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ドスパラ GALLERIA QSF1070HGS(i7-6820HK)の実機レビュー
ノートPCでもGTX 1070搭載
GALLERIA QSF1070HGSは、GeForce GTX 1070を搭載した高性能ゲーミングノートPCです。
デスクトップ向けのGeForce GTX 1070より少しクロック周波数が落ちる程度で、大きな性能差はありません。ほとんどのゲームを"最高設定"のグラフィック品質でプレイできることでしょう。
また、G-SYNCにも対応しています。
Core i7-6700HQ搭載モデルが「QSF1070HGS」、Core i7-6820HK搭載モデルが「QSF1070HGS i7-6820HK」という製品名称になっています。ただし、この記事では、両機種に共通する説明については、「QSF1070HGS」と表記しています。
なお、今回は「QSF1070HGS i7-6820HK」でレビューをしています。
メーカー直販サイト:
ドスパラゲーミングノートPC一覧
※レビュー機はメーカーからの借用品です
目次
GALLERIA QSF1070HGSの基本スペック
GALLERIA QSF1070HGSの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤太字にしています。※2016年10月23日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU 「QSF1070HGS」がCore i7-6700HQ、「QSF1070HGS i7-6820HK」がCore i7-6820HKを搭載しています。 |
グラフィックカード NVIDIAのノートPC向け新世代GPU GeForce GTX 1070(8GB)を搭載。Optimusには非対応で、かならず外部GPUが使用されます。 |
液晶ディスプレイ 17.3型ワイド、非光沢、フルHD液晶です。NVIDIA G-SYNC対応です。 |
メモリ 最大で32GBのメモリを選択できます。本機は8GB×2の16GBを搭載しています。 |
M.2 SSD SATA-AHCIまたはPCIe-NVMe接続のM.2 SSDを選択。本機は256GB PCIe-NVMe SSD。 |
2.5インチ HDD/SSD 単体HDDやSSDを搭載可能です。本機は1TBのHDDを搭載しています。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチまたはブルーレイディスクドライブを選択できます。 |
その他 メーカー公表値のバッテリー駆動時間は約3.9時間、重量は約3.7kgです。 |
特徴1 - ノートPC向け新世代GPU GeForce GTX 1070を搭載
GALLERIA QSF1070HGSは、新世代GPU「GeForce GTX 1070」を搭載した高性能ゲーミングノートPCです。
この「GeForce GTX 1070」は、ノートPC向け(Mobile向け)のGPUとなっています。ただし、新アーキテクチャの「Pascal」を採用した新世代GPUでは、ノートPC向けのGPUでも「GeForce GTX 1070M」とはならず、デスクトップと同様に"M"なしの「GeForce GTX 1070」というネームになっています。
デスクトップPC向けのGeForce GTX 1070との違いは次の表の通りです。ノートPC向けのGeForce GTX 1070は、クロック数がやや落ちているものの、シェーダ―プロセッサ数についてはやや多くなっています。旧世代のGPUは、デスクトップPC向けGPUとノートPC向けGPUとの間に大きな差がありましたが、新世代のGPUでは、それほど大きな差はありません。
QSF1070HGS ノートPC向け GeForce GTX 1070カード |
リファレンス仕様の デスクトップPC向け GeForce GTX 1070カード |
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アーキテクチャ | Pascal | Pascal |
シェーダ―プロセッサ数 | 2048基 | 1920基 |
ベースクロック | 1442MHz | 1506MHz |
ブーストクロック | 1645MHz | 1683MHz |
メモリタイプ | GDDR5 | GDDR5 |
メモリ容量 | 8GB | 8GB |
メモリクロック | 8008MHz相当 | 8008MHz相当 |
ベンチマークスコアは次の通りです。GALLERIA QSF1070HGSのノートPC向けGeForce GTX 1070のスコアは、デスクトップPC向けのGeForce GTX 1070のスコアと比べて、わずかに落ちているものの、それほど大きな違いはありません。また、旧世代のGeForce GTX 970とほぼ同等のスコアでした。
今までのゲーミングノートPCに比べて、スコアは非常に高く、1920x1080の解像度なら、ほとんどのゲームが最高設定のグラフィック品質でプレイできると思います。
製品名 | ドスパラ GALLERIA QSF1070HGS i7-6820HK |
他の デスクトップPC |
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基本スペック | Core i7-6820HK GeForce GTX 1070 |
Core i7-6700 GeForce GTX 1070 |
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ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) | 標準品質 ★ | 19872(非常に快適) | 20652(非常に快適) | ||
高品質 ★ | 16885(非常に快適) | 16413(非常に快適) | |||
最高品質 | 14896(非常に快適) | 15939(非常に快適) | |||
ドラゴンズドグマオンライン |
低品質 | 10658(とても快適) | 11339(とても快適) | ||
標準品質 | 10642(とても快適) | 11297(とても快適) | |||
最高品質 | 10278(とても快適) | 10936(とても快適) | |||
ファンタシースターオンライン2 EP4 | 描画:3 | 68245 (快適) | 78866 (快適) | ||
描画:6 | 43626 (快適) | 52922 (快適) | |||
バイオハザード6 | ― | RANK S (18746) | RANK S (20663) | ||
MHF 第三弾(大討伐) | ― | 34403 | 36249 | ||
ドラゴンクエストX | 標準品質 | 18417 (すごく快適) | 19761 (すごく快適) | ||
最高品質 | 18224 (すごく快適) | 19490 (すごく快適) | |||
ライズオブトゥームレイダー | 最低品質 | 161 fps | 167 fps | ||
中品質 | 128 fps | 131 fps | |||
最高品質 | 103 fps | 106 fps | |||
ファークライ プライマル | 低い | 113 fps | 128 fps | ||
高い | 92 fps | 103 fps | |||
最高 | 81 fps | 86 fps | |||
ドラゴンエイジ:インクイジション | 低品質 | 157 fps | 180 fps | ||
高品質 | 122 fps | 130 fps | |||
最高品質 | 86 fps | 90 fps | |||
GRID Autosport | ウルトラロー | 319 fps | 315 fps | ||
ミディアム | 169 fps | 173 fps | |||
ウルトラ | 121 fps | 125 fps | |||
Metro Last Light | Low | 138 fps | 145 fps | ||
High | 134 fps | 140 fps | |||
Very High | 119 fps | 127 fps | |||
スリーピングドッグス | 低品質 | 199 fps | 232 fps | ||
高品質 | 152 fps | 170 fps | |||
最高品質 | 112 fps | 119 fps | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。 |
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1070の情報は次の通りです。
GeForce GTX 1070のグラフィックカードのスペック
ベンチマークスコアについては「ゲームノートパソコンの比較」も参考にして下さい。他のグラフィックスでのベンチマーク結果や、他のゲームのベンチマーク結果も掲載しています。
特徴2 - ノートPCでもVRが動く
本製品は、ノートPCでありながら、Oculus RiftやHTC ViveなどのVRシステムも動作するスペックです。
下図がOculus RiftおよびHTC ViveのVRシステムの動作チェック結果です。どちらも動作可能という結果になっています。
各VRの動作チェックツールの実行結果
特徴3 - NVIDIA G-SYNC 対応
本機はノートパソコンでありながら、ティアリングやカク付き(スタッター)を抑えるディスプレイ同期技術「NVIDIA G-SYNC」に対応しています。NVIDIA G-SYNCは、GPU側の可変フレームレートに合わせて、ディスプレイ側のリフレッシュレートも動的に変更する技術です。
NVIDIA G-SYNCについての詳細は、4Gamer.net様の記事「【PR】すべて分かるNVIDIAの新世代ディスプレイ同期技術「G-SYNC」。西川善司がその可能性を明らかにする」(外部リンク)が詳しいので、こちらをご覧ください。
「G-SYNC」は、NVIDIAコントロールパネルから有効化/無効化が可能です。
NVIDIAコントロールパネル
特徴4 - ダブルストレージ構成が可能
本製品は、M.2 SSDと2.5インチHDD/SSDの2台のストレージを搭載することが可能です。
2.5インチHDD/SSDのほうはデータ領域にしても良いですし、バックアップ領域にしても良いと思います。多くのゲームをインストールする方は、2.5インチドライブもSSDにして、こちらにゲームのプログラムをインストールしてもいいと思います。
ダブルストレージ構成
特徴5 - 多彩なLEDイルミネーション
プリインストールされている「KLM」のソフトを使用すれば、キーボードのゾーンごとや、タッチパッドの縁、ボディの正面のLEDについて、色やグラデーション、点滅などを自由に設定することができます。
LEDイルミネーション
特徴6 - Core i7-6820HKを搭載したモデルあり
現在、多くのゲーミングノートPCは、Core i7-6700HQのCPUを搭載しています。
「QSF1070HGS」も他のゲーミングノートPCと同様にCore i7-6700HQを、「QSF1070HGS i7-6820HK」については、ワンランク上の性能を持つCore i7-6820HKのCPUを搭載しています。
下表にこの2つのCPUの仕様を掲載します。Core i7-6820HKのほうが、クロック数が若干上がっており、ベンチマークスコアもやや高くなっています。
ただし、ベンチマークスコアはそれほど大きな差はなく、ゲームをするだけならCore i7-6700HQでも十分です。エンコードなどCPUに大きな負荷のかかる処理をする場合は、Core i7-6820HKを搭載したモデルのほうが良いと思います。
Core i7-6820HK | Core i7-6700HQ | |
---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | 4/8 |
ベースクロック | 2.70GHz | 2.60GHz |
Turbo Boost | 3.60GHz | 3.50GHz |
キャッシュ | 8MB | 6MB |
ベンチマーク(PassMark v8 CPU Mark ) | 9278 | 8664 |
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
視野角は良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、比較的自然な発色であることが分かります。
色域はやや広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきは特に感じません。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチは、実測で縦:約19mm、横:約18mmと十分な間隔です。ただし、テンキーの横のキーピッチは約16mmと狭くなっています。キーストロークは約2mmあり、十分な深さです。キートップはほぼフラットです。底つきの衝撃は少なく、音も小さいです。普通に打てるキーボードだと思います。
キー配列で気になるのは、「Delete」キーがテンキーの上にある点です。ブラインドタッチしにくいです。「Ctrl」と「半角/全角」キーが大きいのは良いと思います。
また、通常左側にあるWindowsキーが右側にあります。これにより、ゲーム 中に良く使う「W」、「A」、「S」、「D」キーを押すときに、誤ってWindowsキーを押してしまうことを防いでいます。
キーボード全体図
キーの拡大図1
キーの拡大図2
キーの拡大図3
タッチパッドはパームレストとの段差がなく一体化しており、タッチパッドの境界線はLEDで光るようになっています。
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンが独立しているのは良いのですが、やや固い(押すときに力が必要)です。
タッチパッド LEDオフ
タッチパッド LEDオン
キーボードバックライトです。明るさは3段階まで調整することができます。
キーボードバックライト
「SHORTCUT MANAGER」のソフトを使用すれば、すべてのキーにショートカットを割り振ったり、マクロを設定したりすることができます。
SHORTCUT MANAGER
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
GeForce GTX 1070を搭載し、さらにPCIe-NVMe SSDを搭載でき、非常に高いスペックです。多くの作業が快適でしょう。
今回の構成でのベンチマークスコアは下の通りです。
PassMark Performance Test 9.0
Passmark(総合スコア)
PassMark(CPU Markのみ)
PassMark(3D Graphics Markのみ)
PassMark Performance Test 8.0
3DMark v2
PCMark 8
動画のエンコード時間 v2
2016年9月27日より、エンコードする動画、エンコード方法を変更しました。以前に計測した結果とは比較できないため、ご注意下さい。
Core i7-6820HK | |
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x265でエンコード (※1) | 19分57秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分33秒 |
QSVでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
ストレージのベンチマーク
256GB PCIe-NVMe M.2 SSD
SDカードのベンチマーク
UHS-Ⅰ対応カード