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富士通 arrows Tab WQ2/C1の実機レビュー
水回りや野外での使用に最適
arrows Tab WQ2/C1は、防塵・防水仕様で、さらに頑丈に設計された10.1型タブレットです。
元々、法人(文教)向けに作られた製品で、学校で子供が使うケースを想定しているため、落下に強く、水回りや外でも使用できるようになっています。
オプションでドッキング可能なキーボードも選択できます。
ワコム製のスタイラスペンも付属しています。紙に書くときのように適度な抵抗感があり、手書き文字入力がしやすいです。
ただし、CPUはAtomですので、そこまで高い性能ではありません。
CPU | Atom x5-Z8550 |
メモリ | 4GB |
ストレージ | eMMC |
液晶サイズ | 10.1型 |
液晶種類 | 1920×1200、非光沢 |
質量 | 本体のみ:約585g |
バッテリー | 約12時間 |
本体サイズ | 263.4x169.1x11.3mm |
価格 | 約8万円(税別)~ |
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
- Atom x5-Z8550、4GBメモリ、約64GB eMMC
目次
お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。
1 arrows Tab WQ2/C1の特徴 | |
2 液晶ディスプレイのチェック | 3 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
4 パフォーマンスのチェック | 5 バッテリー駆動時間のチェック |
6 外観のチェック | 7 まとめ |
arrows Tab WQ2/C1の特徴
ゴツいデザインには訳がある
arrows Tab WQ2/C1を最初にみたとき、筆者はこう思いました。「ゴツいな」と。
iPadなどのようなピュアタブレットと比較すると約2倍の厚さがあり、液晶の縁も広く、最新のタブレットと比較すると、どうしてもゴツく見えたのです。
iPadの2倍はある分厚いボディ
液晶周りの縁が広い
しかし、このゴツいデザインには訳があります。ボディがかなり堅牢に作られ、防塵・防水にも対応しているのです。
まず、縁を大きくとり液晶までの距離を大きくし、四隅にゴム製の素材を取り付けることで、机の上に置いたときに滑りにくくし、万が一落下したときにもボディを守ることができます。裏面は凹凸のある加工が施され滑りにくくなる工夫もあります。
76cmからの落下試験や、振動試験、200kgfの全面加圧試験、35.7kgfの一点加圧試験などをクリアした製品となっています。
縁を大きくとり液晶までの距離を遠くし堅牢性を高めている
四隅にゴム製の素材があり、裏面は滑りにくい
IPX5/IPX7/IPX8/IP5Xに対応しており、キッチンやお風呂などの水回りや、野外でも安心して使えます。
水回りでの使用も可能
なお、IPX5などの各等級の意味は次のようになっています。
IPS7:常温で水道水の水深1mのところに沈め、約30分間放置しても機能への影響が見られない。
IPX8:常温で水道水の水深1.5mのところに沈め、約30分間放置しても機能への影響が見られない。
IP5X:粉塵タルクを使用し、器具の内圧を大気圧よりも2kPa減圧した状態で8時間放置しても機能への影響が見られない。
さらに、ボディが厚い代わりに、フルサイズのUSBポートを搭載しており、周辺機器がつなぎやすくなっています。USB Type-Cポートも搭載しており、USB Power Deliveryにも対応しています。
フルサイズのUSBポートを搭載
ペンにも対応
本製品は、スタイラスペン(電磁誘導式)も利用することが可能です。ペンはワコム製です。ペンを本体へ収納することも可能です。
実際に使ってみましたが、タブレットの表面がツルツルしておらず、紙に書くときのような抵抗感があり、文字が書きやすかったです。
スタイラスペン
本体に収納可能
豊富なアクセサリー
arrows Tab WQ2/C1は、アクセサリーも豊富です。キーボード、リプリケーター(ドック)、クレードル、カバーなど、様々な専用アクセサリーが用意されています。
豊富なアクセサリー
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角は非常に良いです。非光沢液晶ですので、映り込みも低減されています。
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。比較的どの色も揃っており、自然な発色であることが分かります。
色域はノートパソコンとしては、やや狭いです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
ギラつきを感じる点は残念ですで。気になるレベルです。
キーボードのチェック
arrows Tab WQ2/C1には、オプションとして3種類のキーボードが用意されています。
豊富なアクセサリー
ここでは、「軽量スリムキーボード」の画像を掲載します。
実測で、キーピッチは横:約17.5mm、縦:約16mm、キーストロークは約1.7mmです。キーピッチが狭く、やや窮屈さを感じます。
パフォーマンスのチェック
本製品のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUにはAtom x5-Z8550を搭載しており、パソコンとしてはそれほど性能が良くありません。動作が重いなと感じることもあるでしょう。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
レビュー機で計測したベンチマーク
以下、レビュー機で計測したベンチマークスコアです。
(CPU性能の評価)
Atom x5-Z8550
(CPU性能の評価)
Atom x5-Z8550
(ストレージの評価)
約64GB eMMC
バッテリー駆動時間のチェック
arrows Tab WQ2/C1のバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー駆動時間は、メーカー仕様表を確認すると、約12時間となっています。
バッテリー容量は、当サイトで確認したところ約33Whでした。当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。普通の駆動時間です。
Atom x5-Z8550 | |
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PCMark 8 Home のテスト ※1 | ー |
PCMark 8 Work のテスト ※2 | 6時間07分 |
動画再生時 ※3 | ー |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
外観のチェック
外観のチェックです。
前述した通り、やや厚みのあるボディです。
左側面には、micro SDカードスロット、フルサイズのUSBポート、USB Type-C、ヘッドホンなどがあります。
右側面には、ペンを収納できる部分があります。
天面には、電源や音量ボタンがあります。
裏面は凹凸があり、滑りにくくなっています。指紋認証装置も搭載しています。
軽量スリムキーボードの画像です。
フォリオカバーの画像です。
ACアダプターは小型です。
ただし、防水用のカバーを外してから、ACアダプターを接続する必要があるため、やや面倒です。
まとめ
以上が、arrows Tab WQ2/C1のレビューです。
外観は他のタブレットよりもゴツイですが、その代わり防水、防塵で、堅牢性の高いボディになっています。
水回りやアウトドアなど、やや乱暴に扱うようなシーンで使う場合に最適な製品です。
スタイラスペンにも対応し、アクセサリー類も多いです。
ただし、液晶のギラつきが気になります。CPUの性能もそれほど良くはありません。
詳細・購入はこちら
富士通(arrows Tab WQ2/C1)
イラスト制作:歩華(@minyamum)