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サイコム Silent-Master Pro Z270-Mini の実機レビュー

静音ミニタワーPC
サイコム Silent-Master Pro Z270-Miniは、静音性の高いミニタワー・デスクトップパソコンです。
防音材が貼られたPCケースに、静音性の高いNoctua製のファンを搭載し、動作音を低減しています。
静音性が高いだけでなく、他のミニタワーPCよりも冷却性にも優れ、信頼性が高いPCです。
また、サイコムは、長期保証の価格も安いです。
メーカー直販サイト:
サイコム(Silent-Master Proシリーズ)
※レビュー機は当サイトの購入品です
目次
Silent-Master Pro Z270-Miniの基本スペック
Silent-Master Pro Z270-Miniの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2017年4月5日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU 第7世代インテルCPUを選択可能です。 |
マザーボード Z270またはH270チップセットのマザーを選択可。 |
グラフィックカード GeForceだけでなくRadeon、Quadro、 FirePro等も選択可能です。 |
メモリ DDR4のメモリを最大64GBまで選択可能です。 |
ハードディスク/SSD HDD、SSD、M.2 PCIe SSDを2台まで選択可能です。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチまたはブルーレイドライブを選択できます。 |
電源 750Wまでの電源を選択可能です。 |
拡張性 5.25インチベイ x2、3.5インチベイ x6です。 |
レビュー機能構成は次のようになっています。
特徴1 - 静音性の高いミニタワーPC
本製品は、静音性の高いミニタワーPCです。次のような工夫により静音性を高めています。
PCケース
まずPCケースは、フロントパネル、サイドパネル、天面などいたるところに防音材が貼られています。


いたるところに防音材が貼られたPCケース
ファン
フロント/リアのケースファンには、静音性が高くて有名なNoctua製の12cmファンを搭載しています。また、CPUファンにもNoctua製のファンを搭載しています。


ケースファンおよびCPUファンに、回転音が静かなNoctua製のファンを搭載
ファンコントローラー
フロントにあるファンコントローラーのスイッチをスライドさせて、フロント/リアのケースファンの回転数を制御することも可能です。
ただし、筆者が試した限りでは、回転数を最小にしても最大にしても、アイドル時のCPU温度およびエンコード時のCPU温度はほとんど変わりませんでした。常に最小回転で大丈夫だと思います。

ケースファンおよびCPUファンに、回転音が静かなNoctua製のファンを搭載
グラフィックカード
今回は、ASUS製の「STRIX-GTX1050TI-04G-GAMING」というGeForce GTX 1050Ti(4GB)のグラフィックカードを選択しています。このカードはGPU温度が低いと、ファンが停止するようになっています。当サイトでの簡単なテストでは、GPU温度がおおよそ50℃以下になると、ファンが停止するようでした。

GPU温度が低いときにはファンが停止するグラフィックカード
電源
電源は標準構成のFractal Design Integra M 550W(550W/80PLUS Bronze)を搭載しています。低速の120mmファンを搭載し、他の電源ユニットと比較すると動作音がやや静かです。ただし、本製品で最も動作音が大きいのはこの電源ユニットでした。静音性重視ならこの電源ユニットではなく、セミファンレス(低負荷時はファンが停止する)電源ユニットのほうがいいと思います。
本製品で選択できるセミファンレスの電源ユニットは「Corsair RM650x」、「Seasonic SS-660XP2S」などがあります。

Fractal Design Integra M 550Wの電源ユニット
より静音化してみる - セミファンレスPCへ
上で記載したように、「Fractal Design Integra M 550W」の電源ユニットは静かとは言え動作音がするため、「Seasonic SS-660XP2S」のセミファンレス電源ユニットへ交換してみました。また、ケースファンも低負荷時は回転が止まるように設定し、ケースファンもセミファンレス化してみました。パーツの故障率は上がると思いますが、静音性を重視する方は読んでみて下さい。
サイコム Silent-Master Pro Z270-Miniをセミファンレス化 |
ミドルタワーのSilent-Master Proとの比較
サイコムのSilent-Master Proシリーズには、ミニタワーの本製品の他に、ミドルタワーの製品もラインナップされています。ここではこの2機種を簡単に比較します。
なお、比較に用いたのは、1つ前の世代のSilent-Master Pro Z170(レビュー記事)です。
サイズの比較
まずはPCケースのサイズについて比較します。横幅、高さ、奥行きとも、本製品のほうが短くなっています。特に高さが低いです。ただし、ミニタワーPCとしては、奥行きは長いほうだと思います。


サイズの比較
動作音の比較
続いて、動作音の比較です。アイドル時の騒音値を下に掲載します。通常のミニタワーは、約38dBであるのに対し、本製品(Silent-Master Pro Z270-Mini)は、32.0dBと低めでした。Silent-Master Pro Z170はさらに低い騒音値で26.8dBしかありませんでした。
本機よりSilent-Master Pro Z170のほうが騒音値が低い理由としては、Silent-Master Pro Z170は電源ユニットがセミファンレスタイプであるためだと思います。また、本製品のケースファンは12cmであるのに対し、Silent-Master Pro Z170のケースファンは14cmと大きいということもあります。より静音性を気にするなら、ミドルタワーのSilent-Master Pro Z170のほうがよいと思います。
通常のミニタワー | Silent-Master Pro Z270-Mini |
Silent-Master Pro Z170 |
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特徴3 - 静音PCでもゲームが可能(ベンチマーク掲載)
Silent-Master Pro Z270-Miniは、専用のグラフィックカードを選択できます。
静音性をアピールしているPCは、動作音も熱も発するグラフィックカードを選択できない機種もありますが、本製品は可能です。またカードの種類は、一般向けのNVIDIA GeForceやAMD Radeonだけでなく、ワークステーション用のNVIDIA Quadro、AMD FireProも選択可能で、多様な用途で使用することが可能です。
今回は、上で説明した通り、ASUS STRIXシリーズの「STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」のGeForce GTX 1050Tiのカードを搭載しています。
ゲームベンチマークスコアは下図の通りです。フルHD&"中程度"のグラフィック品質であれば、60 fpsを超えるゲームが多いです。
製品名 | サイコム Silent Master Pro Z270-Mini |
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基本スペック | Core i7-7700HQ GeForce GTX 1050Ti(4GB) |
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ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド | ![]() |
標準品質 ★ | 17446 (非常に快適) / 134 fps |
高品質 ★ | 9616 (非常に快適) / 74 fps | |||
最高品質 | 8264 (非常に快適) / 64 fps | |||
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ドラゴンズドグマオンライン |
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標準品質 | 12752 (とても快適) |
最高品質 | 12121 (とても快適) | |||
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ファンタシースターオンライン2 EP4 | ![]() |
描画:3 | 84002 (快適) |
描画:6 | 26278 (快適) | |||
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モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ![]() |
― | 16718 |
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ドラゴンクエストX | ![]() |
標準品質 | 19191 (すごく快適) |
最高品質 | 18786 (すごく快適) | |||
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フォーオナー | ![]() |
低 | 115 fps |
高 | 71 fps | |||
超高 | 51 fps | |||
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STEEP | ![]() |
低品質 | 75 fps |
高品質 | 56 fps | |||
超高品質 | 41 fps | |||
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ライズオブトゥームレイダー | ![]() |
最低品質 | 104 fps |
中品質 | 66 fps | |||
最高品質 | 48 fps | |||
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ファークライ プライマル | ![]() |
低い | 72 fps |
高い | 56 fps | |||
最高 | 42 fps | |||
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GRID Autosport | ![]() |
ウルトラロー | 342 fps |
ミディアム | 176 fps | |||
ウルトラ | 105 fps | |||
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VRカノジョ | ![]() |
パフォーマンス | ― |
クオリティ | ― | |||
ハイクオリティ | ― | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。 |
Oculus RiftおよびHTC ViveのVRシステムの動作チェック結果です(下図)。GeForce GTX 1050Tiでもギリギリ動作するようです。

VRの動作チェックツールの結果
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1050Ti(4GB)の情報は次の通りです。

GeForce GTX 1050Tiのグラフィックカードのスペック
その他のグラフィックカードや、その他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。
特徴4 - パーツの型番が分かるため安心
他社のパソコンは、マザーボードや電源、ストレージなど、どこのメーカーの何の型番を使っているか分からない場合が多く、若干品質の悪いパーツが搭載されていることも少なくないです。
一方、サイコムのPCなら、マザーボードや電源、ストレージなどの型番が記載されており、また品質の高いパーツを選択できるようになっており安心です。

パーツの型番が記載されている

品質の高いパーツで構成可能
また、「サイコムあんしん相性チェッカー」という機能がカスタマイズページに搭載されており、相性問題、物理的干渉等の問題がある組み合わせは、パーツ選択時にアラートが出るようになっています。万が一、組立時に未知の相性問題が発生したときは、ユーザーに連絡し、相談して対応を決めてくれるようです。

サイコムあんしん相性チェッカー
また、余ったPCケースやマザーボードの部品も同梱されてくるため、パーツを増設するときも、"ネジやケーブルがない"といったことが起きません。

余った部品も同梱
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
本機で計測したベンチマーク
以下、Core i7-7700、メモリ 16GB、GeForce GTX 1050Ti(4GB)、480GB SATA SSDのレビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。
(CPU性能の評価)

Core i7-7700
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)


Core i7-7700、GeForce GTX 1050Ti (4GB)
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-7700 GeForce GTX 1050Ti (4GB) |
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x265でエンコード (※1) | 16分58秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 1分18秒 |
QSVでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)

480GB SSD(SanDisk (Ultra II) SDSSDHII-480G-J26C)
(SDカードスロットの評価)
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