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富士通 LIFEBOOK WN1(NH)の実機レビュー
CPU | Core i3-8145U Core i7-9750H |
---|---|
メモリ | 4GB ~ 32GB |
ストレージ | HDD / PCIe SSD + HDD |
液晶サイズ | 17.3型 |
液晶種類 | FHD 広視野角 光沢 |
質量 | 約2.7/約2.9kg |
バッテリー | 約3時間/5.5時間 |
価格[税別] | 10万円台~ ※1 |
※カスタムメイドモデルの仕様
※1 the比較限定クーポン適用時の価格
作業がしやすく、しかも高性能
LIFEBOOK WN1/D2は、17.3型の大画面液晶を搭載したノートPCです。
画面が大きい上に、キーストロークが2.5mmもある打ちやすいキーボードを搭載し、とても作業がしやすいPCです。
さらに、Core i7-9750Hのプロセッサーを搭載することで、一般的なノートPCよりも処理性能が高く、時間のかかる処理も短時間で終わります。PCIe SSDも搭載すれば、サクサクとアプリが動くでしょう。
また、HDMI入力ポートを搭載しているのも特徴的です。ゲーム機やスマホなどを接続して、映像をパソコンに出力することができます。
レビュー機は、当サイトの購入品です。以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-9750H、8GBメモリ、約500GB HDD
目次
お忙しい方は、「LIFEBOOK WN1/D2の特徴」のみお読みください。
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LIFEBOOK WN1/D2の特徴
17.3型の大画面液晶を搭載
LIFEBOOK WN1/D2は、17.3型の大きな液晶を搭載したノートパソコンです。15.6型ノートパソコンと比べると、画面の大きさの違いは歴然としてます。「文字や画像は大きい方がいい」、「老眼でノートPCの文字が見えづらくなってきた」といった方におすすめです。
また、17.3型の大画面液晶を搭載していますが、狭額ベゼルを採用することで、ボディは小さくなっています。下図は、非狭額ベゼルの15.6型ノートと本製品を並べた画像ですが、ボディサイズはそれほど異なりません。
普通のノートPCより高い性能のCPU
LIFEBOOK WN1/D2は、CPUにノートPCとしては高い性能の「Core i7-9750H」を選択可能です。例えば、末尾がUの「Core i7-8565U」と比較すると、約半分の時間で処理が終わります(下表参照)。時間のかかる処理を流す方や、少しでもテキパキとした動作で作業したい方におすすめです。
打ちやすいキーボード
LIFEBOOK WN1/D2のキーボードは、キーストロークが約2.5mmもあり、しっかりとした打鍵感が得られ、打ちやすいです。なお、LIFEBOOK WA3と同じキーボードだそうです。
こだわりのデザイン
LIFEBOOK WN1/D2は、デザインにもこだわっています。
通常のパソコンは、キーボード&パームレスト面を同じ加工で仕上げますが、LIFEBOOK WN1/D2はキーボード面をサンドブラスト加工、パームレスト面をヘアライン加工で仕上げ上質感を出し、さらにエッジをダイヤモンド加工することで、一体感を出しています。
異なる加工を組み合わせる際、F字ライン(一段下がる矢印キーに合わせて、パームレストとキーボードの境目がカーブするライン)部分の加工が難しくなりますが、ここも綺麗に仕上がっています。
キーボード&パームレスト面は、次のような工程で処理しています。
HDMI入力ポートを搭載し、ゲーム機などを接続可能
通常のパソコンには無いHDMI入力ポートを、LIFEBOOK WN1/D2は搭載しています。これにより、ゲーム機の映像を表示したり、デジタルビデオカメラを繋げて撮影した動画を表示したり、スマートフォンを繋げて大きな画面で表示したりすることが可能です。
テレビチューナー内蔵可能
LIFEBOOK WN1/D2は、3波ダブルチューナーを選択することができます。なお、店頭向けのモデル「LIFEBOOK NH」には搭載されていませんのでご注意下さい。Webで販売されているカスタムメイドモデルのみ搭載可能です。
ピクセラ製のチューナーを使用しており、富士通は長年、テレビ対応パソコンを販売しているので、安心して使えるでしょう。
各用途の快適度
LIFEBOOK WN1/D2の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧、Office作業 | ◎ | CPU性能が高く、液晶画面も大きくとてもやりやすいです。ただ、光沢液晶なので、人によっては好まない方もいると思います。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 画面が大きく、色域もまずまずで、映像も見やすいです。スピーカーもまずまずで、快適に動画鑑賞できるでしょう。ただし、光沢液晶であるため、暗いシーンだと自分の顔が映りこんでしまうかもしれません。 |
RAW現像・画像編集 | 〇 | HシリーズのCoreプロセッサ―を搭載し、現像処理などが速いです。液晶の色域もまずまずで、Web媒体用の画像なら問題なく編集できると思います。 |
動画編集 | △ | 外部グラフィックスを搭載していないため本格的にやるにはスペック不足です。ただし、PowerDirectorなどの軽めの動画編集ソフトで、簡易的に編集するなら大丈夫だと思います。 |
ゲーム | △ | 外部グラフィックスを搭載できないため、ゲーム向きではありません。ただ、2Dゲームや、軽めの3Dゲームならできなくもありません。 |
液晶ディスプレイのチェック
LIFEBOOK WN1/D2の液晶ディスプレイのチェックです。
光沢パネルである点が気になるものの、17.3型と大きな画面で、色域も割と広く見やすいです。最大輝度は、当サイトの計測では365cd/m2とやや高めです。液晶の詳細な特性については、下のタブをクリックして下さい。
- 視野角
- RGB
発色特性 - 色域
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードは打ちやすいです。
仕様を確認すると、キーピッチは約18.4mmと十分です。キーストロークは約2.5mmもあり十分な打鍵感を得られます。キートップはやや湾曲しており指のフィット感もいいです。
タッチパッドは普通の操作感です。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUにはCore i7-9750Hを搭載しており、一般的なノートパソコンが搭載しているCore i7-8565Uなどよりも高性能です。負荷のかかる処理を実行する方、複数のアプリを立ち上げても快適に使いたい方などにおすすめです。
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージは、HDDのみのモデルと、PCIe SSD + HDDのモデルがあります。HDDのみのモデルだと、いくら高性能CPUを搭載していても、PC起動直後などは遅く感じるため、できるだけPCIe SSDを搭載することをおすすめします。
~ CrystalDiskMark 6 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。高性能CPUを搭載しているだけあって、処理は高速です。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 16分39秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分01秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、約45Wでした。
バッテリー駆動時間は、次の通りです。高性能CPUに大画面液晶を搭載しているので、それほどバッテリー駆動時間は長くありません。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 最大 約5.5時間 |
(2) 動画再生時 | 5時間57分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | ― |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時でもやや動作音が聞こえます。他の状態は普通の動作音です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。
エンコード時のCPU温度が高いです。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。80℃台から90℃台で推移しており高めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
高い負荷をかけると、パームレストの左側がやや熱くなりますが、それ以外は普通の温度です。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
一般的なノートPCよりもやや高めです。
外観のチェック
LIFEBOOK WN1/D2の外観です。
カラーは、ブライトブラック、プレミアムホワイト、シャンパンゴールドの3種類です。下図はシャンパンゴールドとなります。
スピーカーはマイクロホールフィニッシュと呼ばれる小さな穴がいくつも空いており、スピーカーから出る音圧を損なうことなく、デザインも悪くならないようにしています。
勝手に点数をつけると、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
光学ドライブも搭載されています。なお、光学ドライブは、カスタマイズ画面で、ハードディスクへ変更することも可能です。
正面側には、各種ランプが搭載されています。
天板です。
側面のポート類です。主要なポートは揃っています。前述した通り、HDMI INのポートが搭載されている点が特徴的です。
底面です。上部の小さなカバーを外すとメモリが交換できるようになっています。メモリスロットは2つです。
底面カバーを外したときの画像です。
CPUがHシリーズCoreプロセッサーになったことで、CPU冷却ファンも大型化しています。
まとめ
以上が、LIFEBOOK WN1/D2のレビューです。
17.3型の大画面に、打ちやすいキーボードを備え、非常に作業しやすいPCだと思います。
さらに、HシリーズのCore i7-9750Hを搭載し、エンコードのようなCPUに負荷のかかる処理も短時間で終わります。複数のアプリを起動しても快適に使いたい方にもいいでしょう。
PCIe SSDを選択すれば、この高性能CPUとの相乗効果で、多くのアプリがサクサク動きます。
デザインもいいですし、HDMI出力ポートを含めポートの種類も十分あり、テレビチューナーも搭載でき、機能面も十分です。
個人的には、GeForce MX250クラスでもいいので外部グラフィックスを選択できれば、動画編集なども比較的快適に出来て、使い方の幅が広がったのではないかと思います。
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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