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16型大画面で性能も高めのデル Inspiron 16 Plus (7640) の実機レビュー

CPU | Core Ultra 7 155H |
---|---|
メモリ | 16GB / 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
画面サイズ | 16インチ 16:10 |
画面種類 | 2560x1600 非光沢 |
質量 | 1.90 kg |
バッテリー | 64Wh |
価格[税込] | 18万円台~ |
Inspiron 16 Plus (7640)は、16型の大画面、2560x1600の大高解像度のディスプレイを搭載し、作業がしやすいノートPCです。
Core Ultra 7 155Hを搭載し、CPU性能も高いので、快適に使うことができるでしょう。
キーボードも比較的打ちやすいので、資料などをよく作成する方にもおすすめです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core Ultra 7 155H、32GBメモリ、1TB SSD、2560x1600液晶
目次
お忙しい方は、「Inspiron 16 Plus (7640)の特徴」のみお読みください。
Inspiron 16 Plus (7640)の特徴
16型大画面・高解像度液晶
Inspiron 16 Plusは、16型の大画面ディスプレイを搭載しており、作業がしやすい点が特徴です。
また、画面が大きいだけでなく、2560x1600ドットと解像度も高いため、デスクトップ領域を広く使えます。人にもよりますが、ドットバイドットでも(文字を拡大しなくても)、使用することができるでしょう。
また、色域も100% sRGBと広いので、画像が綺麗に表示できますし、画像編集などの作業にも適しています。

快適に使えるスペック
本製品は、Core Ultra 7 155Hの性能の高いCPUを搭載しているので、仕事が快適に行えます。画像編集や、簡単な動画編集、軽いゲームなどもできるスペックです。
また、ストレージも1TB SSDと大容量ですし、オプションで16GBメモリを32GBメモリへ変更することができます。
普通のノートPCより、性能高めの製品が欲しい方に適しています。

やや残念な点
Inspiron 16 Plus (7640)のデメリットとしては、メモリがオンボードなので交換することができない点です。性能が高めのPCなので、32GBメモリのほうがバランスがいいと思います。
また、HDMIポートがHDMI1.4となっており、最大解像度は1920x1080/60Hzとなっています。4K/60Hzでは出力できない仕様なのでご注意下さい。ただ、当サイトでテストした限りでは、なぜか4K/60Hz/RGBで出力することができていました。
各用途の快適度
Inspiron 16 Plus (7640) の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 大きな画面で作業ができます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 画面が大きいですし、スピーカー音も比較的良いので、動画鑑賞も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 100% sRGBクラスの色域なので、画像編集などにも適しています。 |
動画編集 | ○ | FHD解像度の簡単な動画編集であれば可能です。 |
ゲーム | △~○ | 内蔵GPU性能が高めなので、原神クラスの軽めのゲームであればできます。軽くないゲームをするときはゲーミングノートPCがおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイは、前述の通り、大きな画面で、解像度も高く見やすいです。
詳細は、以下のタブをクリックしてご覧下さい。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
当サイトで計測した色域は、以下の通り比較的広いです。最大輝度は、265cd/m2とやや低めでした。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 99% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 74% |
Adobe RGBカバー率 | 74% |

ガンマ補正曲線を確認すると、赤色がやや強めに発色していることが分かりますが、わずかですので、ほぼ気になりません。

視野角は広いです。

非光沢ディスプレイなので、映り込みが抑えられております。ギラつきもそれほど感じません。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)もありません。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Inspiron 16 Plusのキーボードは、比較的タイピングしやすいです。
海外メーカーのキーボードは一部のキーが小さくなっていることが多いですが、本製品はそんなことがないので、ミスが少なくタイピングすることが可能です。
キーピッチは、実測で横:19mm、縦:18mmと十分あります。キーストロークも実測で約1.5mmと十分な数値です。
右上のキーが、電源ボタンになっているので、「delete」キーを押すときに誤って電源ボタンを押しやすいのが気になります。ただ、電源ボタンは強く押さないと反応しないので、もしタイピング中に押しても、スリープになることはありません。
タッチパッドは広めで使いやすいです。クリックボタンはややクリック音が大きいです。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
Inspiron 16 Plusのパフォーマンスのチェックです。
ここでは、デフォルトの「最適化」と、最もパフォーマンスが出る「超高パフォーマンス」で、ベンチマークソフトを実行します。

CPU
CPUは、インテル Core Ultraシリーズ1のCore Ultra 7 155Hを搭載しています。
マルチコア性能が比較的高いので、CPUに負荷のかかる処理も速く終わります。
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
3DMark Night Raidのグラフィックススコアを見ると、最新のCore Ultra 7 255Hよりは低いスコアでしたが、CPU内蔵グラフィックスとしては高いスコアです。簡単な動画編集や、軽いゲームもできる性能です。
~ グラフィックス性能の評価 ~

NPU
NPUも搭載していますが、最大 11 TOPSと性能は高くはありません。
~ NPU性能の評価 ~
ストレージ
SSDは、比較的速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~

SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットがあるのは嬉しいです。ただし、スロットの読み書き速度はあまり速くありません。
~ SDカードスロット性能 ~


その他のベンチマーク
Core Ultra 7 155Hのその他のベンチマークスコアについては、こちらのリンク先をご覧ください。
クリエイターソフトの処理時間
次に、クリエイターソフトを使って、重い処理を実行したときにかかった時間を掲載します。

Lightroomの書き出しは、比較的速いです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

動画の書き出し時間はまずまずです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
質量のチェック
Inspiron 16 Plusの質量のチェックです。
15~16型のノートPCとしては、標準的な重さです。日頃持ち歩くにはやや重いかなと思います。
付属のACアダプターもやや重いです。
質量 | |
PC本体 | 1.860kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 451g |
バッテリー駆動時間のチェック
Inspiron 16 Plusのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は64Whとなっており、大きめの容量です。

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、下表の通りです。16型の大きな画面の割には、バッテリー駆動時間は比較的長いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) YouTube動画再生時 | 13時間42分 |
(2) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | 7時間07分 |
(2) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。なお、Core Ultra 7 155Hのプロセッサーのベースパワーは28Wです。
数分後の落ち着いたときのCPU電力は、「最適化」モードで40W前後、「超高パフォーマンス」モードで50W前後でした。PBPよりも高いCPU電力で推移しており、高いパフォーマンスが出ていることが分かります。
このときのCPU温度は、「最適化」モードは83℃前後でやや高めですが、問題ない範囲です。「超高パフォーマンス」モードの場合は100℃近くになっており高い温度です。どうしても速く処理したいとき以外は、「最適化」モードで使ったほうがいいと思います。
- 最適化時
- 超高パフォーマンス時


静音性のチェック
動作音は、普通のノートPCと比べるとやや高めです。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
約20dB | 約20~34dB | 約35dB | 約47dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
温度はそれほど上がらないので、快適に使用することができます。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
負荷が低いときは低めの消費電力ですが、エンコード時は、やや高めの消費電力です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
8W | 12W | 21W | 63W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
Inspiron 16 Plusの外観のチェックです。
ボディはアルミ製で、エッジが丸みを帯びたデザインとなっており、質感は良いです。

天板には、Dellのロゴが入っています。

ボディはまずまずの薄さです。


スピーカーは底面の左右に配置されています。音質は比較的良く、ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

WebカメラはFHD画質で、映りはまずまず。なお、顔認証には対応していません。


※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影
指紋認証には対応しています。

側面のポート類です。種類は揃っています。Thunderbolt4ポートは、PowerDeliveryおよび映像出力に対応しています。HDMIポートは前述した通り、FHD/60Hzまでのサポートとなります。


ヒンジは180度までは開きません。

底面です。

内部はご覧のようになっています。大きな冷却ファンが1つあります。メモリはオンボードです。

SSDは換装することができます。

ACアダプターは、90Wと大きめの容量ですが、サイズも大きいです。

まとめ
以上が、Inspiron 16 Plus (7640)のレビューです。
16型の大きめのディスプレイを搭載し、さらに解像度も高いので、作業がしやすいノートPCです。色域も広めなので、画像や映像を比較的綺麗に表示することができます。
性能の高いインテル Core Ultra 7 155Hを搭載しているので、ストレスなく使うことができます。画像編集や、簡単な動画編集、軽いゲームもできるスペックです。
キーボードも比較的打ちやすいので、資料を作成することが多い方にも適しています。
ただし、HDMIポートは、FHDモニターまでしかサポートしていないのでご注意下さい。また、他のノートPCとくらべて、動作音は若干高めです。
16型大画面で性能も高め
Inspiron 16 Plus (7640)

特徴
- 16型大画面でQHD+の高解像度
- Core Ultra7 155Hを搭載し高い性能
- キーボードが割と打ちやすい
こんなあなたに
- 大きな画面で作業がしたい方
- 軽くゲームや動画編集をしたい方
- 価格18万円台~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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