レノボ ThinkPad X12 Detachableの実機レビュー

更新日:2021年4月6日
CPU Core i3-1110G4
Core i5-1130G7
Core i5-1140G7
Core i7-1160G7
Core i7-1180G7
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 12.3 インチ
液晶種類 1920x1280 IPS タッチ
質量 本体:約760g~
本体+キー:約1.1kg~
バッテリー 最大約15.2時間
(42Wh)
WWAN LTE 4G
価格[税込] 16万円台~

※本体+キー:キーボード装着時の質量

LTE対応のデタッチャブル型2 in 1 PC

ThinkPad X12 Detachableは、ThinkPadシリーズとしては久しぶりのデタッチャブル型 2 in 1 PCです。

タブレットPC本体と、脱着可能なフォリオキーボードから構成されている製品です。通常はWindowsタブレットPCとして使用し、メールなどキー入力が必要な時にはキーボードを装着する、という使い方に適しています。

 個人向けのSurface Pro 7では、LTEに対応したモデルが無いことから、LTEに対応し形状が近い本製品の発売を嬉しく思っている方も多いのではないかと思います。

第11世代Coreの省電力動作版(UP4)を搭載しており、処理性能も、まずまずです。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-1130G7、16GBメモリ、256GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「ThinkPad X12 Detachableの特徴」のみお読みください。

 

ThinkPad X12 Detachableの特徴

コンバーチブル型と違って軽い!

ThinkPad X12 Detachableは、その名の通り、液晶部分を含む本体と、キーボード部分の脱着が可能なPCです。

ThinkPadシリーズでデタッチャブルタイプのものというと、ThinkPad X1 Tabletがありますが、既に販売が終了しており、久しぶりのデタッチャブルタイプのThinkPadとなります。

デタッチャブル型

 

デタッチャブルタイプの利点は、タブレットとして使いたいときに、コンバーチブル型よりも軽い点でしょう。ヒンジが360度回転するタイプの2 in 1 PCだと1kgを超えることが多いですが、本製品なら約760gと軽いです。iPad Pro 12.9インチのCellularモデルは643gとなっており、本製品のほうが少し重いですが、それでも片手で十分持てる軽さです。

タブレットとして使用するときに軽い

 

スタンドが付いていて動画などが見やすい

ThinkPad X12 Detachableの本体には、下の画像のような無段階で角度を調節できるスタンドが付いています。マイクロソフトのSurface Pro 7などと似た構成です。

iPad のようなタブレットだと、別途スタンドを用意しないと、画面を斜めにできませんが、自立スタンドがあるおかげで自由な角度に調整できます。動画などを観るときに見やすいです。

スタンド付きで映画などが見やすい

 

アスペクト比3:2で下の方まで見える

ThinkPad X12 Detachableは、アスペクト比3:2の液晶を搭載しています。一般的なノートPCの1920x1080よりも縦方向の表示面積が増えた1920x1280という解像度となっています。縦の情報量が増えるので、WebページやWordのような縦長のコンテンツを表示したときに見やすくなります。

また、色域も100% sRGBと広めなので、鮮やかな表示が可能です。

3:2の画面で縦長のページが見やすい

 

トラックポイント付きのキーボードが使える

ThinkPad X12 Detachableには、デフォルトでフォリオキーボードが付属します。

従来よりも キーストロークが浅くなり、「@」などのキーが小さいですが、ThinkPad特有のトラックポイントが付いているので、手をキーボードに置いたままマウスの操作ができ便利です。また、バックライトも付いてるので、暗いところでもキー入力がしやすいです。

トラックポイント付きのキーボード

 

なお、購入時のカスタマイズで、英語キーボードを選択したり、キーボード自体を選択しないことも可能です。ただ、これらは後から別で購入できるか分からないので、省かずに購入しておくことをおすすめします。

ペンとキーボードはカスタマイズで省くことも可能

 

ペンも使えて図やイラストが描ける

ThinkPad X12 Detachableには、Lenovo デジタル・ペンも付属しています。

ペンを使用することで、手書きメモや校正、スケッチを行うことができ、タブレットPCとしてより使いやすくなります。フォリオキーボードの右サイドには、ペンホルダーがあるので、使用しないときは、そこに挿しておくといいです。

ペンはホルダーに収納可能

 

ペンは電池式で、ワコムAES方式、4,096レベルの筆圧感度に対応しています。また、試した限りでは、付属のペン、オプションで購入できるLenovo Precision Pen、ワコムのBamboo Ink Plusで、傾きを検知しませんでした。

付属のペン
ペンは電池式

 

スタンドはかなり傾けられるので、イラストなどを描くときに便利です。また、別途Bluetoothキーボードを接続すれば、ショートカットキーを使いつつ、ペンも使えます。

傾けられる最大の角度
ペンでイラストを描いている様子

 

LTEにも対応しており、どこでもインターネットができる

ThinkPad X12 Detachableは、LTE 4Gにも対応しています。個人向けのSurface Pro 7はLTEに対応したモデルが発売されなかったので、LTE対応のSurface 型タブレットPCを探していた方には、嬉しいのではないかと思います。

なお、LTE対応を希望する場合は、カスタマイズ画面のWWANでLTEを選択してください。

LTE 4Gを搭載可能

 

今回、ahamo、povo、LINEMO、楽天モバイル、OCN モバイル ONEを試しましたが、いずれも接続できました。平日15時頃に、自宅の庭から計測した各キャリヤおよびMVNOの速度は次の通りです。速度については場所によって変わるため参考程度にご覧ください。個人的には、今なら、一般的な方ならOCN モバイル ONE、10GB以上使うような方や常に安定した通信速度を確保したいならahamoがおすすめです。

  • 平日12時30分頃
  • 平日15時頃
LTE通信速度 平日12時30分頃
ahamo
povo
LINEMO
楽天モバイル
OCN モバイル ONE
UQmobile
IIJmio
※楽天モバイルはパートナー回線に接続されていました
LTE通信速度 平日15時頃
ahamo
povo
LINEMO
楽天モバイル
OCN モバイル ONE
UQmobile
IIJmio
※楽天モバイルはパートナー回線に接続されていました

 

カメラの画質も高め

ThinkPad X12 Detachableは、インカメラとアウトカメラの2つのカメラを備えています。

インカメラは500万画素、アウトカメラは800万画素となっており、一般的なノートPCよりもカメラの画質がいいです。そのため、オンライン会議などでも鮮明な映像を送ることができます。

インカメラ
アウトカメラ

 

CPUはUP4のTiger Lake

ThinkPad X12 Detachableは、最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載しています。このCPUには、(Hシリーズを除くと)TDPが異なるUP3とUP4があり、ThinkPad X12 Detachableが搭載するのはTDPが低い方のUP4となります。消費電力が低く、コンパクトPCや、タブレットPCなどに適したCPUです。

下のグラフは、CINEBENCH R20のスコアです。今回搭載しているCore i5-1130G7は、UP3のCore i5-1135G7よりもやや低めスコアでしたが、Surface Pro 7が搭載しているCPUよりも高いスコアです。負荷の高い作業でなければ、十分対応できる性能です。Core i7-1160G7を搭載すれば、Core i5-1135G7を超える高いスコアが出るでしょう。

CINEBENCH R20(マルチコア)
Core i5-1135G7
(UP3)
2321
Core i5-1130G7
(UP4)
1906
Core i7-1065G7 1685 [Surface Pro 7]
Core i5-1035G4 1378 [Surface Pro 7]

 

セキュリティ機能

ThinkPad X12 Detachableは、ディスプレイ側のインカメラにはIRカメラも備えており、顔認証でのログインが可能です。また、キーボード側には指紋センサーを備えており、装着して使用する場合であれば、指紋認証でのログインも可能となります。

外も含めて、様々な場所で使用するタイプの機種なので、顔認証、指紋認証の両方に対応しているのはメリットとなります。

また、タブレットPCとしては珍しく、インカメラにはThinkShutterも装備しています。物理的にカメラをカバーすることで、プライバシー保護の点でも安心感があります。

顔認証対応、シャッター付き
指紋認証対応

 

Thunderbolt 4対応

ThinkPad X12 Detachableは、インターフェイスとして、USB-Cポートを2つ備えています。うち1ポート(下図の左側)はThunderbolt 4に対応しています。本体への給電や、外部ディスプレイとの接続には、このUSB-Cポートを使用します。

フルサイズのUSBポートはありませんが、必要であれば、USB-Cドックや、Thunderbolt 4対応のドックを使用するといいでしょう。

インターフェイス

 

ライバル機種の紹介

ThinkPad X12 Detachableの最大のライバルとなりそうなのは、同じタブレットPCで、サイズや質量が近い、マイクロソフトのSurface Pro 7です。

Surface Pro 7は、デザイン性が高く、ブランド力もあり、非常に人気の高い機種です。液晶の解像度はThinkPad X12 Detachableよりも高いです。Microsoft Office Home & Business 2019も付属していることを考えると、価格も高くありません。最近では、キーボードなどとのセットで少し安く購入することもできます。

一方、ThinkPad X12 Detachableは、最新の第11世代Coreプロセッサーを搭載しているのが強みです。特に、Iris Xe内蔵のCPUを搭載したモデルであれば、高めのグラフィックス性能を活かした作業を行えます。また、タブレットPCなのに、打ちやすいThinkPadキーボードが使えますし、堅牢性も高く、LTEにも対応しています。カスタマイズにより、必要に応じた構成を選択しやすいのもメリットです。

ライバル機種との比較
  [本機器]
ThinkPad X12 Detachable
[ライバル機種]
マイクロソフト Surface Pro 7
画像
CPU 第11世代Core (UP4) 第10世代Core
メモリ 8GB / 16GB 4GB / 8GB / 16GB
液晶サイズ 12.3型
液晶種類 1920x1280 2736x1824
WWAN LTE対応 非対応
質量 本体:約760g~
キーボード込:約1.1kg~
本体:約775g~
キーボード込:約1.08kg
価格[税込] 16万円台~ 12万円台~
※ 2021年4月4日時点の価格(キーボード付きの価格)

 

残念なところ

 ThinkPad X12 Detachableの残念なところとしては、スピーカーがいまいちな点です。動画を見ることも多い機種だと思うので、もう少し音質が良かったら嬉しかったです。

また、タブレットPCなので仕方がありませんが、インターフェースが少な目です。USB-AやSDカードスロットがありません。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
縦の情報量が広いので、WebページやOffice作業はしやすいです。
オンライン会議  カメラの解像度が高く、スペックも問題ないでしょう。ただし、スピーカー音はそれほどよくありません。
動画鑑賞 色鮮やかで綺麗な画面で、スタンドを広げれば、タブレットの角度を調整できて見やすいです。ただし、スピーカー音がそれほどよくないのが残念です。
RAW現像
画像編集
CPU性能はそこまで高くはないものの、色域が比較的広いので、RAW現像や画像編集にも使えるでしょう。
動画編集 簡易的な動画編集ならできますが、外部グラフィックスを搭載していないため、本格的な動画編集は難しいです。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。ただし、ブラウザゲームや、ドラクエX、VALORANTくらいの軽めのゲームならできるでしょう。

 

ディスプレイのチェック

ThinkPad X12 Detachableのディスプレイのチェックです。パネルは、「Innolux N123NCA-GS1」でした。

前述した通り、3:2の画面比の1920x1280ドット液晶で、普通のノートPCよりも縦の情報量が多くなっています。色域も比較的広く、見やすいです。最大輝度は、当サイトの計測では384cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は98.6%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、明部がわずかにより明るくなる調整になっているものの、わずかですのでほとんど気にはなりません。自然な発色だと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

低反射仕様の光沢液晶であるため、やや映り込みは抑えられています。ぎらつきは感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。基本的にフリッカーはありません。ただ、計測器の精度が悪いせいなのか、ややノイズのような高周波が乗っています。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

ThinkPad X12 Detachableのキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:18mm、縦:18mm、キーストロークは約1.4mmです。従来のThinkPadシリーズよりもキーピッチおよびキーストロークがやや短いです。また、「@」や「*」など一部のキーが小さくなっています。

キーストロークは浅めですが、割としっかりとした打鍵感があります。ただ、キーが底についたときに、やや衝撃を感じます。

一般的なキーボードよりは打ちやすいかなと思いますが、ThinkPad X1 Carbon Gen 8のような従来のキーボードほど打ちやすくはないかなと思います。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードの後方が持ち上がり傾斜ができます。下は空洞になりますが、"たわみ"はそれほどありません。

キーボードの後方が持ち上がる

 

トラックポイントの突起は従来よりやや低めで、少しだけですが操作性は落ちたかなと思います。また、トラックポイント用のクリックボタンはほぼフラットで、従来のものと異なるのでやや違和感がありますが、すぐに慣れるでしょう。

トラックポイン&クリックボタン

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

ThinkPad X12 Detachableは、インテリジェント・クーリング機能がWindowsの電源モードと統合されており、電源スライダーを変えることで、パフォーマンスやファン速度などを変えることができます。

電源スマート設定

 

デフォルトの「高パフォーマンス」と、最も高いパフォーマンスが出る「最も高いパフォーマンス」のときのHWiNFOの結果は次の通りです。PL1の設定が変わってきます。

高パフォーマンス
最も高いパフォーマンス

 

CPU

Core i5-1130G7のCINEBENCH R23の結果は次の通りです。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-1130G7
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 5900HX 13380
Core i7-10875H 10369
Core i7-10870H 10139
Core i7-11370H 7123
Core i7-10750H 6839
Ryzen 7 4700U 6499
Core i7-1185G7 6229
Ryzen 5 4500U 4764
Core i7-1165G7 4720
Core i7-1160G7 4539
Core i5-1135G7 4424
Core i5-1130G7 3903 [最も高いパフォーマンス]
3809 [高パフォーマンス]
Core i3-1115G4 3149
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i7-11370H 1519
Core i7-1185G7 1517
Ryzen 9 5900HX 1463
Core i7-1165G7 1447
Core i7-1160G7 1393
Core i7-10875H 1306
Core i5-1135G7 1294
Core i7-10750H 1277
Core i7-10870H 1245
Core i5-1130G7 1242 [最も高いパフォーマンス]
1213 [高パフォーマンス]
Core i3-1115G4 1217
Ryzen 7 4700U 1214
Core i7-10870H 1176
Ryzen 5 4500U 1142
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力とCPU温度は、「パーツの温度のチェック」に掲載しています。

Prime95で負荷をかけたときのCPU温度
最適化(PL1:22W)
超高パフォーマンス(PL1:28W)
※Small FFTs (tests L1/L2/L3 caches, maximum power/heat/CPU strss)を実行

 

メモリ

メモリは、LPDDR4X-4266の デュアルチャネルであるため、高速です。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~
16GB(8GBx2)メモリ
他のメモリとの比較(帯域)
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
最大 約68.2GB/s (34.1GB/s x2)
53.63GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
最大 約51.2GB/s (25.6GB/s x2)
DDR4-2666
デュアルチャネル
最大 約42.6GB/s (21.3GB/s x2)
DDR4-3200
シングルチャネル
最大 約25.6GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア

 

グラフィックス

メモリが高速であるため、CPU内蔵グラフィックスの性能もまずまずです。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i5-1130G7
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Core i7-1160G7
メモリLPDDR4X-4266
16969
GeForce MX330 16714
Ryzen 9 4900HS 16322
GeForce MX250 15406
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Ryzen 7 4700U 13861
Core i5-1130G7
メモリLPDDR4X-4266
13736 [最も高いパフォーマンス]
9797 [高パフォーマンス]
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 4500U 12126
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Core i7-1065G7 11084
Ryzen 3 4300U 9800
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
256GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
 PCIe Gen3 SSD 3500
2480
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

SDカードスロットは搭載されていません。

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

ThinkPad X12 Detachableは、USB-Cポートを2つ備えており、Power Delivery、Displayportに対応しています。また、2つのうち1ポートはThunderbolt 4に対応しています。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower GaN充電器
18W cheero充電器
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

質量のチェック

ThinkPad X12 Detachableの質量のチェックです。

メーカーサイトには「約760g」とあります。当サイトの計測値は下表の通りです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 764g
PC本体 + キーボード 1104g
ACアダプター+電源ケーブル 257g

 

バッテリー駆動時間のチェック

ThinkPad X12 Detachableのバッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量は42Whです。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りで普通です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 最大約15.2時間
(2) PCMark 10 Modern Office 10時間13分
(3) 動画再生時
(4) PCMark 8 Work 4時間13分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。こちらも普通です。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
63%(約26Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの温度およびCPU電力の推移を確認します。

「高パフォーマンス」モードの場合、CPU電力は最初は40Wですが徐々に下がり20Wでいったん落ち着きます。その後また下がり、最終的にはPL1の設定値の9Wくらいまでになります。CPU温度は最初は90℃台で高めですが、時間が経つと問題ない温度まで下がります。

「最も高いパフォーマンス」モードの時、PL1の設定は40Wとなっていますが、さすがにこのCPU電力を維持することはできず、最終的には10W前後で落ち着いています。CPU温度は、最初は95℃を超える高い温度ですが、その後60℃台まで下がっています。

  • 高パフォーマンス時
  • 最も高いパフォーマンス時
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

低負荷時はほぼ無音ですが、負荷が高くなると約38dBまで上がります。それでも、ノートパソコンと比べると静かなほうです。

使用計器の騒音値の目安

 

外観のチェック

ThinkPad X12 Detachableの外観のチェックです。

多くが液晶で占める斬新なデザインです。ベゼルの細さは普通かなと思います。液晶面はゴリラガラス5で覆われており高い強度です。

 

背面側の画像です。

 

スピーカーは左右のパームレストの端にあります。音質はあまりよくなく、ノートPC基準で、10点満点で採点すると3~4点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

インターフェイスは、USB Type-Cが2つと、マイク/ヘッドホン端子、SIMカードスロットくらいです。

 

ヒンジ部分の画像です。

 

マグネシウムシャシーとなっています。

 

ヒンジが開く最大の角度です。ここまで画面を寝かせることが可能です。

 

下側面のキーボードを装着する部分です。マグネット式になっています。

 

キーボードフォリオを装着したときの画像です。

 

ACアダプターは45Wです。

 

まとめ

ThinkPad X12 Detachableは、ThinkPadシリーズのデタッチャブル型 2 in 1 PCです。

接客業や営業の方など、立ち姿勢でPCを使用する機会が多い方にとっては、とても使いやすい機種だと思います。ペンとフォリオキーボードも付属しており、手書き入力や、メールなどのタイピングも快適に行えます。

UP4の第11世代Coreプロセッサーを搭載しており、Surface Pro 7よりも高めの処理性能やグラフィックス性能です。

また、ThinkPadクオリティの堅牢性の高さも、安心して持ち運びできる要素となっています。

万人向けの機種ではありませんが、LTE対応のWindowsタブレットPCを使用したい方や、コンバーチブル型 2 in 1PCでは、重たくてタブレット形状で使用しづらいと感じている方などは、このような機種を選択してみるといいと思います。

LTE対応のデタッチャブル型2 in 1 PC

ThinkPad X12 Detachable

特徴

  • デタッチャブルタイプでタブレットとして使いやすい
  • LTE対応
  • ThinkPadキーボードが使える

こんなあなたに

  • ビジネスに使いやすいWindowsタブレットPCが欲しい
  • タブレットPCでもThinkPadキーボードが使いたい方
公式サイトはこちら

 

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