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ドスパラ GALLERIA QSF1070HGS(i7-6820HK)の実機レビュー

更新日:2016年10月25日

ノートPCでもGTX 1070搭載

GALLERIA QSF1070HGSは、GeForce GTX 1070を搭載した高性能ゲーミングノートPCです。

デスクトップ向けのGeForce GTX 1070より少しクロック周波数が落ちる程度で、大きな性能差はありません。ほとんどのゲームを"最高設定"のグラフィック品質でプレイできることでしょう。

また、G-SYNCにも対応しています。

Core i7-6700HQ搭載モデルが「QSF1070HGS」、Core i7-6820HK搭載モデルが「QSF1070HGS i7-6820HK」という製品名称になっています。ただし、この記事では、両機種に共通する説明については、「QSF1070HGS」と表記しています。

なお、今回は「QSF1070HGS i7-6820HK」でレビューをしています。

メーカー直販サイト:
ドスパラゲーミングノートPC一覧


※レビュー機はメーカーからの借用品です

目次

GALLERIA QSF1070HGSの基本スペック

GALLERIA QSF1070HGSの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤太字にしています。※2016年10月23日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
「QSF1070HGS」がCore i7-6700HQ、「QSF1070HGS i7-6820HK」がCore i7-6820HKを搭載しています。 
グラフィックカード
NVIDIAのノートPC向け新世代GPU GeForce GTX 1070(8GB)を搭載。Optimusには非対応で、かならず外部GPUが使用されます。
液晶ディスプレイ
17.3型ワイド、非光沢フルHD液晶です。NVIDIA G-SYNC対応です。
メモリ
最大で32GBのメモリを選択できます。本機は8GB×2の16GBを搭載しています。
M.2 SSD
SATA-AHCIまたはPCIe-NVMe接続のM.2 SSDを選択。本機は256GB PCIe-NVMe SSD。
2.5インチ HDD/SSD
単体HDDやSSDを搭載可能です。本機は1TBのHDDを搭載しています。
光学ドライブ
DVDスーパーマルチまたはブルーレイディスクドライブを選択できます。
その他
メーカー公表値のバッテリー駆動時間は約3.9時間、重量は約3.7kgです。

特徴1 - ノートPC向け新世代GPU GeForce GTX 1070を搭載

GALLERIA QSF1070HGSは、新世代GPU「GeForce GTX 1070」を搭載した高性能ゲーミングノートPCです。

この「GeForce GTX 1070」は、ノートPC向け(Mobile向け)のGPUとなっています。ただし、新アーキテクチャの「Pascal」を採用した新世代GPUでは、ノートPC向けのGPUでも「GeForce GTX 1070M」とはならず、デスクトップと同様に"M"なしの「GeForce GTX 1070」というネームになっています。

デスクトップPC向けのGeForce GTX 1070との違いは次の表の通りです。ノートPC向けのGeForce GTX 1070は、クロック数がやや落ちているものの、シェーダ―プロセッサ数についてはやや多くなっています。旧世代のGPUは、デスクトップPC向けGPUとノートPC向けGPUとの間に大きな差がありましたが、新世代のGPUでは、それほど大きな差はありません。

各GeForce GTX 1070の仕様の比較
  QSF1070HGS
ノートPC向け
GeForce GTX 1070カード
リファレンス仕様の
デスクトップPC向け
GeForce GTX 1070カード
アーキテクチャ Pascal Pascal
シェーダ―プロセッサ数 2048基 1920基
ベースクロック 1442MHz 1506MHz
ブーストクロック 1645MHz 1683MHz
メモリタイプ GDDR5 GDDR5
メモリ容量 8GB 8GB
メモリクロック 8008MHz相当 8008MHz相当

 

ベンチマークスコアは次の通りです。GALLERIA QSF1070HGSのノートPC向けGeForce GTX 1070のスコアは、デスクトップPC向けのGeForce GTX 1070のスコアと比べて、わずかに落ちているものの、それほど大きな違いはありません。また、旧世代のGeForce GTX 970とほぼ同等のスコアでした。

今までのゲーミングノートPCに比べて、スコアは非常に高く、1920x1080の解像度なら、ほとんどのゲームが最高設定のグラフィック品質でプレイできると思います。

ゲームベンチマーク
製品名 ドスパラ GALLERIA QSF1070HGS
i7-6820HK
他の
デスクトップPC
基本スペック Core i7-6820HK
GeForce GTX 1070
Core i7-6700
GeForce GTX 1070
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 標準品質 ★ 19872(非常に快適) 20652(非常に快適)
高品質 ★ 16885(非常に快適) 16413(非常に快適)
最高品質 14896(非常に快適) 15939(非常に快適)
ドラゴンズドグマオンライン
低品質 10658(とても快適) 11339(とても快適)
標準品質 10642(とても快適) 11297(とても快適)
最高品質 10278(とても快適) 10936(とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:3 68245 (快適) 78866 (快適)
描画:6 43626 (快適) 52922 (快適)
バイオハザード6 RANK S (18746) RANK S (20663)
MHF 第三弾(大討伐) 34403 36249
ドラゴンクエストX 標準品質 18417 (すごく快適) 19761 (すごく快適)
最高品質 18224 (すごく快適) 19490 (すごく快適)
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 161 fps 167 fps
中品質 128 fps 131 fps
最高品質 103 fps 106 fps
ファークライ プライマル 低い 113 fps 128 fps
高い 92 fps 103 fps
最高 81 fps 86 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 低品質 157 fps 180 fps
高品質 122 fps 130 fps
最高品質 86 fps 90 fps
GRID Autosport ウルトラロー 319 fps 315 fps
ミディアム 169 fps 173 fps
ウルトラ 121 fps 125 fps
Metro Last Light Low 138 fps 145 fps
High 134 fps 140 fps
Very High 119 fps 127 fps
スリーピングドッグス 低品質 199 fps 232 fps
高品質 152 fps 170 fps
最高品質 112 fps 119 fps
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、平均120fpsは欲しいです。

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1070の情報は次の通りです。


GeForce GTX 1070のグラフィックカードのスペック

 

ベンチマークスコアについては「ゲームノートパソコンの比較」も参考にして下さい。他のグラフィックスでのベンチマーク結果や、他のゲームのベンチマーク結果も掲載しています。

特徴2 - ノートPCでもVRが動く

本製品は、ノートPCでありながら、Oculus RiftやHTC ViveなどのVRシステムも動作するスペックです。

下図がOculus RiftおよびHTC ViveのVRシステムの動作チェック結果です。どちらも動作可能という結果になっています。


各VRの動作チェックツールの実行結果

特徴3 - NVIDIA G-SYNC 対応

本機はノートパソコンでありながら、ティアリングやカク付き(スタッター)を抑えるディスプレイ同期技術「NVIDIA G-SYNC」に対応しています。NVIDIA G-SYNCは、GPU側の可変フレームレートに合わせて、ディスプレイ側のリフレッシュレートも動的に変更する技術です。

NVIDIA G-SYNCについての詳細は、4Gamer.net様の記事「【PR】すべて分かるNVIDIAの新世代ディスプレイ同期技術「G-SYNC」。西川善司がその可能性を明らかにする」(外部リンク)が詳しいので、こちらをご覧ください。

「G-SYNC」は、NVIDIAコントロールパネルから有効化/無効化が可能です。


NVIDIAコントロールパネル

特徴4 - ダブルストレージ構成が可能

本製品は、M.2 SSDと2.5インチHDD/SSDの2台のストレージを搭載することが可能です。

2.5インチHDD/SSDのほうはデータ領域にしても良いですし、バックアップ領域にしても良いと思います。多くのゲームをインストールする方は、2.5インチドライブもSSDにして、こちらにゲームのプログラムをインストールしてもいいと思います。


ダブルストレージ構成

特徴5 - 多彩なLEDイルミネーション

プリインストールされている「KLM」のソフトを使用すれば、キーボードのゾーンごとや、タッチパッドの縁、ボディの正面のLEDについて、色やグラデーション、点滅などを自由に設定することができます。




LEDイルミネーション

特徴6 - Core i7-6820HKを搭載したモデルあり

現在、多くのゲーミングノートPCは、Core i7-6700HQのCPUを搭載しています。

「QSF1070HGS」も他のゲーミングノートPCと同様にCore i7-6700HQを、「QSF1070HGS i7-6820HK」については、ワンランク上の性能を持つCore i7-6820HKのCPUを搭載しています。

下表にこの2つのCPUの仕様を掲載します。Core i7-6820HKのほうが、クロック数が若干上がっており、ベンチマークスコアもやや高くなっています。

ただし、ベンチマークスコアはそれほど大きな差はなく、ゲームをするだけならCore i7-6700HQでも十分です。エンコードなどCPUに大きな負荷のかかる処理をする場合は、Core i7-6820HKを搭載したモデルのほうが良いと思います。

CPUの比較
  Core i7-6820HK Core i7-6700HQ
コア/スレッド 4/8 4/8
ベースクロック 2.70GHz 2.60GHz
Turbo Boost 3.60GHz 3.50GHz
キャッシュ 8MB 6MB
ベンチマーク(PassMark v8 CPU Mark ) 9278 8664

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、比較的自然な発色であることが分かります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域はやや広めです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきは特に感じません。


キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーピッチは、実測で縦:約19mm、横:約18mmと十分な間隔です。ただし、テンキーの横のキーピッチは約16mmと狭くなっています。キーストロークは約2mmあり、十分な深さです。キートップはほぼフラットです。底つきの衝撃は少なく、音も小さいです。普通に打てるキーボードだと思います。

キー配列で気になるのは、「Delete」キーがテンキーの上にある点です。ブラインドタッチしにくいです。「Ctrl」と「半角/全角」キーが大きいのは良いと思います。

また、通常左側にあるWindowsキーが右側にあります。これにより、ゲーム 中に良く使う「W」、「A」、「S」、「D」キーを押すときに、誤ってWindowsキーを押してしまうことを防いでいます。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2


キーの拡大図3

 

タッチパッドはパームレストとの段差がなく一体化しており、タッチパッドの境界線はLEDで光るようになっています。

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンが独立しているのは良いのですが、やや固い(押すときに力が必要)です。


タッチパッド LEDオフ

タッチパッド LEDオン

 

キーボードバックライトです。明るさは3段階まで調整することができます。




キーボードバックライト

 

「SHORTCUT MANAGER」のソフトを使用すれば、すべてのキーにショートカットを割り振ったり、マクロを設定したりすることができます。


SHORTCUT MANAGER

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

GeForce GTX 1070を搭載し、さらにPCIe-NVMe SSDを搭載でき、非常に高いスペックです。多くの作業が快適でしょう。

今回の構成でのベンチマークスコアは下の通りです。

PassMark Performance Test 9.0


Passmark(総合スコア)


PassMark(CPU Markのみ)


PassMark(3D Graphics Markのみ)

PassMark Performance Test 8.0

3DMark v2

PCMark 8

動画のエンコード時間 v2

2016年9月27日より、エンコードする動画、エンコード方法を変更しました。以前に計測した結果とは比較できないため、ご注意下さい。

TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
  Core i7-6820HK
x265でエンコード (※1) 19分57秒
NVENCでエンコード (※2) 1分33秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

ストレージのベンチマーク


256GB PCIe-NVMe M.2 SSD

SDカードのベンチマーク


UHS-Ⅰ対応カード

 


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