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MSI Summit E14 Flip Evo A12の実機レビュー

更新日:
CPU Core i7-1280P
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ 512GB / 1TB PCIe SSD
液晶サイズ 14インチ
液晶種類 2880x1800 光沢 タッチ
質量 約1.6kg
バッテリー 最大 約12時間
価格[税込] 18万円台~
質の高い2 in 1 PC

MSI Summit E14 Flip Evo A12は、全体的な質が高めのビジネス向け2 in 1 PCです。

デザイン性、剛性、堅牢性、液晶などの質が高めで、顧客の目に留まる場所でも自信をもって使うことができます。

さらに、液晶の品質も高いです。画面比16:10で、解像度も高めで、色域も広く、ペンも使えて、非常に使いやすいです。

公式サイトはこちら
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レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-1280P、16GBメモリ、512GB NVMe SSD

 

目次

お忙しい方は、「MSI Summit E14 Flip Evo A12の特徴」のみお読みください。

 

MSI Summit E14 Flip Evo A12の特徴

質感の高いボディの2 in 1 PC

MSI Summit E14 Flip Evo A12は、メタルボディを採用した質感の高いビジネス向け2-in-1 PCです。ヒンジや、エッジ部分の処理など、細かい部分の作りもかっこいいです。

ボディの剛性や、堅牢性も高く、ビジネス用途のハードな使い方にも安心して使用できます。

細かい部分の作りも良質

 

なお、MSI Summit E14 Flip Evo A12は、360度回転するヒンジを備えた、コンバーチブル型PCです。通常のノートPCとしてだけでなく、下の画像のように自在に変形できるので、色々な場所や用途に使いやすいです。

コンバーチブル型

 

広色域・高解像度・画面比16:10の液晶を搭載

MSI Summit E14 Flip Evo A12は、液晶の品質の高さも特徴の1つです。

画面比が16:10で、一般的な画面比16:9の液晶よりも縦方向の比率が高く、ブラウザや、Wordなど、縦スクロールして使用するソフトが使いやすくなっています。

また、解像度は2880x1800となっており、1920x1080のFHD液晶よりも高精細です。文字が小さくなってもよければ、100%や125%の表示スケールで使うことで、一度に多くの情報を表示することができます。また、画像などを精細に表示できるのもメリットです。

さらに、当サイト計測でDCI-P3カバー率99.6%と色域が広く、色鮮やかな表示ができます。画像や動画のちょっとした編集作業や、製品情報などを顧客に提示するのにも適していると思います。

なお、メーカー仕様では光沢液晶となっていますが、実機で見るとハーフグレアに近い感じです。光沢液晶よりは映り込みも抑えられていて、全体的に比較的見やすく、作業のしやすい液晶です。

アスペクト比16:10で、色域も広めの液晶

 

MSI Penが付属

MSI Summit E14 Flip Evo A12には、MSI Penというアクティブスタイラスペンが付属しています。

MSI Penが付属

 

ペンの性能は、4,096段階の筆圧感度で、傾き検知にも対応しています。USB-Cで充電し、最大65時間使用することができます。

実際に使用してみましたが、仕組み上、ジッターは発生するものの、細かい部分まで割と書きやすかったです。スケッチ以外にも、ビジネスシーンであれば、手書きメモや、書類の校正などにも使いやすいと思います。

なお、MSI PenはMPP 2.0対応のペンなので、MPP 2.0対応であれば他のペンも使用できるはずです。

傾き検知にも対応し、絵も比較的描きやすい

 

大容量バッテリーだけど、持ち運ぶには軽くはない

MSI Summit E14 Flip Evo A12は、72Whと大容量のバッテリーを搭載しています。パフォーマンスが高めのCPUと、解像度が高めの液晶を搭載しているので、消費電力は低くはありませんが、バッテリー容量が多いおかげで、最大で約12時間(仕様値)のバッテリー駆動が可能です。

ただし、MSI Summit E14 Flip Evo A12は、質量が約1.6kgあります。外への持ち運び用ノートPC、いわゆるモバイルノートとしては、軽い部類ではありません。

MSIのSummitシリーズには、13.4インチのMSI Summit E13 Flip Evoもあります。もし頻繁に外へ持ち出すのであれば、こちらもご検討下さい。ただし、E13 Flipのほうは、1世代前のCPUなので、パフォーマンスは本製品のほうが高いです。

 

メモリはオンボード

MSI Summit E14 Flip Evo A12のメモリはオンボードメモリです。そのため、購入後に増設・換装はできません。

16GBメモリと、32GBメモリを搭載したモデルがあります。通常、16GBあれば問題なく快適に使えると思いますが、クリエイティブな作業が多い方など、用途によっては、32GBメモリを搭載したモデルを選択したほうがいいかもしれません。

 

ストレージはカスタマイズ可能

MSI Summit E14 Flip Evo A12は、ストレージには512GBのM.2 SSDを搭載しており、自信のある方なら自己責任での換装も可能だと思います。ただし、MSIの製品は、底面のネジの1つに貼られている「FACTORY SEAL」を破ると保証が受けられなくなります。

そのため、ストレージ容量を上げたい方は、パソコンショップアークのようなMSI認定ショップで、カスタマイズして購入したほうがいいです。

ストレージのカスタマイズが可能

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
画面比16:10の液晶は、見やすく作業もしやすいです。処理性能も高いので、快適に使用できるでしょう。
オンライン会議 低ノイズの207万画素カメラと、4つの収音マイクを搭載しています。AIによるノイズ除去機能なども備えています。スピーカーの音質は普通です。
動画鑑賞 高解像度、広色域のディスプレイを搭載しており、色鮮やかな映像を楽しむことができます。スピーカー音は普通ですが、快適に動画鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
液晶は解像度が高く、色域も広い、CPU性能も高く、RAW現像や画像編集を快適に行うことができます。
動画編集 液晶はDCI-P3カバー率99.6%と広色域です。CPU内蔵グラフィックスですが、FHD動画の書き出しは比較的速かったです。ただし、4K動画などを本格的に編集したいような場合は、外部グラフィックスを搭載した機種の方がいいでしょう。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないため、ゲーム向きではありません。ただし、軽いゲームなら、グラフィック品質などを下げることで出来るものもあります。

 

ディスプレイのチェック

MSI Summit E14 Flip Evo A12のディスプレイのチェックです。

パネルは、「B140QAN04.R」でした。

画面比16:10の液晶は、2880x1800と高め解像度です。色域も広めで、フリッカーも発生していません。ハーフグレアな感じで映り込みもやや抑えられており、見やすく、作業のしやすい液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測では455cd/m2と高いです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 映り込み・
    ギラつき
  • フリッカー

当サイトの計測での計測結果は、以下の通りです。色域は広いです。

  カバー率
sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 99.6%
Adobe RGBカバー率 88.2%
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、各色揃ってきれいな直線となっており、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

メーカー公式サイトでは光沢(グレア)液晶となっていますが、実際にはハーフグレアに近いです。画面への映り込みはありますが、やや抑えられています。ギラつきも、ほとんど感じません。

画面への映り込み

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

PWM調光の有無の確認
※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

MSI Summit E14 Flip Evo A12のキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mmです。キーストロークは約1.4mmです。

キー配置は標準的で、主要なキーのサイズもほぼ揃っています。ただし、「半角/全角」キーのサイズが小さめなので、日本語入力の切り替え時にやや押し間違えやすいです。それ以外は、タイピング時には、しっかりとした打鍵感もあり、比較的打ちやすいキーボードだと思います。

タッチパッドの操作性は普通ですが、クリックボタンはやや固めでした。

キーボード全体図
※画像をクリックすると拡大できます
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

MSI Summit E14 Flip Evo A12では、MSI Centerで動作モードを変更することができます。用意されているのは、下の画像にある5つのモードです。ここでは、標準モードの「Smart Auto」と、パフォーマンス優先の「ハイパフォーマンス」の2つのモードで計測を行いました。

MSI Center
※画像をクリックすると拡大できます

 

CPU

MSI Summit E14 Flip Evo A12は、第12世代Core i7-1280Pを搭載しています。14コア(Pコア6・Eコア8)/20スレッドを備え、vProプラットフォーム認定基準にも準拠し、一般ユーザー向けのノートPCに搭載される第12世代Core Pシリーズのプロセッサーとしては現時点で最上位に位置するCPUです。

ベンチマークの結果は以下のとおりです。

マルチコア、シングルコアともに、同じCore i7-1280Pを搭載したMSI Stealth 15Mほどまではスコアが上がりませんでしたが、十分高いスコアが出ています。CPU電力は28Wで推移しており問題なかったので、MSI Stealth 15Mが本来よりも高めのスコアと見るべきです。14型ノートPCとしてはしっかり高めの処理性能を備えており、ビジネス用途などにおいても快適に使用できるでしょう。

なお、動作モードを「ハイパフォーマンス」モードにしても、スコアはほとんど変わりませんでした。高い処理性能が必要な場合でも、「Smart Auto」モードのまま使用していいと思います。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-1280P
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-12900H 19223
Core i9-12900HK 17767
Core i7-12700H 14546
Ryzen 7 6800H 13999
Ryzen 9 5900HX 13382
Core i9-11900H 13266
Ryzen 7 5800H 12604
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
12359
Core i7-11800H 11893
Core i7-1280P 11801
10321 [Smart Auto]
10310 [ハイパフォーマンス]
Ryzen 7 5825U 10040
Ryzen 7 5800U 9429
Ryzen 7 5700U 9288
Ryzen 5 5600H 9255
Core i7-1260P 9032
Core i5-11400H 8514
Ryzen 5 5600U 8491
Core i5-1240P 8409
Core i7-1255U 8300
Ryzen 5 5625U 8107
Core i5-1235U 7589
Core i7-1195G7 6594
Ryzen 5 5500U 6250
Core i7-1185G7 6229
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-12900H 1920
Core i9-12900HK 1918
Core i7-12700H 1823
Core i7-1260P 1802
Core i7-1255U 1776
Core i5-1235U 1675
Core i7-1280P 1751
1658 [Smart Auto]
1657 [ハイパフォーマンス]
Core i7-1195G7 1634
Core i9-11900H 1570
Apple M1 Max/Pro
10コアCPU
1531
Ryzen 7 6800H 1522
Core i7-1185G7 1517
Core i7-11800H 1511
Core i5-1240P 1483
Ryzen 9 5900HX 1463
Ryzen 7 5825U 1460
Core i7-1165G7 1447
Core i5-11400H 1442
Ryzen 7 5800H 1435
Ryzen 7 5800U 1429
Ryzen 5 5625U 1383
Ryzen 5 5600U 1369
Ryzen 5 5600H 1354
Core i5-1135G7 1294
Ryzen 7 5700U 1268
Ryzen 5 5500U 1185
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。

 

メモリ

メモリはLPDDR5-4800を搭載しています。なお、オンボードメモリなので換装はできません。

SiSoftware Sandra 2020
~メモリ性能の評価 ~

今回、アプリが落ちてしまい、Sandraでの計測ができませんでした。

他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
62.38GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
52.25GB/s
LPDDR5-4800
デュアルチャネル
51.6GB/s
LPDDR4X-4266
デュアルチャネル
51.65GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
30.66GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

グラフィックス

グラフィックスは、Core i7-1280Pの内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は以下のとおりです。

内蔵グラフィックスとしては、高めのスコアが出ています。軽めのゲームや、FHD動画の編集・書き出しであれば、快適に使用できるレベルだと思います。

なお、動作モードを「ハイパフォーマンス」にすると、スコアが少しアップしています。ゲームや動画編集など、グラフィックス性能が求められる作業を行う場合は、「ハイパフォーマンス」モードで使用してもいいと思います。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~
Core i7-1280P
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1650 45149
GeForce MX450 30425
Core i7-1195G7
メモリLPDDR4X-4266
22853
Core i7-1280P
メモリLPDDR5-4800
22666 [ハイパフォーマンス]
20159 [Smart Auto]
Core i7-1280P
メモリDDR4-3200
21606
Core i7-1260P
メモリDDR5-4800
20478
Core i7-1165G7
メモリLPDDR4X-4266
20052
Core i5-1135G7
メモリLPDDR4X-4266
18718
Ryzen 7 5800U
メモリLPDDR4X-4266
17020
GeForce MX330 16714
Core i7-1255U
メモリDDR4-3200
16093
Ryzen 7 5800U
メモリDDR4-3200
15531
Core i5-1155G7
メモリDDR4-3200
14917
Ryzen 7 5700U
メモリDDR4-3200
14368
Core i7-1165G7
メモリDDR4-3200
14247
Core i5-1235U
メモリDDR4-3200
13877
Core i5-1135G7
メモリDDR4-3200
13316
Ryzen 5 5500U
メモリDDR4-3200
12154
Core i3-1115G4
メモリDDR4-3200
11487
Ryzen 3 5300U
メモリDDR4-3200
11321
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ストレージ

ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、読み書きともに非常に速いです。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe Gen4 SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
6644
PCIe Gen3 SSD 3500
SATA SSD 550
2.5インチHDD 150
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

SDカードスロット

microSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は普通です。

CrystalDiskMark
~ SDカードスロット性能 ~
最大300MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

その他のベンチマーク

第12世代Coreプロセッサー(Alder Lake-P)のその他のベンチマークスコアについては、こちらのリンク先をご覧ください。

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

ここでは、グラフィックス性能が高くなる、「ハイパフォーマンス」モードで計測しています。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-1280P
16GBメモリ
36秒
Core i9-11900H
16GBメモリ
44秒
Core i7-12700H
16GBメモリ
46秒
Core i9-11980HK
64GBメモリ
46秒
Core i7-11800H
16GBメモリ
53秒
Core i7-1260P
16GBメモリ
56秒
Apple M1 Max
10CPU/32GPU
56秒 (MacBook Pro 16)
Apple M1 Pro
10CPU/16GPU
56秒 (MacBook Pro 14)
Ryzen 7 6800H
16GBメモリ
57秒
Apple M1
16GBメモリ
66秒 (MacBook Pro 13)
Core i7-1195G7
16GBメモリ
66秒
Core i5-1240P
8GBメモリ
72秒
Core i7-11370H
16GBメモリ
72秒
Core i7-1185G7
16GBメモリ
74秒
Ryzen 9 5900HX
32GBメモリ
76秒
Core i7-1165G7
16GBメモリ
89秒
Ryzen 7 5800H
16GBメモリ
93秒
Ryzen 7 5800U
16GBメモリ
95秒
Ryzen 7 5700U
16GBメモリ
100秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

CPU内蔵グラフィックとしては高めの性能なので、FHD動画であれば、Premiere Proの書き出し速度は速かったです。

FHD動画の書き出し
Core i7-1185G7
GTX 1650 Max-Q
2分10秒
Core i7-1185G7
MX450
2分28秒
Core i7-1280P
Intel Iris Xe
3分00秒
Core i7-1185G7
Intel Iris Xe
3分33秒
Core i7-1260P
Intel Iris Xe
3分38秒
Core i5-1240P
Intel Iris Xe
4分1秒
Core i7-1165G7
Intel Iris Xe
4分6秒
Core i5-1145G7
Intel Iris Xe
4分40秒
Core i5-1135G7
Intel Iris Xe
4分41秒
Ryzen 7 4700U
Radeon Graphics
5分5秒
Ryzen 5 4500U
Radeon Graphics
5分57秒
Core i7-1160G7
Intel Iris Xe
6分14秒
Ryzen 3 4300U
Radeon Graphics
6分44秒
Core i7-1065G7
Intel Iris Plus
7分41秒
Core i7-10510U
Intel UHD
16分54秒
※ FHD/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるx265エンコード時間

CPUのみで実行するx265エンコードは、1世代前のCore i7-1165G7の約半分ほどの時間で処理が完了しており、速いです。

Ryzen 9 5900HX 8分26秒
Core i7-10875H 10分44秒
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Core i7-1280P 11分37秒
Ryzen 5 4600H 13分10秒
Core i7-10750H 13分29秒
Ryzen 7 4700U 15分44秒
Core i7-10710U 19分05秒
Ryzen 5 4500U 19分49秒
Core i7-1185G7 22分15秒
Core i7-1165G7 24分17秒
Ryzen 3 4300U 25分22秒
Core i5-1135G7 26分03秒
Core i7-1160G7 27分45秒
Core i7-10510U 28分32秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cの動作チェック

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。下表のような結果となりました。

左側面に2つあるUSB-Cポートは、Thunderbolt 4、Power Delivery、映像出力に対応しており、今回試した全ての機器で使用できました。ただし、本機器への給電に関しては、出力が45W以下のUSB-Cアダプターの場合、低速充電ケーブルの警告が表示されます。出張などで、基本バッテリー状態で使用することが多く、充電は夜間の使用していないときのみ行うのであれば、出力の小さい小型のUSB-Cアダプターでもいいかもしれません。一方、給電しながら使用したいような場合は、付属のACアダプターか、60W以上の出力のあるUSB-Cアダプターを使用したほうがいいと思います。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
61W RAVPower GaN充電器
45W Lenovoウルトラポータブル ○ ※3
30W RAVPower GaN充電器 ○ ※3
18W cheero充電器 ○ ※3
モニター
※2
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速充電ケーブルであるとの警告が表示

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBでの表示が出来ています。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

質量のチェック

MSI Summit E14 Flip Evo A12の質量のチェックです。

メーカーサイトには「約1.6kg」とあります。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値とほぼ同じでした。一般的なノートPCとしては普通の質量ですが、外で使うモバイルノートPCとして見た場合は、やや重いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.586kg
ACアダプター+電源ケーブル 372g

 

バッテリー駆動時間のチェック

MSI Summit E14 Flip Evo A12のバッテリー駆動時間のチェックです。

仕様表では、バッテリー容量は72Whとなっています。アプリでチェックした容量は、下の画像のとおりで約70Whでした。14型としては大きい容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りです。消費電力高い高解像度液晶を搭載していますが、大容量バッテリーを搭載しているため、バッテリー駆動での連続動画再生時間は比較的長めでした。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 最大 12時間
(2) 動画再生時 11時間21分
(3) FF14ベンチ
※画面輝度は約120cd/m2
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) FF14ベンチをループ実行

 

当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りでした。普通の充電速度です。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
63%(約44Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 

Webカメラ・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラは、側面のスイッチでON/OFFを切り替えることができます。なお、IRカメラも搭載しており、Windows Helloの顔認証が使用できます。

Webカメラは、約207万画素のFHDカメラです。広角気味のレンズで、自然な発色の画像でした。一般的なノートPCが搭載する約92万画素のカメラよりも、画像は精細です。ウェブミーティングなどでも違和感なく、普通に使用できると思います。

Webカメラ
Webカメラ ON/OFFスイッチ
本製品のカメラで撮影
※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows標準のカメラアプリで撮影

 

スピーカー

スピーカーは、底面の左右サイドにステレオスピーカーを備えています。最大音量は小さめです。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

パーツの温度のチェック

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。

「Smart Auto」、「ハイパフォーマンス」ともに、CPU電力は約28Wで推移し、CPU温度は大体70℃台後半ぐらいで落ち着いています。

スリムなボディに、第12世代Core (P)の最上位CPUを搭載していますが、放熱面でも心配なく使えるようです。クリエイティブな作業を行う場合などは、必要に応じて「ハイパフォーマンス」モードで使用してもいいと思います。

  • Smart Auto時
  • ハイパフォーマンス時
CPU電力&CPU温度
CPU電力&CPU温度

 

静音性のチェック

MSI Summit E14 Flip Evo A12の動作音(静音性)のチェック結果です。

「Smart Auto」モードのアイドル時でもファンの回る音がしますが、そこまで耳障りというわけではありません。

少し負荷をかけると、騒音値はさらに上がりますが、それでも、同等クラスのノートPCと比べても普通の騒音値だと思います。

「ハイパフォーマンス」モードでエンコードのような作業をするとさらに音は高くなりますが、こちらも普通の騒音値だと思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。

負荷のかかる作業をすると、キーボード部の温度が上がり、パームレスト部も温かくなるため、やや不快に感じます。また、底面もかなり熱くなるので、膝の上に置いて作業をするときは気を付けましょう。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

解像度の高いディスプレイを搭載しているので、一般的なノートPCよりもやや消費電力は高めです。ただし、ゲーミングPC等と比べると低消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

MSI Summit E14 Flip Evo A12の外観のチェックです。

画面比16:10の狭額縁ベゼルを採用した14インチ液晶が目を引きます。

ボディカラーはインクブラックです。マットな感じで落ち着きがあり、ビジネスシーンでの使用にも適しています。

 

天板には、MSIのロゴマークが入っています。

 

閉じた状態です。約17.9mmとスリムです。

 

パームレスト部分には、指紋認証リーダーも備えています。

 

側面のポート類です。右側面には、USB3.2、microSDカードリーダー、左側面には、USB-C(Thunderbolt 4、Power Delivery、映像出力対応)x2、HDMIを備えています。

宅内では、Thunderboltドックなどを使用して、外部ディスプレイ、外付けのマウス、キーボード等を接続すれば、メインPCとしても使いやすいと思います。

 

360°回転するヒンジを備えたコンバーチブル型なので、下の画像のように、ラップトップ形状だけでなく、スタンドモード、テントモード、タブレットモードなどに変形することができます。使用できる場所や用途が広いです。

 

底面はシンプルです。

 

ACアダプターは65Wです。本体は比較的コンパクトなのですが、コンセント側のケーブルがやや太いのが残念です。

 

まとめ

以上が、MSI Summit E14 Flip Evo A12のレビューです。

全体的な質が高めの、ビジネス向けの14インチコンバーチブル型2 in 1 PCです。

デザイン性、剛性、堅牢性、質感の高いボディが特徴的です。変形自在のコンバーチブル型なので、使用できる場所や、用途が広いです。

第12世代Core i7-1280Pを搭載し、パフォーマンスは十分高かったです。ビジネスソフトなどでも快適に作業ができます。

特に目立ったのは、搭載している液晶です。画面比16:10、QWXGA+(2880x1800)の高解像度液晶は、当サイト計測で、DCI-P3カバー率99.6%と色域も広かったです。高解像度なので、多くの情報を一度に表示できますし、広色域の色鮮やかな表示で写真や画像などを表示したり、編集作業などを行うのにも適しています。表面はハーフグレアに近く、映り込みもやや抑えられていますし、フリッカーなども発生しておらず、見やすく、情報収集、書類の作成、顧客との打ち合わせ、ライトなクリエイティブ作業などに、幅広く使いやすいです。

また、MSI Penも付属し、手書きメモ、書類の校正、スケッチなどにも使えます。

このように良質なビジネス向け2 in 1 PCですが、質量が約1.6kgあり、モバイルノートとしてはやや重いです。外へ頻繁に持ち出す方はご注意下さい。そこまで重さは気にしない方や、車で移動することが多ければ、問題ないでしょう。

 

質の高い2 in 1 PC

MSI Summit E14 Flip Evo A12

特徴

  • Core i7-1280Pによる高い処理性能
  • 広色域で作業のしやすい画面比16:10の液晶を搭載
  • MSI Penも付属

こんなあなたに

  • 高解像度・広色域の液晶で作業をしたい方
  • 顧客の前でも自信をもって使える機種が欲しい方
  • 価格18万円台~[税込]
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