ドスパラ DX-C5の実機レビュー
CPU | Core i5-10210U |
---|---|
メモリ | 8~32GB |
1st ストレージ | PCIe SSD |
2nd ストレージ | SSD / HDD |
光学ドライブ | なし |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 |
質量 | 約1.85kg |
バッテリー | 約 7.7時間 |
価格[税込] | 7万円台~ |
DX-C5は、標準的な構成の一般ユーザー向けノートパソコンです。
Core i5、8GB、250GB SSDといった初期構成で、6万円台から購入可能です。十分なスペックで価格も比較的安いと思います。
また、この価格帯のPCとしては、ディスプレイの色域が比較的広いため、色の再現性が高いです。
メモリやストレージをカスタマイズすることも可能で、ストレージについては、最大2台搭載することができます。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-10210U、8GBメモリ、250GB SATA SSD
目次
お忙しい方は、「DX-C5の特徴」のみお読みください。
DX-C5の特徴
無難に使える標準的スペックのノートPC
DX-C5は、これといって尖った部分はありませんが、不足する部分もなく、無難に使えるスタンダードなノートPCです。Core i5-10210U、8GBメモリ、250GB SSDの初期構成で、一般ユーザーに最適なスペックです。
価格も比較的安い
DX-C5は価格も比較的安くなっています。レノボやデルといった外資メーカーのノートPCと比較すると、やや高いですが、大きく違うわけでもなく、「安心できる国内メーカーがいい」という方には、非常にお買い得だと思います。
また、メモリ、ストレージのカスタマイズが可能で、比較的安く大容量パーツへ変更できます。メモリ、ストレージ容量を増やした場合、他機種よりもコストパフォーマンスが高くなるケースもあります。
ドスパラ DX-C5 |
レノボ IdeaPad S540 |
デル Inspiron 15 5000 (5593) |
|
CPU | Core i5-10210U | Core i5-10210U | Core i5-1035G1 |
メモリ | 8GBメモリ | 8GBメモリ | 8GBメモリ |
ストレージ | 250GB SSD | 256GB SSD | 512GB SSD |
価格 | 67,980円 | 60,420円 | 66,383円 |
液晶の色域がやや広い
DX-C5の液晶は、視野角が広く、色域がやや広めで、比較的見やすいです。6万円台で購入できるノートPCにしては、液晶の品質は良い方だと思います。
意外に軽い
DX-C5の質量はメーカー公表値を確認すると約1.85kgとなっていますが、当サイトによる計測値では1.535kgと公表値よりも軽いです。15インチクラスのノートPCの中でも軽い部類に入ると思います。外出先へ気軽に持ち運べるような軽さではありませんが、別の部屋へ移動したり、使わないときは引き出しに収納したりするような方には適していると思います。
ダブルストレージ構成が可能
DX-C5は、M.2 SSDと2.5インチストレージを搭載することができます。1台をOS領域、もう1台をデータ領域なといったように分けることができるので便利です。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 問題ないスペックです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | △ | スペックは十分で、液晶も比較的見やすいです。ただし、スピーカー音はそこまで良くありません。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | sRGBカバー率は91.6%で、頻繁に画像編集する方には物足りない色域ですが、趣味でたまに使う程度なら、アリなんじゃないかと思います。CPU性能も同様です。メモリは16GBへカスタマイズしたほうがいいでしょう。 |
動画編集 | △ | PowerDirectorのような軽めのソフトで、簡易的に動画編集することは出来ますが、外部グラフィックスを搭載していないため、本格的な動画編集は難しいです。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲームには適していません。ただし、「Intel UHD 630でどこまでゲームができるか?」で記載したようなゲームなら、出来なくもないです。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイのチェックです。
一般ユーザーが使うには十分な品質の液晶でしょう。最大輝度は、当サイトの計測では288cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
DX-C5のキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18.5mmです。キーストロークは約1.6mmと標準的です。キートップはほぼフラットで、反発がやや強めです。見た目も打ち心地も、やや安っぽさを感じます。また、テンキーは3列になっており、「+」や「-」の位置が通常とは異なるため、テンキーを頻繁に使う方は注意しましょう。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
標準的な性能です。
~ CPU性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
デフォルトではSATA SSDですが、より高速なPCIe SSDを搭載することも可能です。
~ ストレージ性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれていないストレージは、他のPCで計測した代表値です
SDカードスロット
microSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。以下のグラフでは、レビュー機で計測したもののみ緑色にしています。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 30分55秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分26秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.85kg」とありますが、当サイトの計測値はそれよりも大分軽い1.535kgでした。ただし、2.5インチストレージやメモリを追加すると、もっと質量は重くなると思います。
質量 | |
PC本体 | 1.535kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 267g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は34.18Whでした。
バッテリー駆動時間は下の通りで、やや短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約7.7時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | ― |
(3) 動画再生時 | 5時間42分 |
(4) PCMark 8 Work | ― |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
カメラ・マイク・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラの解像度は1280x720で、画質はそこまで良くはありません。
マイク性能
マイク性能については、Zoomのアプリでビデオ通話をしたときの音声を確認しました。ややエコーがかかったような状態になりますが、十分オンライン会議などで使えると思います。ただし、1万円台の少しいいマイクと比べると、音質はやや落ちます。
スピーカー
スピーカーは底面にあり、音質は、10点満点で4~5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高めの負荷をかけたときの動作音も割と静かです。ファンレスではないため、無音とまではいきませんが、ファン音がうるさくて作業に集中できない、といったことは少ないと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
60℃台で推移しており、問題ない温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
低めの温度です。パームレスト部分の温度には、ほとんど変化がないので、作業中でも不快に感じることはありません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
UシリーズのCoreプロセッサーであるため、やや低めの消費電力です。
外観のチェック
ややプラスチック感のある外観で、高級そうには見えません。
天板はロゴなど無くシンプルです。
ボディは比較的薄いです。
インターフェースは充実していると思います。ただし、USB-Cは、PowerDeliveryおよび映像出力には対応していません。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
底面カバーを外したときの画像です。
メモリは2スロットあります。
M.2 SSDは換装できると思います。
2.5インチベイにはケーブルがないので、増設するなら自分でやるより、購入時のカスタマイズ画面で追加したほうが手間がかからないと思います。
ACアダプターのサイズは小さめですが、電源ケーブルは太めです。容量は40Wです。
まとめ
DX-C5は、第10世代Core i5プロセッサー、8GBメモリ、250GB SSDを初期構成としたスタンダードなノートパソコンです。一般ユーザーにちょうどいいスペックだと思います。価格も比較的安く、コストパフォーマンスは高いです。
カスタマイズをすれば、最大32GBメモリ、2基のストレージを搭載することも可能です。
他の安いノートPCとは違い、液晶の色域がやや広めなのも良かったです。普通の液晶よりも鮮やかに表示されるので、画像などが綺麗に見えます。
質量も比較的軽いので、取り扱いしやすいと思います。
ただし、ボディやキーボードは、ややチープさを感じます。この辺りを気にしない方であれば、お得感な買い物だと思います。
一般ユーザーにちょうどいいノートPC
DX-C5
特徴
- 標準的なスペックで、割と安い
- 価格の割には液晶が見やすい
- ダブルストレージ構成が可能
こんなあなたに
- 多くの一般ユーザー
- デザインはあまり気にしない方
- 価格7万円台[税込]~
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