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富士通 arrows Tab WQ2/C1の実機レビュー

更新日:2018年3月13日

水回りや野外での使用に最適

arrows Tab WQ2/C1は、防塵・防水仕様で、さらに頑丈に設計された10.1型タブレットです。

元々、法人(文教)向けに作られた製品で、学校で子供が使うケースを想定しているため、落下に強く、水回りや外でも使用できるようになっています。

オプションでドッキング可能なキーボードも選択できます。

ワコム製のスタイラスペンも付属しています。紙に書くときのように適度な抵抗感があり、手書き文字入力がしやすいです。

ただし、CPUはAtomですので、そこまで高い性能ではありません。

CPU Atom x5-Z8550
メモリ 4GB
ストレージ eMMC
液晶サイズ 10.1型
液晶種類 1920×1200、非光沢
質量 本体のみ:約585g
バッテリー 約12時間
本体サイズ 263.4x169.1x11.3mm
価格 約8万円(税別)~

 

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

  • Atom x5-Z8550、4GBメモリ、約64GB eMMC

目次

お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。

arrows Tab WQ2/C1の特徴

ゴツいデザインには訳がある

arrows Tab WQ2/C1を最初にみたとき、筆者はこう思いました。「ゴツいな」と。

iPadなどのようなピュアタブレットと比較すると約2倍の厚さがあり、液晶の縁も広く、最新のタブレットと比較すると、どうしてもゴツく見えたのです。


iPadの2倍はある分厚いボディ


液晶周りの縁が広い

 

しかし、このゴツいデザインには訳があります。ボディがかなり堅牢に作られ、防塵・防水にも対応しているのです。

まず、縁を大きくとり液晶までの距離を大きくし、四隅にゴム製の素材を取り付けることで、机の上に置いたときに滑りにくくし、万が一落下したときにもボディを守ることができます。裏面は凹凸のある加工が施され滑りにくくなる工夫もあります。

76cmからの落下試験や、振動試験、200kgfの全面加圧試験、35.7kgfの一点加圧試験などをクリアした製品となっています。


縁を大きくとり液晶までの距離を遠くし堅牢性を高めている


四隅にゴム製の素材があり、裏面は滑りにくい

IPX5/IPX7/IPX8/IP5Xに対応しており、キッチンやお風呂などの水回りや、野外でも安心して使えます。


水回りでの使用も可能

 

なお、IPX5などの各等級の意味は次のようになっています。

IPX5:内径6.3mmの注水ノズルを使用し、約3mの距離から12.5ℓ/分の水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても機能への影響が見られない。
IPS7:常温で水道水の水深1mのところに沈め、約30分間放置しても機能への影響が見られない。
IPX8:常温で水道水の水深1.5mのところに沈め、約30分間放置しても機能への影響が見られない。
IP5X:粉塵タルクを使用し、器具の内圧を大気圧よりも2kPa減圧した状態で8時間放置しても機能への影響が見られない。

さらに、ボディが厚い代わりに、フルサイズのUSBポートを搭載しており、周辺機器がつなぎやすくなっています。USB Type-Cポートも搭載しており、USB Power Deliveryにも対応しています。


フルサイズのUSBポートを搭載

ペンにも対応

本製品は、スタイラスペン(電磁誘導式)も利用することが可能です。ペンはワコム製です。ペンを本体へ収納することも可能です。

実際に使ってみましたが、タブレットの表面がツルツルしておらず、紙に書くときのような抵抗感があり、文字が書きやすかったです。


スタイラスペン


本体に収納可能

 

豊富なアクセサリー

arrows Tab WQ2/C1は、アクセサリーも豊富です。キーボード、リプリケーター(ドック)、クレードル、カバーなど、様々な専用アクセサリーが用意されています。


豊富なアクセサリー

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

視野角は非常に良いです。非光沢液晶ですので、映り込みも低減されています。

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。比較的どの色も揃っており、自然な発色であることが分かります。


 

色域はノートパソコンとしては、やや狭いです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

ギラつきを感じる点は残念ですで。気になるレベルです。

キーボードのチェック

arrows Tab WQ2/C1には、オプションとして3種類のキーボードが用意されています。


豊富なアクセサリー

ここでは、「軽量スリムキーボード」の画像を掲載します。

実測で、キーピッチは横:約17.5mm、縦:約16mm、キーストロークは約1.7mmです。キーピッチが狭く、やや窮屈さを感じます。


キーボード全体図

パフォーマンスのチェック

本製品のパフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUにはAtom x5-Z8550を搭載しており、パソコンとしてはそれほど性能が良くありません。動作が重いなと感じることもあるでしょう。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません

レビュー機で計測したベンチマーク

以下、レビュー機で計測したベンチマークスコアです。

CINEBENCH R15
(CPU性能の評価)

Atom x5-Z8550
PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Atom x5-Z8550
CrystalDiskMark
(ストレージの評価)

約64GB eMMC

バッテリー駆動時間のチェック

arrows Tab WQ2/C1のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー駆動時間は、メーカー仕様表を確認すると、約12時間となっています。

バッテリー容量は、当サイトで確認したところ約33Whでした。当サイトで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。普通の駆動時間です。

バッテリー駆動時間(当サイトによる計測値)
  Atom x5-Z8550
PCMark 8 Home のテスト ※1
PCMark 8 Work のテスト ※2 6時間07分
動画再生時 ※3
※画面輝度を約120cd/m2に調整して計測
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行

※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生

 

外観のチェック

外観のチェックです。

前述した通り、やや厚みのあるボディです。

 

左側面には、micro SDカードスロット、フルサイズのUSBポート、USB Type-C、ヘッドホンなどがあります。

 

右側面には、ペンを収納できる部分があります。

 

天面には、電源や音量ボタンがあります。

 

裏面は凹凸があり、滑りにくくなっています。指紋認証装置も搭載しています。

 

軽量スリムキーボードの画像です。

 

フォリオカバーの画像です。

 

ACアダプターは小型です。

ただし、防水用のカバーを外してから、ACアダプターを接続する必要があるため、やや面倒です。

まとめ

以上が、arrows Tab WQ2/C1のレビューです。

外観は他のタブレットよりもゴツイですが、その代わり防水、防塵で、堅牢性の高いボディになっています。

水回りやアウトドアなど、やや乱暴に扱うようなシーンで使う場合に最適な製品です。

スタイラスペンにも対応し、アクセサリー類も多いです。

ただし、液晶のギラつきが気になります。CPUの性能もそれほど良くはありません。

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
富士通(arrows Tab WQ2/C1)

イラスト制作:歩華(@minyamum)