HP ENVY x360 13-ar(AMD)の実機レビュー

更新日:2021年3月1日

後継モデルが発売されました

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HP ENVY x360 13のレビュー

【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】

APU Ryzen 7 3700U
Ryzen 5 3500U
Ryzen 3 3300U
GPU APU内蔵
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 FHD IPS 光沢 タッチ
質量 約1.28kg
バッテリー 最大14時間30分
価格(税別) 6万円台~
見た目が良くて、価格も安い

HP ENVY x360 13-arは、Ryzenプロセッサーを搭載し価格を抑えた2 in 1 PCです。

また、アルミニウムの削り出しボディを採用し、見た目が美しく、強度も高く、6万円台から買える製品には見えません。

さらに変形できる2 in 1 PCで、タッチパネルやペンにも対応。子供から大人まで、色々なシーンで使える1台です。

ただし、当サイトの計測では、エンコードのような処理を実行すると、CPUクロックが極端に下がり、処理に時間がかかっていました。それでも多くの一般ユーザーには問題ない性能だと思います。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 3700U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD、ナイトフォールブラック

Ryzen 5 3500U、8GBメモリ、512GB PCIe SSD、セラミックホワイト

Ryzen 3 3300U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD、Wood Edition NEW!

 

 

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目次

お忙しい方は、「ENVY x360 13-arの特徴」のみお読みください。

 

ENVY x360 13-arの特徴

AMD Ryzen搭載で高いコスパ

HP ENVY x360 13-arは、AMD Ryzen mobile 3000シリーズのプロセッサーを搭載したコスパの高いモバイルノートです。Ryzen 3 3300U搭載モデルなら、6万円台(税別)から購入することが可能です。

AMD Ryzenプロセッサー搭載で高いコスパ

 

Ryzen 7 3700Uの本来の性能は出ず

本来であれば、Ryzen 7 3700Uは、Core i7-8565Uと同等もしくはそれ以上のベンチマークスコアが出ます。ただし、本製品で計測した限りでは、Core i7-8565Uよりも大分劣る結果となりました。

まず、下に、CPU使用率がほぼ100%になるエンコードを実行したときの時間を掲載します。本製品(ENVY x360 13-ar)で計測した時間は、兄弟機種のENVY x360 15で計測した時間よりも、かなり処理に時間がかかっていました。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
Core i7-9750H 15分37秒
Core i5-9300H 21分15秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Ryzen 7 3700U 32分52秒 [ENVY x360 15で計測]
47分43秒 [ENVY x360 13-arで計測]
Core i3-8145U 45分19秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

このときの、CPU温度とCPUクロックを確認すると、実行してから約2分後にCPU温度が100℃近くになったところで、CPUクロックが約3.2GHzから1.8GHzへ大きく下がっているのが確認できます。これにより、本製品はエンコードに時間がかかっています。

兄弟機種のENVY x360 15はダブルファンを搭載していましたが、本製品はシングルファンであるため、サーマルスロットリングが発生したのだと思います。

エンコード中のCPU温度とクロック

 

なお、CINEBENCH R20のベンチマークも同様にスコアが低めです。CINEBENCH R15は普通のスコアですが、これはマルチコアCPUのスコアの計測が1分程度で終わるので、クロックダウンする前に処理が完了するためです。CINEBENCH R20は4分30秒くらいかかるため、処理途中でクロックダウンの影響を受けて、スコアが本来よりも低めに出ています。

CINEBENCH R20とR15のスコア

 

この傾向は、Ryzen 5 3500Uでも同様でした。

ただし、モバイルノートパソコンで、高い負荷をかける方は少数派だと思います。普通の方には、本製品でも問題ないでしょう。処理性能の高さに期待していた方は、別の機種のほうがいいと思います。

 

アルミの削り出しの高級感あるボディ

HP ENVY x360 13-arは、6万円台から買える安いPCですが、高級素材のアルミニウムの削り出しボディとなっています。

アルミの美しいボディ

 

アルミニウムを使うメリットとしては、均一な塊から削り出すので、素材密度のムラがないことが挙げられます。そのため、品質が高く、強度も高く、美しいボディに仕上げることができます。

アルミニウムのメリット・デメリット
  アルミニウム プラスティック
メリット 強度がある
加工性が良い
放熱性が良い
精度が高い
傷つきにくい
美しい
価格が安い
素材の着色が比較的容易
熱の断熱性が高い
デメリット 価格が高い
素材の着色が難しい
強度はない
加工性が良くない
放熱性が良くない
精度が悪い
傷つきやすい
HP新商品説明会のスライドより

 

セラミックホワイト & 木材の新デザインを追加

2019年12月4日には、セラミックホワイトのデザインと、本物の木材をパームレストに使用したWood Editionが発売されました。どちらも特徴的なデザインです。

セラミックホワイト
木材を使ったパームレストのWood Edition

 

マルチの使える2 in 1 PC

本製品は、液晶を360度回転できる 2 in 1 PCですので、下図のように色々な形状で使用することが可能です。

様々な形状に変形できる2 in 1 PC

 

Spectreアクティブペンに対応

ENVY x360 13-arは、別売りですが、アクティブペンも使うことが可能です。1024段階の筆圧感知および傾き検知に対応しています。Microsoft Penプロトコル(MPP)を採用しており、非公式ですがSurfaceペンや、ワコムのBamBoo Inkも使うことができます。

 

上位機種のみしかなかったプライバシーカメラキルスイッチ搭載

HP ENVY x360 13-arは、Spectre x360 13などの上位機種でしか使えなかったプライバシーカメラキルスイッチを搭載しています。このスイッチをオンにすると、カメラに通じる回路が物理的に切られて、Webカメラが使えなくなります。Webカメラから覗き見するウイルスなどの対策になります。

プライバシーカメラキルスイッチ
Webカメラを物理的に使用できなくすることが可能

 

覗き見防止スクリーンを搭載

HP ENVY x360 13-arは、一部のモデルで、横からの覗き見を防止する「プライバシーモード」を搭載しています。スイッチ1つでON/OFFの切り替えが可能で、OFFのときは通常の液晶で、ONのときは斜めから見ると白く濁った感じになり、画面が見にくくなります。

プライバシーモード(斜めから見たとき)

 

正面から見たときは、プライバシーモードをONにしても、それほど白く濁りませんが、やや色が薄くなったように見えます。

プライバシーモード(正面から見たとき)

 

気になったのが、(照明の加減にもよりますが)プライバシーモードがOFFでもONでも、正面から見たときに画面の端が暗く見えます。画面の見やすさを優先するなら、プライバシーモードを搭載していないモデルがいいでしょう。

 

旧モデルとの比較

旧モデルと比較すると、新モデルのHP ENVY x360 13-arは、まずCPUがRyzen mobile 2000シリーズから3000シリーズへと上がっており、Ryzen 7 も搭載可能になりました。サイズ、質量も少し改善されています。また、省電力モニターを搭載することで、バッテリー駆動時間も増えています。

新モデルと旧モデルの比較
  新モデル 旧モデル
CPU Ryzen 7 3700U
Ryzen 5 3500U
Ryzen 3 3300U
Ryzen 5 2500U
Ryzen 3 2300U
サイズ[mm] [横幅] 306
[奥行] 212
[高さ] 16
[横幅] 306
[奥行] 215
[高さ] 16
質量 約1.28kg 約1.31kg
バッテリー 最大14時間30分
(約53Wh)
最大11時間
(約53Wh)
プライバシーカメラ
キルスイッチ
あり なし
生体認証 指紋認証 顔認証

 

ただし、旧モデルはダマスカス鋼の模様が入っていましたが、塗装が剥がれることがあったようで、新モデルではこの模様が無くなり、よりシンプルになりました。

旧モデルのダマスカス鋼の模様
新モデルの模様

 

また、旧モデルは、液晶を開くための溝が一部にしかなかったのに対し、新モデルはどこからでも指が引っかけられるようになり、統一されたデザインになりました。

どこからでも指を引っかけられて液晶を開きやすくなった

 

液晶ディスプレイのチェック

HP ENVY x360 13-arの液晶は、13.3型のフルHDで、タッチパネルにも対応しています。なお、液晶の種類は2つあります。

通常の液晶

色域も広く視野角も広く、画像編集にも使える液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測では348cd/m2とやや高めです。液晶の詳細な特性については、下のタブをクリックして下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み

色域は広く、当サイトの計測ではsRGBカバー率は99.6%、Adobe RGBカバー率は75.2%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

どの色も1:1の直線に比較的近く、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。タッチパネルの電極線がやや見えるのが、少し気になります。

画面拡大

光沢液晶ですので、映り込みがあります。

画面への映り込み

 

覗き見防止スクリーンの液晶

上の「ENVY x360 13-arの特徴 - Wood Editionのみ覗き見防止スクリーンを搭載」で説明しましたが、覗き見防止スクリーン液晶は、プライバシーモード(覗き見防止スクリーン)に対応しており、ボタン一つでスクリーンを白濁させて視野角を落とすことができます。これにより隣の人からは画面が見にくくなります。

ただし、(照明との位置関係にもよりますが)プライバシーモードをOFFにしても、正面から見たとき画面の端が暗くなってしまいます(下図)。また、ギラつきも感じます。

正面から見たとき(画面の端がやや暗い)

 

プライバシーモードを実現するために必要だったためなのか、リフレッシュレートが120Hzに対応しています。

120Hz対応

 

その他の詳細な特性については、下のタブをクリックして下さい。最大輝度に関しては、当サイトの計測では666cd/m2と非常に高いです。なお、液晶の型番は「M133NVF3 R2」でした。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は広く、当サイトの計測ではsRGBカバー率は93.2%、Adobe RGBカバー率は99.9%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

どの色も1:1の直線に比較的近く、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は上で説明した通りです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。画素形状からでは分かりませんが、肉眼で見るとギラつきを感じます。

画面拡大

光沢液晶ですので、映り込みがあります。

画面への映り込み

輝度を落とすとフリッカーが確認できました。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

HP ENVY x360 13-arのキーボードは普通の打ち心地かと思います。

「enter」キーが端にありませんが、「enter」キーは十分な横幅がありますし、横にテンキーがあると思えばそれほど気にはなりません。ただ、「backspace」キーはもう少し横幅があっても良かったかなと思います。キーピッチは約19x19mmと十分で、キーストロークは約1.3mmとモバイルノートとしては標準的です。普通に打てるキーボードだと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

Wood Editionキーボードは下図のようになっています。一見、タッチパッドが操作しにくそうに見えますが、そんなことはありません。普通に操作できます。

Wood Editionのキーボード

 

キーボードバックライトも搭載しています。さらに明るさを2段階で変えられるようになりました。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

Ryzen 3000シリーズのプロセッサーを搭載しています。ただし、Ryzen 7 3700UとRyzen 5 3500Uのモデルについては、他のPCで計測したときよりも低めのスコアでした。Ryzen 3 3300Uのモデルについては、他のPCで計測したことがないため不明です。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Ryzen 7 3700U
Ryzen 5 3500U
Ryzen 3 3300U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-9750H 2640
Core i5-9300H 1880
Ryzen 7 3700U 1526 [他のPCで計測]
1086 [レビュー機で計測]
Ryzen 5 3500U 1421 [他のPCで計測]
1156 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Ryzen 3 3300U 992 [レビュー機で計測]
Core i3-8145U 952
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスについても、Ryzen 7 3700UおよびRyzen 5 3500Uは、本来のパフォーマンスは出ていませんでした。ただし、Intel UHD グラフィックス 630よりは高いスコアでした。

グラフィックス性能の目安
~ 3DMark Fire Strike - Graphics score ~
Radeon RX Vega 10 Graphics
(Ryzen 7 3700Uの内蔵グラフィックス)
Radeon Vega 8 Graphics
(Ryzen 5 3500Uの内蔵グラフィックス)
Radeon Vega 6 Graphics
(Ryzen 3 3300Uの内蔵グラフィックス)
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1050 6627
Radeon RX Vega 10
(Ryzen 7 3700U)
2922 [他のPCで計測]
1634 [レビュー機で計測]
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
2579 [他のPCで計測]
1462 [レビュー機で計測]
Radeon Vega 6
(Ryzen 3 3300U)
1432 [レビュー機で計測]
Intel UHD 630 1190
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは高速です。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
512GB PCIe SSD
(SK hynix PC401 HFS512GD9TNG-62A0A)
256GB PCIe SSD
(SAMSUNG MZVLB256HAHQ-000H1)
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 2500 ~ 3500 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

実際のソフトで計測した処理時間

前述の通り、エンコード時間も長かったです。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  Ryzen 7 3700U Ryzen 5 3500U Ryzen 3 3300U
x265でエンコード (※1) 47分43秒 49分13秒 51分12秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3)
VCEでエンコード(※4) 1分46秒 2分3秒 未計測
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 Intel CPU内蔵のハードウェアエンコーダー(Intel Media SDK)
※4 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

microSDカードのみ対応しています。カード挿入後のでっぱりはそれほどありません。

SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。なお、UHS-Ⅱのカードを挿入すると逆に速度が下がります。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートの動作チェックです。

Thunderbolt 3には対応していませんが、USB PowerDeliveryと映像出力には対応しています。また、46Wまでの充電器は利用できましたが、18Wの充電器は使用できませんでした。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック ×
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

質量のチェック

HP ENVY x360 13-arの質量は、約1.28kgとなっています。

3~4年前であれば、1.2kg台ならかなり軽いほうでしたが、最近は1kgを切るような製品が続々と発売され、現状では本製品の質量だとやや重い部類に入ります。ただし、十分持ち運べる質量です。

13.3型モバイルノートの「質量」の比較
LIFEBOOK WU2/C3(25Wh) 約698g
LAVIE Direct HZ (i5) 約831g
LAVIE Direct PM (L) 約837g
dynabook GZ(42Wh) 約859g
VAIO SX12 約888g~
Yoga S730 約1100g
HP Spectre 13 約1110g
ZenBook 13 約1160g~
ThinkPad X390 約1180g~
XPS 13 (9380) 約1230g
HP Pavilion 13-an0000 約1260g
HP ENVY x360 13-ar 約1280g
Inspiron 13 7000 約1330g

 

当サイトによる計測値は下の通りです。たまたまかもしれませんが、Wood Editionはやや重かったです。ACアダプターは電源ケーブルがやや太いので、重さもややありました。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  ブラック
Ryzen 7
16GBメモリ
Wood Edition
Ryzen 3
8GBメモリ
PC本体 1.274kg 1.306kg
ACアダプター(電源ケーブル含む) 290g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー容量は約53Whとやや多めです。バッテリー駆動時間は次の通りです。

なお、Ryzen 7 3700UモデルでPCMark 8 Workのバッテリーライフテストを実行すると、何度やっても途中で画面がブラックアウトするので、諦めました。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  Ryzen 7 3700U Ryzen 5 3500U Ryzen 3 3300U
(1) JEITA2.0測定方法 約 14.5時間
(2) 動画再生時 6時間15分 7時間57分 6時間58分
(3) PCMark 8 Work テスト 途中で止まる 7時間00分 6時間16分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

充電時間は下の通りで、普通です。

1時間あたりの充電容量
アイドル時 49%(約26Wh)
※PCの電源を入れ、アイドル状態で充電
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。なお、今回は、Ryzen 7 3700Uのモデルで計測しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。それ以外は普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

エンコード時以外は問題ありません。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。ここだけRyzen 3モデルのCPU温度も掲載します。

  • Ryzen 7 モデル
  • Ryzen 3 モデル

一度100度近くまで温度が上がり、そのあとCPUクロックが下がると共に温度も下がっています。いわゆるサーマルスロットリングが発生しています。

x265でエンコード中のCPU温度

Ryzen 3については10分程度で計測を中止しています。こちらも温度が90℃を超えると、CPUクロックが下がり、急激に温度が下がります。

x265でエンコード中のCPU温度
※途中で計測を止めています

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

動画編集やエンコード処理を実行していると、パームレスト部分がやや暖かく感じます。低負荷時は問題ありません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

HP ENVY x360 13-arの外観です。

本製品は、「ナイトフォールブラック」、「セラミックホワイト」、「Wood Edition」といった3種類のデザインがあります。

なお、メーカーの製品ページでは、ナイトフォールブラック以外のデザインをどうやって購入するのか一瞬迷うかもしれません。下図のタブで切り替えられるので、参考にして下さい。

 

ナイトフォールブラック

まずは、「ナイトフォールブラック」の外観画像を掲載します。

素材はアルミで、ややブラウンが入っているブラックのカラーです。

 

指紋認証装置も搭載されています。

 

ヒンジ部分です。

 

タブレット形状にすると、液晶側と本体側とでややズレがあります。

 

天板です。

 

スピーカーは、キーボードの上に2つ、底面側に2つの合計4つ搭載されています。立体感のあるサウンドで、特に高音は透明感のある綺麗な音が出ていると思います。勝手に点数をつけると、10点満点で6~7点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

側面のポート類です。HDMIポートが無く、SDカードスロットはフルサイズのものが使えません。また、旧モデルにはあった音量ボタンが無くなりました。

 

ACアダプターは小型ですが、電源ケーブルがやや太いのが残念です。65WのACアダプターです。

 

セラミックホワイト

次に、セラミックホワイトのカラーです。

AED(アニオン電着塗装)という塗装方法を用いており、通常よりも2.5倍引っかき傷に強く、指紋も付きにくく、白でも汚れにくくなっています。清潔感があって、個人的にはおすすめのカラーです。

 

Wood Edition

次は「ナイトフォールブラック&ナチュラルウォールナット」のWood Edition外観です。

上に掲載したナイトフォールブラックのパームレストを本物の木材にしたモデルとなります。製品によって木目が1つ1つ異なり、自分だけのオリジナルPCを持つことができます。手をパームレストに置くと暖かみがあり、タッチパッドも段差が無く綺麗な見た目です。

 

まとめ

以上が、HP ENVY x360 13-arのレビューです。

Ryzenプロセッサ―を搭載することで、高級素材のアルミニウムを採用している割には、価格が安いモバイルノートです。

2 in 1 PCとなっており、ペンにも対応し、色々なシチュエーションで活用できると思います。

ただし、当サイトの計測では、プロセッサーが本来のパフォーマンスが出ませんでした。エンコードなどを実行すると、途中でクロックダウンし、処理に時間がかかっていました。HP ENVY x360 15レノボ S540のRyzen Mobile搭載ノートは、ダブルファンで冷却していることを考慮すると、本機のような小さく薄いボディにシングルファンでは、Ryzen プロセッサーの冷却が追いつかないのではないかと思います。ただし、13インチクラスのモバイルノートで、高い負荷がかかる処理をする方はあまりいないと思うので、そういった方は、本製品でも問題ないと思います。

また、プライバシーモード搭載液晶は、他人の覗き見に対しては安心ですが、正面から見たときに(プライバシーモードをOFFにしていても)やや見にくかったです。正面から見たときの見やすさを重視するなら、別の液晶のモデルがいいと思います。

色々注意点はありますが、大きな負荷をかけないユーザーにとっては、コスパが良くてデザインもいい比較的優れたノートパソコンだと思います。

コスパが高くデザインもいいモバイルノート

HP ENVY x360 13-ar

特徴

  • Ryzen搭載で高いコストパフォーマンス
  • アルミニウム削り出しの高級ボディ
  • 2 in 1 PCで、ペンにも対応

こんなあなたに

  • 見た目がいいけど、比較的安いPCが欲しい方
  • ペンを使ったり、変形させたり、色々なシーンで使う方
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