコン内部

 

メモリのカスタマイズにはひと手間必要

メモリスロットは、ハードドライブと光学ドライブのケージの下にあります。メモリの増設・換装を行うためには、左側面カバーと、前面カバーを外し、さらにこのケージを取り外す必要があります。それほど難しくはないものの、メモリのカスタマイズを行うには、少し手間がかかります。

なお、メインストレージのM.2スロットもケージの下に位置しています。

メモリスロットはケージの下

 

やや気になる部分

Inspiron スモールデスクトップ(3020)では、8GB / 16GBの2つの容量のメモリがありますが、どちらも1枚挿しのシングルチャネル構成のようです。シングルチャネルのメモリの場合、メモリ帯域が狭くなり、CPU内蔵グラフィックスの性能が低くなります(シングルチャネルのままでも動画視聴など、一般的な使い方であれば支障はありません)。もし、ここが気になる場合は、購入後に自分でメモリを増設して、デュアルチャネル構成にするといいでしょう。ただ、それでもグラフィックス性能はそれほど高くはありません。動画編集などもしたいという方は、外部GPUを搭載する他機種の方がいいと思います。

また、ネットワーク アダプターが、Wi-Fi 5対応でした。最近の主流である、Wi-Fi 6に対応していないので、Wi-Fi 6対応のルーターを使っていても、そのメリットを十分に生かすことができません。ネット動画などを見るうえで困ることはないと思いますが、大容量のファイルを転送する場合などは、ルーターとの通信接続がボトルネックになって、時間がかかる場合があるかもしれません。

 

パフォーマンスのチェック

Inspiron スモールデスクトップ(3020)のパフォーマンスのチェックです。

CPU

今回は、第13世代Core i5-13400を搭載しています。仕様値は、PBP(プロセッサーベース電力):65W、最大ターボパワー:148Wです。本製品の設定値を確認したところ、PBP:65W、最大ターボパワー:122Wとなっていました。最大ターボパワーは少し低めではあるものの、ほぼ仕様値通りの設定です。

PBP:65Wで動作

 

ベンチマークの結果は、以下の通りです。マルチコア、シングルコアともに、Core i5-13400としては標準的なスコアが出ています。一般向けのデスクトップPCとしては十分な処理性能を備えており、快適に動作するでしょう。

CINEBENCH R23
Core i5-13400
CINEBENCH R23 他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13900K 36658 [PL1:253W]
Core i9-13900KF 29725 [PL1:253W]
28187 [PL1:180W]
Ryzen 9 7900X 29007
Core i7-13700K 27496 [PL1:200W]
25805 [PL1:160W]
24092 [PL1:125W]
Core i9-12900K 26530 [PL1:241W]
23108 [PL1:125W]
Core i7-13700F 26413 [PL1:181W]
24367 [PL1:140W]
22470 [PL1:125W]
21586 [PL1:100W]
18607 [PL1:98W]
17187 [PL1:65W]
Ryzen 9 5950X 25000
Core i5-13600K 22965 [PL1:253W]
Core i7-12700K 22792 [PL1:190W]
Ryzen 9 5900X 20251
Ryzen 7 5800X 15646
Core i5-13400 15358 [PL1:154W]
13400 [PL1:65W]
12943 [PL1:65W]
Ryzen 7 5700X 13605
Core i5-12400F 12164 [PL1:100W]
11505 [PL1:65W]
Ryzen 5 5500 10605
Ryzen 5 4500 9059
CINEBENCH R23 他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13900K 2242
Core i7-13700K 2090 [PL1:160W]
2050 [PL1:125W]
Core i9-12900K 2022 [PL1:241W]
2003 [PL1:125W]
Ryzen 9 7900X 2010
Core i9-13900KF 1986 [PL1:253W]
1978 [PL1:180W]
Core i7-13700F 1949 [PL1:100W]
1864 [PL1:65W]
Core i5-13600K 1949 [PL1:253W]
Core i7-12700K 1947
Core i5-13400 1782 [PL1:154W]
1782 [PL1:65W]
1759 [PL1:65W]
Core i5-12400F 1715
Ryzen 9 5950X 1650
Ryzen 9 5900X 1611
Ryzen 7 5800X 1604
Ryzen 7 5700X 1532
Ryzen 5 5500 1370
Ryzen 5 4500 1215
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはDDR4-3200です。8GB / 16GBのメモリ容量を選ぶことができますが、どちらを選んでも1枚挿しのシングルチャネル構成となっています。そのため、メモリ帯域は狭めです。

スロットメモリなので、メモリの増設・換装が可能です。メモリ帯域の狭さが気になる場合は、メモリを増設して、デュアルチャネル構成にするといいでしょう。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(16GB x1)
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5600
デュアルチャネル
66.34GB/s
LPDDR5-6000
デュアルチャネル
64.52GB/s
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
LPDDR5-5200
デュアルチャネル
58.49GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
54GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
DDR4-3200
シングルチャネル
19.62GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

Inspiron スモールデスクトップ(3020)のグラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。

ベンチマークの結果は以下の通りです。

メモリがシングルチャネルであることもあり、ノートPC向けプロセッサーの内蔵グラフィックスと比較しても、低いスコアでした。グラフィックス性能は低いですが、ウェブ閲覧、Officeソフトでの作業、動画閲覧など、一般的な用途には問題なく使用できます。一方、画像・動画編集、ライトなゲームなども行いたい場合は、外部GPUを搭載する他機種の方がいいと思います。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-13400
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce RTX 3050 52196
GeForce RTX 2050 48410
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX550 35717
GeForce MX450 30425
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
30319
Ryzen 7 7735U
メモリLPDDR5-6400
28714
Core i7-1260P
メモリLPDDR5-5200
23149
Core i7-1360P
メモリLPDDR5-4800
21897
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i7-1355U
メモリDDR4-3200
18235
Core i5-1340P
メモリLPDDR5-4800
17774
Ryzen 7 7730U
メモリLPDDR4X-4266
17524
Core i5-1240P
メモリLPDDR5-4800
16524
Ryzen 5 7530U
メモリLPDDR4X-4266
16389
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 7 5825U
メモリDDR4-3200
15728
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
Core i5-13400
メモリDDR4-3200
8818
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDが搭載されていました。PCIe Gen4の割りにそこまで速くないように見えるかもしれませんが、搭載しているSSDの仕様値に近い数値が出ていました。一般用途には十分な速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB M.2 SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
3473
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
HDD 170
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フロントにフルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は、遅いです。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。

CPU電力は、ターボブースト終了後、65W前後で動作しています。CPU温度は70℃前後を保っていました。Core i5-13400としては標準的な動作で、CPU温度も心配なく使用することができます。

CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でもかすかに音がしますが、気にならないレベルです。エンコードのような高い負荷をかけると、騒音値が上がりますが、うるさく感じるほどではありません。外部GPUを搭載していないこともあり、スリムタイプのデスクトップPCとしては、比較的静かな方だと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。

外部GPUを搭載していないので、デスクトップPCの中ではそこまで高い消費電力ではありません。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Inspiron スモールデスクトップ(3020)の外観です。

高さ:約290mm、幅:約92.6mm、奥行き:約292.8mm、最小重量:3.64kgと、スリムボディのデスクトップPCです。省スペースで設置できるのがメリットです。

特に高級感のあるデザインではありませんが、どこにでも設置しやすいスタンダードなデザインだと思います。ボディカラーは、フォグブルーです。

 

フロントにも多くのポート類が配置されています。下図のとおりですが、USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB2.0 Type-A x2、SDカードリーダー、ヘッドセットジャックがあり、光学ドライブも備えています。

 

天面はフラットで、通気口などもありません。

 

背面はご覧の通りです。

 

背面のポート類としては、USB3.2 Gen1 Type-A x2、USB2.0 Type-A x2、HDMI 1.4b、DisplayPort、LANポート、ライン出力が配置されています。

 

左側面には、CPUファンの位置に通気口が設けられています。

 

右側面はご覧の通りです。

 

底面には、短いゴム足が付いています。通気口などはありません。

 

キーボードと、マウスです。付属品なので、高級感はありません。なお、どちらも有線接続です。無線のキーボードとマウスが良ければ、気に入ったものを別途準備するといいです。

 

ケース内部のチェック

ケース内部はご覧のようになっています。

マザーボードは、独自のものです。ハードドライブと光学ドライブ用のケージがあるので、内部のスペースは狭いです。

なお、2.5/3.5インチドライブ用のスペースがあり、電源ケーブルと、SATAデータケーブルも付属しているので、3.5/2.5インチドライブの増設ができると思います。

 

CPUファンには、エアーフローカバーが付いており、外からの空気を取り入れやすくなっています。

 

メモリスロットの位置です。ハードドライブと光学ドライブ用のケージの下にあるので、メモリの増設・換装を行うためには、このケージを取り外す必要があります。また、ストレージ用のM.2スロットもこのケージの下にあります。

 

PCI Expressスロットはご覧のようになっています。

 

電源は180W(80PLUS BRONZE)でした。

 

まとめ

以上が、Inspiron スモールデスクトップ(3020)のレビューです。

高さ・奥行きが30cm未満、幅が10cm未満と、コンパクトなボディが特徴的なデスクトップPCです。その名の通り、スモールサイズなので、あまり広くない机の上などにも設置しやすいです。

コスパが高く、デスクトップ向けの第13世代Coreプロセッサーを搭載し、5万円台(税込)から購入することができます。ライトユーザーなら、Core i3搭載モデルでもいいですが、おすすめは、Core i5、16GBメモリで8万円台(税込)のモデルです。一般向けのものであれば、複数のアプリを起動しても快適に動作すると思います。仕事用としてもおすすめです。

スリムタイプなので、それほど拡張性が高いわけではありませんが、2.5/3.5インチドライブの増設や、メモリの増設・換装が行えます。

ただし、グラフィックスはCPU内蔵です。また、外部GPUの増設にはあまり向いていません。そのため、動画編集やゲームなど、グラフィックス性能が求められる用途に使いたい場合は、他機種の方が適していると思います。

 

スリムタイプで、コスパが高いデスクトップPC

Inspiron スモールデスクトップ(3020)

特徴

  • スリムなボディで設置がしやすい
  • インテル第13世代Core搭載で5万円台~
  • グラフィックス性能は高くない

こんなあなたに

  • 省スペースで配置できるデスクトップPCが欲しい方
  • サクサク動く仕事用パソコンとして
  • 価格5万円台[税込]~
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ