レノボ IdeaPad Slim 550 14型 (AMD) の実機レビュー

更新日:2021年6月6日
CPU Ryzen 7 5700U
Ryzen 5 5500U
Ryzen 3 5300U 
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ 最大512GB NVMe SSD
液晶サイズ 14インチ
液晶種類 FHD IPS 非光沢
質量 約1.45kg
バッテリー 約14.0時間
価格[税込] 6万円台~
高いコストパフォーマンス

IdeaPad Slim 550 14型(AMD)は、非常にコストパフォーマンスの高いノートPCです。

Ryzen 5000シリーズの最新プロセッサーに、デュアルチャネルのメモリ、256GB以上のPCIe SSDを搭載しながら、6万円台という安さです。

実測で1.396kgと比較的軽く、部屋を移動したり、収納したり、外出先へ持ち歩いたりと、扱いやすいです。

また、底面カバーを開けられる方なら、M.2 SSDを増設することができる点も魅力です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 3 5300U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD

Ryzen 5 5500U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD NEW!

 

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目次

お忙しい方は、「IdeaPad Slim 550 14型の特徴」のみお読みください。

 

IdeaPad Slim 550 14型(AMD)の特徴

高いコストパフォーマンス

IdeaPad Slim 550 14型は、Ryzen 5000 Uシリーズのプロセッサーに、SSD、FHD IPS液晶を搭載した十分なスペックでありながら、価格が6万円台と非常に安い点が特徴です。

執筆時点ではRyzen 5 5500U、8GBメモリ、256GB SSDといった構成でも、67,716円で購入できます。

 

SSDを2つ搭載可能

IdeaPad Slim 550 14型はM.2 SSDを搭載していますが、この他にもう1つ空きのM.2スロット(Type 2280)があります。底面カバーを外せる方なら、自分でM.2 SSDを増設することも可能です。

試しに、SAMSUNG 970 EVO PCIe SSDと、WD BLUE SATA SSDをそれぞれ増設してみましたが、どちらも正常に認識されました。なお、増設は自己責任でお願いします。当サイトでは保証もサポートも出来ません。

M.2スロットが2つ

 

持ち運びもできる軽さ

IdeaPad Slim 550 14型の質量は、約1.45kg(メーカー仕様値)となっており、当サイトの実測値ではさらに軽い1.396kgでした。持ち運び用に特化したモバイルノートPCほど軽くはありませんが、持ち運べない重さではありません。移動距離が短い方や、車での移動が主である方などであれば、それほど苦もなく持ち運べるでしょう。

持ち運べる軽さ

 

メモリはデュアルチャネル

IdeaPad Slim 550 14型の最大のライバルといえる製品は、デルのInspiron 14 5415でしょう。ただ、Inspiron 14 5415はメモリがシングルチャネル(メモリの1枚挿し)となっており、グラフィック性能などが十分に出ない点が欠点です(下グラフ参照)。一方、IdeaPad Slim 550 14型なら、どのモデルもデュアルチャネル(メモリの2枚挿し)のメモリで、Ryzen 5000シリーズの性能を十分引き出せます。

ただし、Inspiron 14 5415のメモリはスロット式なので、自分で増設しデュアルチャネルにすることができます。一方で、IdeaPad Slim 550 14型はオンボードメモリなのでメモリ容量を増やすことが出来ません。

3DMark Night Raidのグラフィックススコア
Ryzen 5 5500U
メモリ 4GBx2
13665
Ryzen 5 5500U
メモリ 8GBx1
7280
※4GBx2モデルは本製品、8GBx1モデルはInspiron 14 5415で計測

 

高級感はないが、指紋や皮脂が目立ちにくいボディ

IdeaPad Slim 550 14型(AMD)のパームレスト面は樹脂製のグレーのカラーで、高級感はあまりありませんが、指紋や皮脂が目立ちにくいカラーです。指紋などが目立つ機種の場合、汚く見えるので頻繁に拭いたりする必要がありますが、本製品はそのような手間は必要なく、いつでも清潔感があります。

指紋が付きにくい

 

インテルCPUのSlim 550iとの比較

AMD Ryzen 5000 プロセッサーを搭載したIdeaPad Slim 550 14と、インテル 第11世代Coreプロセッサーを搭載したIdeaPad Slim 550i 14を比較してみると、プロセッサー以外は、バッテリー容量が異なる程度であとは同じです。

AMDモデルのほうがバッテリー容量が少ないですが、Ryzen 5000 プロセッサー搭載PCは、第11世代Coreプロセッサー搭載PCよりも、バッテリー駆動時間が長い傾向があるので、どちらのモデルも同じくらいのバッテリー駆動時間になるでしょう。仕様値ではどちらも約14時間となっています。

AMDモデルのほうが価格が安く、マルチコア性能が高いので、個人的にはIdeaPad Slim 550 14のほうがおすすめです。

インテルモデルとの比較
IdeaPad Slim 550 14
(AMDモデル)
IdeaPad Slim 550i 14
(インテルモデル)
CPU Ryzen 5000シリーズ 第11世代Core
バッテリー容量 44.5Wh 56.5Wh
価格 Ryzen 3:63,888円~
Ryzen 5:67,716円~
Ryzen 7:98,736円~
Core i3:65,472円~
Core i5:74,646円~
Core i7:101,574円~
※価格は2021年5月27日調査

 

残念なポイント

IdeaPad Slim 550 14型(AMD)の残念に感じるポイントとしては、前述したように、メモリがオンボードであるという点です。自分で容量を増設することができません。ただ、Ryzen 3モデルでも8GBメモリと十分な容量があるので、一般的なユーザーはそれほど困らないでしょう。

他には、顔認証に対応していない点、Wi-Fi 6に対応していない点、Thunderbolt 4に対応していない点などがデメリットとして挙げられますが、これらもそれほど影響ない方が多いのではないかと思います。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックです。
オンライン会議 特別性能がいいわけではありませんが、ウェブカメラ、マイク、スピーカーを搭載し、普通にオンライン会議ができます。
動画鑑賞 ディスプレイ、スピーカー音ともに普通の性能です。動画鑑賞も問題ありません。
RAW現像
画像編集
色域が狭いのでフォトレタッチなどには向いていません。
動画編集 ホームユースの簡単な動画編集ならできますが、本格的な動画編集には適していません。
ゲーム 軽いゲームならグラフィック品質を落とすことでプレイできます。ただ、外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きのPCではありません。

 

ディスプレイのチェック

IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)のディスプレイのチェックです。

パネルは、「N140HCA-EAE」でした。

一般的な性能の液晶です。最大輝度も、当サイトの計測では305cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は64.8%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、やや緑色が強めに発色していますが、わずかですのでそこまで気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは少ないです。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)は検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:18.5mmで、キーストロークは約1.5mmとなっています。ノートPCとしては標準的な数値です。15.6インチのIdeaPad Slim 550よりもキーピッチに少しゆとりがあります。普通の打ちやすさのキーボードではないかと思います。

タッチパッドの操作性も普通です。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

本製品は、電源スマート設定により、デフォルトの「インテリジェント・クーリング」の他に、高いパフォーマンスが出る「エクストリーム・パフォーマンス」、省電力動作になる「バッテリー省電力」といったモードを選ぶことが可能です。

ここでは、デフォルトの設定とエクストリーム・パフォーマンスのモードでベンチマークスコアを計測しました。 

電源スマート設定

 

CPU

IdeaPad Slim 550 14のCPUは、最新のAMD Ryzen 5000 プロセッサーを搭載しています。今回、初めてRyzen 3 5300Uを試しましたが、マルチコア処理ではRyzen 5 4500Uと同等以上のスコアが出ていました。一般的な用途であれば、十分快適に動作するでしょう。

Ryzen 5 5500Uも他のノートPCよりも高めのスコアが出ています。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13382
Ryzen 7 5800H 12604
Core i7-11800H 10593
Core i7-10875H 10579
Core i7-10870H 10139
Ryzen 7 5700U 9131
Core i7-11370H 7123
Ryzen 5 5500U 6864 [Exパフォーマンス]
6822 [デフォルト]
6250
Core i7-10750H 6839
Core i7-1185G7 6229
Ryzen 3 5300U 5492 [Exパフォーマンス]
5486 [デフォルト]
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1507
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Ryzen 7 5800H 1435
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Ryzen 7 5700U 1264
Core i3-1115G4 1217
Core i7-10870H 1212
Ryzen 5 5500U 1175 [デフォルト]
1173 [Exパフォーマンス]
Ryzen 5 4500U 1142
Ryzen 3 5300U 1127 [デフォルト]
1123 [Exパフォーマンス]
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

メモリはDDR4-3200で普通の速さです。なお、オンボードメモリなので換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
8GB(4GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
最大 約25.64GB/s
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

Ryzen 3 5300Uの場合、Ryzen 7やRyzen 5よりもスコアは落ちますが、ゲームなどをしなければ十分な性能でしょう。ゲームなどをするなら、Ryzen 5 5500Uなどのほうがいいです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Ryzen 3 5300U
Ryzen 5 5500U
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Ryzen 7 4700U 13861
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
13655 [デフォルト]
13237 [Exパフォーマンス]
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 4500U 12126
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321 [Exパフォーマンス]
11272 [デフォルト]
Ryzen 3 4300U 9800
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しています。一般的なユーザーであれば、十分な速度でしょう。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB NVMe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2491
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。挿入後はやや出っ張りがあります。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

その他のベンチマーク、LightroomやPremiere Proの書き出し時間、Apexやフォートナイトなどのフレームレートなどについては、下のリンク先をご覧ください。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートは、Power DeliveryおよびDisplayPort 1.2に対応しています。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hzにすると、YCbCr420での表示になってしまいました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

IdeaPad Slim 550 14型の質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.45kg」とありますが、当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値より軽かったです。なお、海外の仕様表を見ると、1.39kgとあるので、国内の仕様表の値が間違っているか、やや多めに掲載しているのではないかと思います。

ACアダプターも軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.396kg
ACアダプター+電源ケーブル 202g

 

バッテリー駆動時間のチェック

IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)のバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は44.5Whとなっており、普通の容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。外出先で使用しても十分な駆動時間でしょう。

バッテリー駆動時間
  Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5500U
(1) JEITA2.0 約14.0時間
(2) PCMark 10 Modern Office 10時間44分 11時間07分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 8時間28分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は普通です。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
48%(約21Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

Ryzen 3 5300Uモデル

デフォルトのモードの場合、CPU温度は70℃台前半で推移しており問題ありません。デフォルトのモードでも高めの性能が出るので、通常はこのモードで十分でしょう。

  • デフォルト時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

Ryzen 5 5500Uモデル

デフォルトのモードの場合、CPU温度は70℃台前半で推移しており問題ありません。デフォルトのモードでも高めの性能が出るので、通常はこのモードで十分でしょう。

  • デフォルト時
  • エクストリーム・パフォーマンス時
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)の動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。その他の状態は普通の騒音値です。

騒音値
Ryzen 3 5300Uモデル
Ryzen 5 5500Uモデル
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※処理開始後、約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

普通の温度です。パームレスト部分の温度はあまり変化がないので、比較的快適に使えると思います。なお、部屋の温度によって表面温度は大分変わります。個体差もあると思いますが、なぜかRyzen 5 5500Uモデルのほうが、高負荷時の表面温度は低かったです。

PC本体の表面温度
Ryzen 3 5300Uモデル
Ryzen 5 5500Uモデル
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

モバイル向けのプロセッサーなので、低めの消費電力です。

消費電力
Ryzen 3 5300Uモデル
Ryzen 5 5500Uモデル
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)の外観のチェックです。

キーボード面および底面は樹脂製で、やや安っぽい感じはありますが、指紋などが目立たず実用的です。

 

天板はアルミ素材で、やや高級感があります。

 

スピーカーは、キーボードの両サイドに配置されています。個体差かもしれませんが、音質は15.6型のIdeaPad Slim 550よりもややいい気がします。ノートPC基準で、10点満点で採点すると6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

プライバシーシャッター付のHD 720pの標準的なウェブカメラを搭載しています。IRカメラは非搭載です。

 

電源ボタンと一体となった指紋認証装置も搭載しています。昔は軽くタッチするだけでスリープ解除が出来ましたが、Ryzen 5000シリーズのモデルは、電源を押し込まないとスリープ解除されなくなりました。

 

側面のポート類です。USB 3.0 x2、USB-C 3.0、HDMI、フルサイズSDカードリーダーなどを備えています。

 

底面はシンプルです。なお、底面のネジは星形で、ネジを外すにはT5トルクスドライバーが必要です。

 

PC内部はこのようになっています。冷却ファンは1つですが、ヒートパイプが2本搭載されています。

 

Type 2242のM.2 SSDが搭載されています。

 

その下には、Type 2280の空のM.2スロットもあります。

 

前述しましたが、試しにSSDを増設してみたところ、問題なく認識されました。

 

ACアダプターの容量は65Wで、電源ケーブルと一体型になっています。

 

まとめ

以上が、IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)のレビューです。

Ryzen 5000シリーズプロセッサーに、8GBメモリ、256GB SSDを搭載して6万円台から購入できるコストパフォーマンスの高い製品です。

Ryzen 3モデルでも、デュアルチャネルの8GBメモリを搭載しており、十分な性能です。

底面カバーを開けられる方なら、M.2 SSDを1台増設することもできます。Amazonなどで安いSSDを買って、容量を増やすことができます。

約1.396kgと外へ持ち運べないこともない軽さもメリットです。

液晶の色域が狭い点や、Wi-Fi 6に対応していない点などコストカットしている部分はありますが、一般的なユーザーであれば、そこまで気にすることはないでしょう。

多くの一般ユーザーにおすすめのノートPCです。

 

高いコストパフォーマンス

IdeaPad Slim 550 14型 (AMD)

特徴

  • 十分なスペックでも低価格
  • 14型の低価格PCとしては、比較的軽い
  • M.2 SSDを増設可能

こんなあなたに

  • 多くの一般ユーザー
公式サイトはこちら

 

 

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