NEC LAVIE Direct PM(X)の特徴レビュー

CPU	Core i3-8145U Core i5-8265U
メモリ	4GB / 8GB
ストレージ	PCIe SSD
液晶サイズ	13.3型
液晶種類	HD 非光沢 / FHD IPS 非光沢
質量	約1.29kg～
バッテリー	最大約17.2時間
価格[税別]	9万円台～

ThinkPad X390ベースと思われるNECのPC

LAVIE Direct PM(X)は、国内有名メーカー（NEC、富士通、Dynabook）の中ではリーズナブルな価格設定の13型モバイルノートPCです。

おそらくですが、レノボの人気機種「ThinkPad X390」をベースとしたモデルとなります。

ThinkPad X390ほどカスタマイズの自由度がありません。例えば、選択するCPUで搭載する液晶が決まり、変更できません。

中国メーカーのレノボは嫌だけど、NECの冠が付いたPCなら欲しいという方にいいでしょう。

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LAVIE Direct PM(X)の特徴

既存のLAVIE Direct PMとの比較

NECには、現在も販売中のLAVIE Direct PMというモデルがあります。そこで、まずこの既存モデルと、LAVIE Direct PM(X)との比較を行いました。

最大の変化は、LAVIE Direct PMが1kgを切る軽量機種だったのに対して、LAVIE Direct PM(X)は質量が約1.29kgからとかなり重さが増しています。本体サイズもわずかながらアップしています。

また、搭載バッテリーを(M)と(L)から選択できたのが、LAVIE Direct PM(X)では固定となり、バッテリー駆動時間は、(M)と(L)の中間程度の時間です。

スペックの面では、LAVIE Direct PM(X)は、Core i7や16GBメモリが選択できなくなり、フルHDよりも低解像度のHD(1366x768) 液晶を搭載したモデルが登場しました。

価格の面では、LAVIE Direct PM(X)は開始価格が安く、さらに発売直後ですが20％OFFクーポンが適用できます。ほぼ同等の鉄板構成での価格も比較してみましたが、LAVIE Direct PM(X)の方が価格が安いです。

このように比較すると、LAVIE Direct PM(X)と既存モデルのLAVIE Direct PMは、名前が似ていますが、実際は大きく特徴が異なっています。LAVIE Direct PM(X)はLAVIE Direct PMの廉価版的な入手しやすさを重視したモバイルノートPCだと言えます。

既存モデルとの比較

	[本製品] LAVIE Direct PM(X)	[既存モデル] LAVIE Direct PM
画像
CPU	Core i3-8145U Core i5-8265U	Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U
メモリ	4GB / 8GB	4GB～16GB
ストレージ	PCIe SSD	SATA / PCIe SSD
液晶サイズ	13.3型
液晶種類	HD(1366x768) 非光沢 / FHD IPS 非光沢	FHD IPS 光沢 タッチ FHD IPS 非光沢
バッテリー	約16.1時間～約17.2時間	(M):約13.3時間 (L):最大約20.0時間
サイズ	[幅]312 [奥行]217.2 [高さ]17.8	[幅]307.8 [奥行]215.7 [高さ]15.5
質量	FHD液晶:約1.29kg HD液晶:約1.34kg	バッテリー(M):783g~ バッテリー(L):837g タッチ液晶:941g
LTE	対応
価格[税別]	9万円台～	11円円台～

鉄板構成での価格比較

	[本製品] LAVIE Direct PM(X)	[既存モデル] LAVIE Direct PM
CPU	Core i5-8265U
メモリ	8GB
ストレージ	256GB SSD
液晶サイズ	13.3型
液晶種類	FHD IPS 非光沢
バッテリー	約16.1時間	(L):最大約20.0時間
質量	FHD液晶:約1.29kg	バッテリー(L):837g
LTE	搭載
価格[税別]	135,040円	153,816円

豊富なインターフェイス

LAVIE Direct PM(X)は、USB3.0 Type-C（USB PD対応）、USB3.1 Type-C（Thundebolt 3、USB PD対応）、USB 3.0 x2、HDMI出力、イーサネット拡張コネクタ、microSDカードリーダーをインターフェイスとして備えています。

ただし、microSDカードリーダーが背面のスロット式になっており、取り出しにくいです。

ThinkPad X390と酷似

上記のインターフェイス構成を見て、あれっ？と感じた方は、ThinkPad Xシリーズのファンかユーザーかもしれません。ThinkPad用のドッキングステーションを接続するためのサイドコネクターのような構造が見られます。チェックしてみたところ、ThinkPad X390と筐体が非常に似ています。

下の画像で、LAVIE Direct PM(X)のサイドと、ThinkPad X390のサイドを比較しています。LTEスロットも含め、全てのポート類が同じ位置にあることが分かります。

サイズや質量も比較してみましたが、かなり近いです。NECのPC部門はレノボ傘下にあるため、ベースが同じなのでしょう。

ThinkPad プロ ドッキングステーションも使えるかもしれません。

本体サイズ比較

	[本製品] LAVIE Direct PM(X)	レノボ ThinkPad X390
サイズ	[幅]312 [奥行]217.2 [高さ]17.8	[幅]311.9～312 [奥行]217～217.2 [高さ]16.5～16.9
質量	約1.29kg～約1.34kg	約1.18kg～約1.33kg

キーボードは深めの打鍵感

LAVIE Direct PM(X)は、モバイルノートPCとしては打ちやすそうなキーボードを備えています。

キーピッチは約18.5mmと標準的なサイズで、キーストロークは約1.8mmと深めです。しっかりとした打鍵感を感じることができそうです。

画像では少し分かりにくいかもしれませんが、バックスペースの左3キーと、エンターキーの左4キーのサイズがやや小さめになっています。そして、左端のFnキーとCtrlキーが他のPCとは逆になっています。実は、キーピッチ、キーストローク、この配列はThinkPad X390と全く同じです。

タッチパッドの右側には、指紋センサーも備えています。

拡張性をアップするUSB Type-Cドック

LAVIE Direct PM(X)は、購入時にUSB Type-Cドックを追加することで、さらに拡張性を上げることができます。

オフィスでは、ドックを使用して外部ディスプレイやキーボードなどを使用し、外に持っていく場合は、ケーブルを1本外すだけですぐに持ち出す、といった使用が可能になります。

同時に購入できるドックの外見やスペックは、こちらと同じようです（ポートの配置などが異なるかもしれません。参考までにご覧ください）。なお、これは、ThinkPad USB Type-C ドックと同じポート配置です。

LTEを選択可能

LAVIE Direct PM(X)は、LTE搭載可能です。

対応しているLTEバンドは以下の通りです。ThinkPad X390と比較すると、対応バンドが異なるので、別のLTEモジュールを使用していると思われます。おそらく従来からあるLAVIE Direct PMと同じLTEモジュールではないかと思われます。

CPUは第10世代ではなく第8世代Core

LAVIE Direct PM(X)は、2019年10月1日に発売されたノートPCです。

発売時点で、第10世代Core(U)を搭載したノートPCも出始めていますが、LAVIE Direct PM(X)の搭載するCPUは第8世代に据え置かれています。第8世代から第10世代になったことで、劇的に処理性能が向上しているわけではありませんが、やや残念です。

堅牢ボディ

LAVIE Direct PM(X)は、カーボン素材を採用し、堅牢なボディ構成となっています。

具体的には、150kgfの面加圧試験、机の高さからの落下を想定した落下試験をクリアしています。満員電車の中で圧迫されたり、うっかり落としてしまったりという普段使いで起こりそうな状況でも壊れにくい頑丈さがあります。また、キーボードは防滴構造になっており、誤って飲み物をこぼしてしまっても、すぐに対応すれば故障に至らずに済むかもしれません。

13型モバイルPCとしては重め

LAVIE Direct PM(X)の質量は、約1.29kg～となっており、カーボン素材を採用しているものの、13.3型のモバイルノートPCの中で重めの部類に入ります。

ただし、重めとは言っても、1kgを切るような軽量なモバイルPCが増えているためで、持ち運ぶ点で大きな問題になるほどではありません。カバンに入れて毎日持ち歩く必要がある、ということでなければモバイルPCとして十分です。

質量にこだわるならば、LAVIE Direct PMなど1kg未満の機種がいいかもしれません。

Core i3モデルはHD（1366x768）液晶搭載

LAVIE Direct PM(X)は、FHD(1920x1080)と、HD(1366x768)の2種類の液晶があります。ただし、自由に選択できるわけではなく、Core i3搭載モデルを選択すると、自動的にHD液晶になり、Core i5搭載モデルは、FHD液晶になります。

Core i3モデルを搭載するHD液晶は、IPSではなく視認性も劣ります。Core i3も十分使える処理性能なので、FHD液晶が選べないのは大きなマイナスポイントです。

一方、Core i5モデルを搭載するFHD液晶は、高輝度・高色純度のFHD液晶であることから、Core i5モデルのほうをおすすめします。

ライバル機種との比較

最後に、ライバル機種？として、類似機種であるレノボのThinkPad X390と比較してみました。

LAVIE Direct PM(X)は、ThinkPad X390と比べると、CPUやメモリ、液晶の点で選択できる幅が狭いです。

とは言え、Core i5搭載の一番人気のありそうな構成は、どちらでも同じように選択できます。同じ構成で価格も比べてみましたが、ThinkPad X390の方がさすがに安いですが、LAVIE Direct PM(X)はNECの名前を持ちながら、価格でも健闘していると思います。

これまでレノボというメーカー故にThinkPad X390を諦めている人でも、国内メーカーのNECが販売するLAVIE Direct PM(X)だった欲しいと思うかもしれません。ただし、ThinkPad特有のトラックポイントはありません。

ThinkPad X390との比較

	[本製品] LAVIE Direct PM(X)	レノボ ThinkPad X390
画像
CPU	Core i3-8145U Core i5-8265U	Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U など
液晶サイズ	13.3型
液晶種類	HD / FHD IPS	HD / FHD IPS FHD IPS タッチ FHD IPS PrivacyGuard
バッテリー	約16.1時間～約17.2時間	最大約19時間
価格[税別]	9万円台～	9万円台～

鉄板構成での価格比較

	[本製品] LAVIE Direct PM(X)	レノボ ThinkPad X390
CPU	Core i5-8265U
メモリ	8GB
ストレージ	256GB SSD
液晶サイズ	13.3型
液晶種類	FHD IPS
LTE	搭載
価格[税別]	135,040円	121,890円

まとめ

LAVIE Direct PM(X)は、NECのPCとしては入手しやすい価格を実現した13.3型モバイルノートPCです。

おそらく、レノボの人気製品「ThinkPad X390」をベースにしており、高い堅牢性、長いバッテリー駆動時間、LTEへの対応といった点が優れています。トラックポイントこそないものの、キーもうちやすそうです。

国内有名メーカーのPCしか買わないという信念のもと、ThinkPadを諦めてきた人には朗報となるかもしれません。

ただ、質量はやや重い部類に入ってしまいます。また、Core i3モデルだとフルHD液晶を選択できない点も残念です。価格についてはレノボのThinkPad X390を買ったほうが安いです。

ThinkPad X390ベースと思われるPC

LAVIE Direct PM(X)

特徴

• ThinkPad X390ベースのNECパソコン
• トラックポイントは無し
• NECにしては低価格だが、X390よりは高い

こんなあなたに

• PCは国内有名メーカーしか買わない！
• 軽さにはそれほどこだわらない

• 価格9万円台～
• 一言実質Core i5モデルの一択

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