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パナソニック レッツノート SZ6 の実機レビュー
ビジネスマン憧れのPC
レッツノート SZ6は、頑丈・軽量・ロングバッテリーな12.1型モバイルノートパソコンです。
ビジネスマンに愛用されることが多く、レッツノートを所持しているだけで、デキるサラリーマンに見えてしまいます(個人的意見)。
光学ドライブを搭載しながら、1kgを切る重量も魅力的です(モデルにもよります)。
LTE対応モデルもあり、格安SIMを挿入すれば、格安料金でデータ通信をすることも可能です。
※レビュー機は当サイトでの購入品です
目次
1 レッツノート SZ6 の基本スペック | 2 特徴1 - 光学ドライブ搭載のモバイルノートPC |
3 特徴2 - 光学ドライブ搭載でも1kgを切る重量 | 4 特徴3 - 長いバッテリー駆動時間 |
5 特徴4 - 高い堅牢性 | 6 特徴5 - LTE対応モデルもあり |
7 液晶ディスプレイのチェック | 8 キーボードとタッチパッドのチェック |
9 パフォーマンスのチェック | 10 薄さのチェック |
11 カードリーダー/ライターのチェック | 12 静音性のチェック |
13 パーツの温度のチェック | 14 表面温度のチェック |
15 消費電力のチェック | 16 外観のチェック |
17 まとめ |
レッツノート SZ6の基本スペック
レッツノート SZ6(2016年秋冬モデル)のスペックです。店頭モデルおよびカスタマイズレッツノートを合わせた仕様を掲載しています。特徴的な部分は赤字にしています。2016年秋冬モデル以外はスペックが異なりますのでご注意ください。
CPU Uシリーズの第7世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i5-7200Uです。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 620)です。 |
液晶ディスプレイ 12.1型、WUXGA(1920x1200)、非光沢液晶です。 |
メモリ 8GB~16GBです。本機は8GBのメモリです。 |
HDD/SSD HDDまたはSSDまたはSSD+HDDです。本機は128GB SSD + 1TB HDDです。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチまたはブルーレイディスクドライブまたは"なし"です。 |
バッテリー駆動時間 バッテリーパック(S)で最大約14.5時間、バッテリーパック(L)で最大約22時間です。 |
その他 薄さ25.3mm、重量はバッテリーパック(S)で最小約0.849kg、(L)で最小約0.945kgです。 |
特徴1 - 光学ドライブ搭載のモバイルノートPC
最近は、光学ドライブを搭載したモバイルノートパソコンが少なくなってきましたが、CD、DVDをコピーしたり、CDの配布資料を読み込んだり、撮影した動画をDVDやブルーレイへ保存したりなど、まだまだ光学ドライブを使う機会が多い方もいると思います。
レッツノート SZ6は、モバイルノートパソコンとしては珍しく、光学ドライブを搭載している製品です。
なお、光学ドライブを搭載していないモデルも追加されています。
光学ドライブ搭載
特徴2 - 光学ドライブ搭載でも1kgを切る重量
レッツノート SZ6は、光学ドライブを搭載しているにも関わらず、1kgを切る軽さです。同社のレッツノート RZ6や、NECのLaVie Direct HZなど、1kgを切るノートPCはわずかにありますが、光学ドライブを搭載して1kgを切るのは本製品だけだと思います。
また、光学ドライブを搭載していないモデルも追加され、このモデルなら最小構成で約849gという軽さになっています。
本製品は、バッテリーパック(S)と、バッテリーパック(L)の容量の異なる2つのバッテリーが用意されており、各モデルの重量は下表のようになっています。なお、ストレージ構成やLTEの有無などによっても、重量は変わってきます。
SZ 最軽量 モデル |
LTE対応 モデル |
大容量 メモリー搭載 モデル |
大容量 メモリー搭載 LTE対応 モデル |
SSD+HDD 同時搭載 モデル |
SSD+HDD 同時搭載 LTE対応 モデル |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレージ | SSD | SSD | SSD | SSD | SSD+HDD | SSD+HDD | |
LTE | ― | 対応 | ― | 対応 | ― | 対応 | |
メモリ | 8GB | 8GB | 16GB | 16GB | 8GB | 8GB | |
光学ドライブ | ― | あり | あり | あり | あり | あり | |
重量 | バッテリーパック(S) | 約0.849kg | 約0.955kg | 約0.96kg | 約0.985kg | 約1.03kg | 約1.055kg |
バッテリーパック(L) | 約0.945kg | 約1.05kg | 約1.055kg | 約1.08kg | 約1.125kg | 約1.15kg |
HDDを追加したり、LTEを搭載したりすると、どの程度重量が増えるかをまとめたのが下表です。
HDDをプラス | LTEをプラス | 8GB→16GBメモリに変更 | 光学ドライブをプラス | |
---|---|---|---|---|
重量 | +0.1kg | +0.025kg | +0.03kg | +0.080~0.081kg |
「SSD+HDD 同時搭載 LTE対応 モデル」を当サイトにて計測した重量は、下図の通りです。メーカーの仕様表とほぼ同じです。
PC本体の重量
(SSD+HDD 同時搭載 LTE対応 モデル)
ACアダプターの重量は下図の通り265gでした。なお、オプションでもっと軽量なミニACアダプター(CF-AAA001AS)というのも販売されています(ただし、ミニACアダプターはPC動作中の充電が不可)。
ACアダプターの重量
特徴3 - 長いバッテリー駆動時間
レッツノート SZ6は、バッテリー駆動時間も長いです。
バッテリーに記載してある容量を確認すると、バッテリーパック(L)の場合は70Wh、バッテリーパック(S)の場合は47Whでした。各モデルのバッテリー駆動時間は下表のとおりです。
HDDを搭載すると、バッテリー駆動時間が大きく減ります。また、メモリを8GBから16GBにすると、バッテリー駆動時間がやや減ります。
SZ 最軽量 モデル |
LTE対応 モデル |
大容量 メモリー搭載 モデル |
大容量 メモリー搭載 LTE対応 モデル |
SSD+HDD 同時搭載 モデル |
SSD+HDD 同時搭載 LTE対応 モデル |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ストレージ | SSD | SSD | SSD | SSD | SSD+HDD | SSD+HDD | |
LTE | ― | 対応 | ― | 対応 | ― | 対応 | |
メモリ | 8GB | 8GB | 16GB | 16GB | 8GB | 8GB | |
光学ドライブ | ― | あり | あり | あり | あり | あり | |
駆動時間 | バッテリーパック(S) | 約14.5時間 | 約14.5時間 | 約14時間 | 約14時間 | 約12時間 | 約12時間 |
バッテリーパック(L) | 約22時間 | 約22時間 | 約21時間 | 約21時間 | 約18時間 | 約18時間 |
当サイトのバッテリー駆動時間の計測結果は下の通りです。バッテリーパック(S)を搭載したときは、モバイルノートPCとして普通の駆動時間ですが、バッテリーパック(L)を搭載したときは、かなり長い駆動時間です。
なお、今回はSSD+HDDモデルで駆動時間をチェックしています。SSDのみ搭載したモデルはもっと長く駆動することでしょう。
バッテリーパック(L) | バッテリーパック(S) | |
---|---|---|
動画再生時 ※1 | 13時間30分 | 9時間13分 |
PCMark 8 Home のバッテリーライフテスト ※2 | 7時間39分 | 4時間57分 |
PCMark 8 Work のバッテリーライフテスト ※3 | 10時間13分 | 6時間33分 |
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
特徴4 - 高い堅牢性
レッツノートは、昔から堅牢性にこだわっている機種です。
ボディにはマグネシウム合金を採用し、天板は一部のみを補強したスリムタフボンネット構造を採用。また、本体を圧迫しても、基板には影響を与えにくいフローティング構造になっています。
また、ボンネットおよび中央部は、逆ドーム型の凹形状にすることで、荷重が加わったときのたわみを抑制しています。
高い堅牢性
特徴5 - LTE対応モデルもあり
追記:2017年1月発売のレッツノート RZ6からnano SIMに変わったようです。SIM購入の際はよくお確かめください。
レッツノート SZ6には、LTEに対応したモデルもあります。
流行りの格安SIMカードを利用すれば、月額数百円から外出先でデータ通信を行うことが可能です。
LTE対応モデルもあり
また、以前のレッツノートはドコモ系のSIMしかつかえませんでしたが、SIMロックフリーになり、au系のSIMも利用できるようになりました。実際に、mineoのauプランのSIMで試してみましたが、問題なく利用できました。
au系のSIMも使用可能
格安SIMカードや、LTE対応パソコンについては、下ページも参考にして下さい。
格安SIMカードの比較
LTE対応 モバイルノートパソコンの比較
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
12.1型とやや小さめの液晶ですが、アスペクト比が16:10となっており、縦幅の比率が大きく、より下までコンテンツを表示できるようになっています。
最大輝度は、当サイトの計測結果では345cd/m2でした。
下図の通り視野角も良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、中間部がやや明るめに補正されてはいますが、補正幅は少ないため、比較的自然な発色だと思います。
色域は普通の広さです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。ギラつきはほぼありません。
非光沢液晶ですので、画面への映り込みも低減されています。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチは、横19mm、縦16mm(メーカー仕様値)となっており、縦のキーピッチが狭いです。キーストロークは、製品説明会では2mmということで、十分あります。キートップはリーフ形状といって、葉っぱのような形をしており、誤って隣のキーを打つのを防止しているらしいですが、左手の指で押すキーと、右の指で押すキーとが同じ形状である点が謎です。縦のキーピッチが狭いため、やや打ちにくさはありますが、慣れれば普通に打てると思います。
キー配列は、「半角/全角」キーが左端になく、ブラインドタッチしにくいです。矢印キーが一段下がっている点は良いと思います。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。レッツノートユーザーに好評なホイールパッドも搭載しています。指で円を描くようになぞると、画面のスクロールが可能です。ただし、タッチパッド自体の面積が狭いため、ジェスチャー操作はしにくいです。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
「KabyLake」こと第7世代のインテルCoreプロセッサーを搭載しています。「KabyLake」搭載の本格的なモバイルノートパソコンはまだ少ないです(2016年11月14日現在)。
また、モバイルノートパソコンでSSD+HDDの構成ができるのも珍しいと思います。
CPUの選び方
CPUに関しては、Core i5-7200U、Core i7-7500Uを搭載したモデルがあります。そこまで大きく性能差はないため、CPUではなく他のパーツ構成で、モデルを選択すると良いと思います。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
ストレージの選び方
ストレージは、SSDを搭載したモデルと、SSD+HDDを搭載したモデルがあります。SSDはM.2ですが、PCIe-NVMe接続ではありません。どのストレージを選べばよいかは、下図をご覧ください(筆者の見解であり、人によって考え方は異なります)。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
レッツノート SZ6で計測したベンチマーク
以下、Core i5-7200U、8GB メモリ、128GB SSD + 1TB HDDの構成でのベンチマーク結果を掲載します。
(CPU性能の評価)
Core i5-7200U
(グラフィックス性能の評価)
インテル HD グラフィックス 620
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i5-7200U、インテル HD グラフィックス 620
(x265がCPU性能の評価、NVENCが主にグラフィックス性能評価)
Core i5-7200U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 48分28秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 4分40秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
128GB SSD |
1TB HDD |
薄さのチェック
薄さのチェックです。
メーカー仕様表を確認すると、高さは「25.3mm(突起部除く)」となっており、モバイルノートパソコンとしてはやや厚めです。また、当サイトにて、突起しているバッテリー部分を含めて、高さを計測したところ、約34mmでした。他の製品と比較すると厚いです。
高さを実測
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
SDカード挿入後の出っ張りはありません。
SDカードスロットの位置
UHS-Ⅱのカードにも対応し、アクセス速度は速いです。
UHS-Ⅱ対応のSDカード