レノボ ThinkBook 14の特徴レビュー

更新日:2019年10月17日
CPU Core i3-10110U
Core i5-10210U
メモリ 8GB(最大24GB)
ストレージ 256 GB PCIe SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 フルHD 非光沢
質量 約1.5kg
バッテリー Core i3:約8.9時間
Core i5:約7.8時間
価格[税別] 51,000円~
コスパの高い宅内モバイルノート

ThinkBook 14は、コスパの高いビジネス向け14型ノートPCです。

Ideapadのような外見で、ThinkPadのようなビジネスに使用できる堅牢性・セキュリティを備え、入手しやすい価格に設定されていることが特徴です。ただし、ThinkPadの特徴である、打ちやすいキーボードやトラックポイントはありません。

最新の第10世代Core(U)、メモリ8GB、256GB SSDの構成に、見やすいフルHDのIPS液晶を備えながら、5万円台から購入できます。ビジネスを快適に進ませる点で、不足はないでしょう。

質量やバッテリー駆動時間を考慮すると、モバイルPCという位置づけよりも、宅内モバイルとしての使用が最適だと思います。

公式サイトはこちら

ThinkBook 14の特徴

コスパの高いビジネスノート

ThinkBook 14は、ビジネスシーンに要求される高い信頼性と品質を持ったThinkシリーズのPCにおいて、Core(U)、SSD、IPS液晶という実用的な鉄板構成では最安となるモデルです。

非常にコスパが高くて売れ筋のThinkPad E490よりも安くなっています(下図)。ビジネスPCとしてコスパが高いという点が、ThinkBook 14の大きな特徴です。また、質量もThinkPadE490より軽いです。

ただし、ThinkPad E490はトラックポイントを搭載しており、キーも打ちやすいです。操作性を重視するならThinkPad E490のほうがいいでしょう。

競合モデルとの比較
  [本製品]
ThinkBook 14
レノボ
ThinkPad E490
画像
CPU Core i3-10110U Core i3-8145U
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 フルHD IPS
バッテリー 最大約8.9時間 最大約15.6時間
質量 約1.5kg 約1.75kg
価格[税込] 56,100円 65,230円

 

Comet Lakeプロセッサー搭載

ThinkBook 14は、第10世代Core(U)を搭載しています。

通常のノートPCに搭載される第10世代Coreプロセッサーには、Comet LakeとIce Lakeの2種類がありますが、ThinkBook 14では、CPU内蔵グラフィックスがUHD Graphicsであり、14nmプロセスで製造されているComet Lakeプロセッサーが採用されています。

発売当初は、Core i3-10110U搭載モデルと、Core i5-10210U搭載モデルでの展開となっています。

オフィスソフトの使用がメインであれば、Core i3搭載モデルでも十分でしょう。複数のアプリを同時に、より快適に使用したいのであれば、Core i5搭載モデルが適しています。

ニュースリリースでは、第10世代Core i7プロセッサーを搭載したモデルも発表されていましたので、より高い性能が必要であれば、後日販売されると思われる、Core i7搭載モデルを待つこともできます。

なお、第10世代Core i3とCore i5の大まかな処理性能については、他機種になりますが、Ideapad S540(14)の「パフォーマンスチェック」を参考にして下さい。また、下記にもCore i5-10210Uの詳細をまとめています。

Core i5-10210Uの詳細

 

dGPU搭載モデルには期待しない

現時点(2019年10月15日)において、ThinkBook 14のグラフィックスは、CPU内蔵のUHD Graphicsのみとなっています。

レノボの発表によると、dGPUとしてAMD Radeonを搭載し、画像編集などをより快適に行えるモデルも登場する予定のようです。 なお、海外モデルを見ると、ThinkBook 14において、AMD Radeon 625を選択できるようなので、日本でも同じグラフィックスを選択できるようになるのかもしれません。

AMD Radeon 625を選択できると仮定してみます。まだAMD Radeon 625がどの程度の性能なのかははっきり分かりませんが、前モデルとなるAMD Radeon 535からほとんど変化がないようです。AMD Radeon 535は、エントリークラスのdGPUであるGeForce MX250よりも性能が劣ります(参照元)。そのため、AMD Radeon 625のグラフィックス性能も限られたものとなるでしょう。

選択できるGPUがAMD Radeon 625なのであれば、dGPU搭載モデルの発表を待つメリットは少なそうです。

 

デュアルストレージ構成も可能

ThinkBook 14のストレージは、現時点では256GB SSDのみとなっており、注文時のカスタマイズ等もできません。

ただし、最大1TB SSD + 2TB HDDのデュアルストレージ構成が可能とアナウンスされています。おそらく、2.5インチベイがあると思われるので、自己責任でストレージの追加や装換ができるかもしれません。

 

注文時は液晶の種類に注意

現時点で、ThinkBook 14のディスプレイは、フルHDのIPS液晶のみです。

ビジネスPCとしては格安の価格帯ですが、視野角の良いIPS液晶をちゃんと搭載しているのは、嬉しいポイントです。

ただし、フルHDのTN液晶を搭載したモデルも出るようです。TN液晶は、一般的に価格は安いものの、視野角が狭く、視認性が劣ります。

購入するタイミングによっては、TN液晶モデルも加わっているかもしれません。注文前に液晶の種類を確認しておくといいでしょう。

フルHDのIPS液晶搭載

 

持ち運びも視野に入る質量

ThinkBook 14の質量は、約1.5kgです。14インチのノートPCとしては軽量ではありませんが、持ち運びもできる程度の質量です。

外での使用がメインとなるモバイルPCという感じではありませんが、オフィスなどで場所を選ばず自由に使える宅内モバイルPCとしての使用に適しています。

 

バッテリー容量はおそらく45Wh

ThinkBook 14のバッテリー駆動時間は、Core i3モデルで約8.9時間、Core i5モデルで約7.8時間です。

ThinkBook 14の海外モデルを見ると、45Whと57Whの2種類のバッテリーがありますが、日本で販売されているモデルは、質量やバッテリー駆動時間を考えると、45Whのみとなっているようです。

45Whの容量は、14インチのノートPCとしては標準的です。

急速充電にも対応しているようです。

 

ビジネス用途に十分のインターフェイス

ThinkBook 14は、最近では省かれることが増えてきたLANポートやフルサイズのSDカードリーダも備えています。

その他、インターフェイスとして、USB 3.1 Type-C x2、USB 3.1、USB 2.0、HDMI出力を搭載しています。USB Type-Cポートのうち1ポートはVideo-outに対応しています。また、サポートに確認したところ、PowerDeliveryにも対応しているそうです。

他のノートPCと比較してもインターフェイスの数は多めなので、ビジネス用途として不足はないと思います。

左右サイドのインターフェイス構成

 

バックライト付きキーボード

ThinkBook 14は、バックライト付きのキーボードを備えています。

下の画像は、英字キーボードですが、エンターキーの1枠に2つのキーが配置されています。この配列は、ThinkBook 13sと同じなので、ThinkBook 14の日本語キーボードの配列もThinkBook 13sの日本語キーボードの配列と同様になる可能性が高いです。

ThinkBook 13sの日本語キーボード配列はこちらをご覧ください。ThinkBook 13sと同じ配列であれば、いくつか1つの枠に2つのキーが配置されており、やや見た目が悪いです。慣れればタイプすることには支障はないと思います。

赤枠で囲っている部分は、Skype通話の着信と切断が割り当てられています。ビデオ会議などを頻繁に行うことが想定されているようです。

右上に電源スイッチが配置されており、スイッチに指紋センサーも統合されています。

英字キーボード

 

ThinkShutter & セキュリティチップ搭載

ThinkBook 14のWebカメラには、カメラのカバーになるThinkShutterを備えています。マルウェアなどに感染してWebカメラを乗っ取られ、覗き見されるといったリスクを物理的に低減することができます。

また、セキュリティチップ(TMP)を搭載しており、暗号化キーなどを安全に保存したり、改ざんを検知したりすることができます。ここはIdeaPadとは異なる点です。

ThinkShutter搭載

 

ThinkBook 14の外観

ThinkBook 14のボディカラーはミネラルグレーです。このボディカラーにIdeapadっぽさを感じます。無難なデザインとカラーなので、場所や用途を選ばずに使用できるでしょう。

液晶がフラットになるので、好みの角度に調整しやすく、対面する相手に画面を見せることもできます。

背面
フラットになるヒンジ

 

ライバル機種との比較

最後に、ThinkBook 14とライバル機種との比較を行いました。

比較したのは、コスパが高い、レノボのIdeapad S540(14)と、デルのNew Inspiron 14 5000(5490)です。鉄板構成と言われる、Core i5、8GBメモリ、256GB SSD、IPS液晶の構成での比較です。

ThinkBook 14は、3機種の中では真ん中の価格ですが、コンシューマー向けでコスパ最強のIdeapad S540(14)と比較しても近い価格なので、ThinkBook 14は、ビジネス用のPCとしてはかなりコスパが高いです。

Ideapad S540(14)は、抜群のコストパフォーマンスを誇り、Core i3モデルは質量が実測で1.3kg台です。個人的には最もおすすめです。

New Inspiron 14 5000(5490)は、ややサイズが小さく、dGPUにGeForde MX 230を搭載したモデルもある点が特徴的です。

ライバル機種との比較
  [本製品]
ThinkBook 14
レノボ
Ideapad S540(14)
デル
New Inspiron 14
5000(5490)
画像
CPU 第10世代Core i5-10210U
メモリ 8GB
ストレージ 256GB SSD
液晶サイズ 14.0インチ
液晶種類 フルHD IPS
バッテリー 約7.8時間 45Wh 約14.0時間 50Wh 51Wh
サイズ [幅]326
[奥行]229.8
[高さ]17.9
[幅]323
[奥行]227
[高さ]15.9
[幅]321.77
[奥行]217
[高さ]17.29
質量 約1.5kg~ 約1.5kg~ 約1.42kg~
価格[税別] 60,000円 56,680円 66,383円

 

まとめ

ThinkBook 14は、ThinkPadとIdeapadを足して2で割ったような機種です。

ThinkPadの堅牢性やセキュリティの高さと、Ideapadの外見と購入しやすい価格帯が特徴となっているビジネス用PCです。

現時点において、選択できる構成は限られていますが、最新の第10世代Core(U)、8GBメモリ、256GB SSD、IPS液晶といった鉄板構成をしっかり押さえており、通常のビジネス用途において快適に使用できるでしょう。

基本的には室内で使用し、ときどき外出先へ持ち運んだり、宅内モバイルとして使用するビジネス用ノートPCを探しているのであれば、おすすめです。

コスパの高い宅内モバイルノート

ThinkBook 14

 

特徴

  • Comet Lake 第10世代Core(U)搭載
  • ビジネスPCなのに価格が安い!
  • インターフェイスも充実

こんなあなたに

  • ThinkPadにはちょっと手が出ない
  • 動画編集などはしない
  • 価格5万円台[税別]~
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