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レッツノート(Let's Note) S10 の評価レビュー (2)
静音性のチェック
続いて、レッツノート S10の静音性をチェックしました。
テストは下記の3つの状態のときに、騒音計で騒音値を測定しました。
(1)アイドル時
(2)バイオハザード5ベンチマーク実行時(解像度:1280x720、テストB)
(3)TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720でエンコード)
テストの結果は、ノートパソコンとして標準的な騒音値でしょう。ただ、個人的な体感としては(2)や(3)のときは結構うるさいと感じました。
計測した騒音値は下の図の通りです。私の部屋を極力無音にしても40.4dB(※1)あり、この値を基準にするとアイドル時で+0.1dB、バイオハザード実行時で+6.3dB、エンコード時で+6.3dBでした。尚、無反響室で測定したわけではないので、騒音値は正確な値ではありません。値は参考程度にしてください。
※1 今まで、部屋を極力無音にしたときは41.1dBでしたが、環境を変えたことで、40.4dBとなりました。
アイドル時と高負荷の騒音値。一般的な数値です。
パーツの温度のチェック
CPUの温度を計測し、きちんとパーツが冷却できているかをチェックしました。あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
テストは下記の3つの状態のときに、HWMonitorのソフトで温度を測定しました。
(1)アイドル時
(2)バイオハザード5ベンチマーク実行時(解像度:1280x720、テストB)
(3)TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720でエンコード)
テストの結果は、(2)や(3)のように負荷をかけたときの温度が非常に高いです。負荷のかかる作業を長時間実施しないほうが良いと思います。
CPUの温度をHWMonitorで測定。負荷をかけたときの温度は他のPCより高めです。
表面温度のチェック
表面の温度を計測し、作業中に手のひらが熱くならないかを確認しました。
テストは、また下記の3つの状態のときに、HWMonitorのソフトで温度を測定しました。室内温度は24℃にしています。
(1)アイドル時
(2)バイオハザード5ベンチマーク実行時(解像度:1280x720、テストB)
(3)TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720でエンコード)
テストの結果は、負荷をかけると、左手のひらを置く部分が熱かったです。ちょうどこの辺りにCPUがあるのだと思います。体感でも熱いと感じます。負荷のかかる作業を避けたほうがいいと思います。オフィス作業程度なら、高温にはなりません。
本体キーボード側の表面温度。負荷をかけると左手のひらが熱くなります。
消費電力のチェック
Core i5-2520M搭載のレッツノート S10の消費電力をチェックしました。
尚、テストは下記の3つの状態のときに、ワットチェッカーで消費電力を測定しました。
(1)アイドル時
(2)バイオハザード5ベンチマーク実行時(解像度:1280x720、テストB)
(3)TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720でエンコード)
テストの結果は、アイドル時は9Wで、消費電力は非常に少なかったです。バイオハザード5ベンチ実行時はやや高くなりましたが、TMPGEncのエンコード時の消費電力はそれほど高くなりませんでした。全体的にみて低い消費電力だと思います。
消費電力の計測結果。全体的に低めの消費電力だと思います。
外観のチェック
外観の画像を掲載します。パームレスト、タッチパッド、液晶フレームなど、指紋や手の脂は付きにくいです。
天板はボンネット構造のマグネシウム素材です。外部からの加圧に強い設計になっています。
側面の端子は次の図の通りです。端子類は、S9から変わっていません。USB3.0端子がないのは残念です。
光学ドライブは、右パームレスト部分に搭載しています。
液晶ディスプレイの傾けられる角度は下図の通りです。レッツノートのようなモバイルノートは、床にPCを置いてしゃがんで操作する機会も場合によってはあります。しかし、レッツノートは下の図までしか液晶ディスプレイが傾きません。視野角の良い液晶ではないため、しゃがんで操作すると画面が見づらいです。
ハードディスク交換 & メモリ増設
ハードディスク交換
ハードディスクの位置
最近は、SSDの価格も下がったため、ハードディスクをSSDへ交換する方も多いと思います。レッツノートはプレミアムエディションなら初めからSSDを搭載できますが、非常に高価です。
コスト重視なら、プレミアムエディション以外のレッツノートを購入し、SSDに換装したほうが安くなります。
昔のレッツノートは、ハードディスクの交換は大変な作業でしたが、S10は、簡単です。バッテリを外した後、ネジを2本外し、ハードディスクを引っ張るだけです。ただし、ハードディスクの緩衝材が邪魔をして、交換後のSSDを挿入しにくいので注意が必要です。
メモリ増設
メモリの増設は簡単でも、交換は難しい。
メモリも増設または交換する機会の多いパーツです。
メモリが搭載されている部分の蓋を開けてみると、4GBのメモリが1枚挿入されていました。ただし、メモリの上部が本体の奥へ入り込んでおり、ここからはメモリは抜き取れないようです。もっと分解する必要がありそうなので、取り外しは断念しました。
1スロット空きがあるので、増設なら簡単です。
尚、今回は、店頭モデルのレッツノート S10を購入しましたが、搭載されていたメモリは、SAMSUNG製のPC3-10600の規格でした(下図)。
搭載されていたメモリは、SAMSUNG製のPC3-10600。
まとめ
以上が、レッツノート S10の実機レビューでした。
頑丈ボディで、軽量な上に、バッテリ駆動時間が非常に長いため、モバイルノートとしては非常に完成度の高い製品です。
第2世代インテルCPUを搭載し、処理性能も十分です。
ただし、キーボードがそれほど打ちやすくはない点や、本体が分厚い点、高負荷時の発熱が高い点などは課題です。
2011/4/22 追記:ハードディスク容量とバッテリ駆動時間がやや性能UPしたレッツノート S10の夏モデルが発表になりました!